Berryz工房ラストライブを観た℃-uteファンの感想

Twitterみたいに書いて、書いたそばから更新。
日本武道館で行われたBerryz工房のラストライブを渋谷のライブビューイングで観てきました。本当はもちろん武道館で生で観たかったけど、チケットFC申し込みが落選してしまった。チケットを入手する手段は大人なのでいろいろ知ってます。でもまあそこはいいじゃないですか。昨年の道重さん卒コンを同じライブビューイングでしっかり堪能できたから、というのもあり、足を向けたのは映画館です。
現地に到着した頃には、ハロプロ研修生の新ユニット・こぶしファクトリーオープニングアクトが始まっていた。会場内からの音漏れを尻目に、ビールを注文。ハロプロのライブはおおむね会場内での飲酒ならびに、飲酒しての入場すら禁止という健全さなのですが、ライブビューイングはシネコンなので今のところ会場でビール売ってる。せっかくなので1杯だけ頼みました。現場に行けないぶん、利点を活用する。
オープニングアクトこぶしファクトリーの新曲のパフォーマンスは初めて観まして、エースでセンターと目される浜ちゃんこと浜浦彩乃さんの温存という感じだった。あまり目立ってなかった。ナイスガールから入ってきた2人が実に堂々としていた。みなみなこと野村みな美さんのかしこまって徐々に整いつつある感じもとてもよい。
オープニングアクトは評判のカントリー・ガールズに続く。パフォーマンスも新衣装も、正月のハロコンで観たときより確実に頼もしく、ハロプロの一員になってるようでした。山木さんが挨拶でBerryz工房の好きな曲を「Rockエロティック」だと言っていて、いい意味で若干会場がざわっとしてましたね。山木さんは話し方が頭よさそうすぎる。
オープニングアクトラストのJuice=Juiceは新曲2曲。ハロプロ新興勢力の台頭で若干影が薄くなってるとか言われてますけど、今Juice=Juice、最高の状態じゃないでしょうか。ビジュアルもダンスも歌も、各メンバーに明確なチャームポイントがあって、隙がまったくない。めちゃくちゃいいと思ってる。5月に中野サンプラザで行われるホール初単独ライブ行きます。
で、ライブビューイングだけだったのか、武道館でも流れたのかわかりませんが、2月28日と3月1日に有明コロシアムで行われたまた別のライブ「Berryz工房祭り」のダイジェスト映像が、開演前に流れたんですよね。僕が何の因果か2日間とも行けなかったため、会場の雰囲気がわかって得した。すばらしい演目が続いたようで、結果的にBerryz工房と同期の℃-uteがステージで共演したのはこのBerryz工房祭りが最後になった。Blu-rayが出たら買います。
そしてここから開演。終わってみれば約3時間くらいの公演になりましたか。菅谷さんの喉の調子が若干芳しくなかったというのはありましたが、特に怪我もなさそうで、またミスらしいミスもなく、無事に終演してよかったです。
あとすごい泣いた。
Berryz工房が結成されてちょうど11年、ハロー!プロジェクトキッズに合格して12年半、というのだ。武道館でもライブビューイングでもBSスカパー!でもいいんですけど、Berryz工房ラストライブ、ちゃんと観てたら泣かない人など存在しないのでは?
菅谷さんが喉の調子が悪いことで、普段はパワフルなボーカルを聴かせるところが、ややしわがれて、それが悲壮感を演出していた。お顔のビジュアルも、これはほかのメンバーにも共通することだけど、特に菅谷さんがこの世のものとは思えない薄幸の美少女ぶりで、また1人だけこの先タレントとして明確な進路を明かしておらず、しばらく休むみたいなことだけが発表されていて、哀愁、という言葉では片付けられない凄まじい状態だった。
菅谷さんはラストのスピーチも大変なことで、若干たとえ話ですが聞いてて心臓止まるかと思った。ライブビューイングではご尊顔がずっとアップで映し出され、些細な表情の変わりようは見て取れるし、涙が頬を伝うのも当然わかるので精神がグンってなる。
「楽しいことやうれしいことは多かったけど、それ以上に辛いことのほうが多かった」みたいいなことを菅谷さんは言う。全部投げ出してしまいたいと思った、とも。嗣永桃子さん、というかももちが、そのあとの挨拶で「楽しいことしかなかった」的なテンションで言ってたのはあまりにも対照的。ももちは今後もカントリー・ガールズプレイングマネージャーとして、まだアイドルやる気満々で、同じ経験をしたとしても放たれる言葉は違う、というのはあるかもだけど。
今でも辛くて苦しいとは到底思われないけど、菅谷さんにとってはBerryz工房の活動停止が、いろんなことから解放されることとイコールになるのかな。それはそれで本人の幸せにつながるのならいいことだと思う。実際ファンには到底わからないことが、たくさんあるんでしょうね。
