2002-01-01から1年間の記事一覧

ナンシー関の葬式に参列する・5

ひどく沈鬱な雰囲気のまま弔電紹介へ。弔電は「広告批評」等、出版関係からのものが代表として読み上げられていた。とてもすべては紹介しきれない、届いた弔電の数は累計で 100 通を超える、と司会者は述べた。 やがて祭壇に向かって行列が自然と生成される…

ナンシー関の葬式に参列する・4

正午。葬儀のスタートが司会進行役の男性によって宣言され、坊主の読経が始まった。ぼくは仏門に下っているわけでもないのでお経がどんな内容を唱えているものなのかは見当がつかずまた興味も微塵もなく、時が過ぎるのをじっと待つことにする。しかし。 「南…

ナンシー関の葬式に参列する・3

お寺に靴を預けてカーペット敷きの室内を突き進み、エレベーターを上がるとそこは葬儀会場であった。おもっていたよりも小じんまりとした印象だ。場内にはパイプ椅子がズラッと並べられているのだが、数えてみると 200 席あるかないかといった程度。告別式の…

ナンシー関の葬式に参列する・2

いつまでも外で有名人から送られてきた花々に圧倒されていても仕方がないので、いよいよ葬儀が行われる建物の内部へ闖入することにする。玄関あけたら二歩で階段。その階段をのぼった先には葬式の場面に相応しい「受付」の場が厳然と立ちはだかっており、そ…

ナンシー関の葬式に参列する・1

「有名人の葬式」が、ずっと謎だった。 生前、亡くなった当の有名人との間に何らかの親交を持っていた者ならばともかく、たとえば単なる一素人が「ファンだから」というセルフィッシュな理由のみにおいて葬儀の会場に入場するなんて行為は、そもそも許される…