「いっぱい怒られた」というのは、だいたいのメンバーがよく言うことで、僕が観て少なくとも瑕疵が見えないハロプロの素敵なパフォーマンスは、そういった体育会系的なレッスンやマネージャーさんの教育に下支えされている部分が大きいと思う。その方針はモーニング娘。の頃からハロプロキッズを経て、2015年の今も脈々と受け継がれているであろうことは感じ取れる。それがメンバーにとって苦痛に思われてしまい、結果的にタレントさんとしての活動自体を辞められてしまっては元も子もないので、いい湯加減に保つのが難しそうです。
スピーチは個性が出るもので、キャプテン清水佐紀さんの「Berryz工房は永久に不滅です!」はミスター長嶋茂雄そのものだったけど激情に身を焦がしながら言い切っててすばらしかった。夏焼雅ちゃんが客席に背を向けて、ほかのメンバーの顔をしっかり見ながら「今まで言えなかったけどありがとう」とかしこまってたのも、メンバーの反応込みでグッときた。
もっともいいスピーチだと思ったのは須藤茉麻さん。「モーニング娘。に憧れてオーディションに入ったというのはウソ。辻ちゃん加護ちゃんの区別もつかなかった」というカミングアウトにも笑わされた。そのうえで「12年半前に戻っても、また私はキッズオーディションを受けると思います」という趣旨のことを言っていたのは、結局ここまでの歳月が決して無駄ではなかったのだ、という意味に等しく、今こうしてキーボード打ってるだけでも涙腺が緩む。須藤さん自身、いつも冷静でほぼ泣かないような人だけど、最後ばかりはこらえきれないようだった。
タイトルに℃-uteファンと書いているとおり、公演中も10%くらいは℃-uteのことを考えていました。℃-uteのみんなもたぶん客席で観ているだろうし、めちゃくちゃ泣いてたと思う。想像でしかないけど。Berryz工房℃-uteは唯一無二の同期グループで他にいない。気持ちに穴が空くようだとなっきぃも言ってたしほかのメンバーも同じだと思う。引き際みたいなものも少しは考えたのではないか。
僕は℃-uteファンなので活動停止もしてほしくなければ、誰かに卒業してほしくもなく、5人のまま朗らかに健康的に、ときどき大舞台に立ってざわつくような感じで続いていってほしい。少なくとも2015年の今は6月11日の横浜アリーナ公演に向けてモチベーション高くやってくれてると思う。同期とはいえBerryz工房と比べて℃-uteは結成やメジャーデビューが少しだけ遅れており、平均年齢も20歳そこそこなので、まだまだ行ける。
でも、Berryz工房もまさか活動10年の節目を少し過ぎたところで活動停止の発表をするとは誰も予想していなかった。℃-uteが万が一そんなことになるとすれば、人気絶頂のときにかっこよく解散したい!という提案にみんなが乗っかる、といった展開があるかも知れない。岡井ちゃんあたりが言い出すのかな。まいまいが20歳になった節目に、あるいは舞美ちゃんが25歳になったから、そろそろ……みたいな感じで。うっかりそんないけないことを想像してしまう。
そもそもメンバーの誰か1人が卒業する、というだけでもけっこうな大事件なのに、Berryz工房の活動停止、7人全員が違う道へ進む、ってとんでもないことだった。挨拶を聞いて、いつも軽やかな熊井ちゃん千奈美ちゃんまで、1人1人の言葉がずっしり重たくて、これは大変なことだと思いながら聞いてました。
ダブルアンコールのラスト曲の「Love together!」生ピアノ伴奏バージョンは凄絶でしたね。最初はシーンとして聞き入っていたのが、徐々にオリジナルと同じようにコールが入り、最後にメンバーもファンも関係ない合唱になった。ライブビューイングではそこまで声を上げる人はいなかったけど、臨場感は存分にありました。結局このライブには℃-uteつんく♂さんも、唯一のBerryz工房の卒業生である石村舞波さんもステージに上がることはなく、ピアノ伴奏のただ1人を除いて、Berryz工房7人だけですべてをやりきったのだった。1曲目の「スッペシャルジェネレ〜ション」から、カンガル山木さんお気に入り「Rockエロティック」、ほんとにすばらしい盛り上がりの「cha cha SING」、いい曲いっぱい。Berryz工房、活動停止はあまりにもったいないとはいえ、最高のラストライブでした。
ライブビューイングを見終えたあと、半べそかいたままタワレコに寄り、店頭に並んだばかりの℃-uteの最新ライブBlu-ray℃-uteコンサートツアー2014秋〜モンスター〜」を購入しました。今日のBerryz工房と同じ武道館で行われたライブ。今すぐにでも見たいですが、さすがに冷却期間を置いて、それはそれ、これはこれとして楽しもう。とりあえず℃-uteはまだ続く。