道民が千葉県民にいざなわれ埼玉でカウントダウンした話

前回2010年12月31日分の更新で2010年の吉木りささん現場を振り返りました。
ただしちょうどその日、大晦日の夜にも、吉木さんが出演するライブに赴いています。埼玉県・大宮ソニックシティホールで催されたFM NACK5主催のカウントダウンライブ。吉木さんはFM NACK5で放送中の「おに魂」という3時間の生番組でバカボン鬼塚さんのアシスタントを務めており、その関係で出演していました。
吉木さんに浮かれっぱなしの身の上とはいえ、さすがの大晦日、家でお酒でも飲みながらぐったりテレビを見ていたい、という気持ちはかなり強かったのです。このカウントダウンライブの主要な出演者も、スターダストレビュー馬場俊英、ALvino(アルビノ)と、正直あまり自分とは縁のなさそうなミュージシャンばかりで、かつ吉木さんの出演時間がおそらくほんのちょっぴりであろうことを総合的に考えると、大宮行は当日までかなり気が引ける案件で、チケットも入手していませんでした。
でも結局は、ふしぎな力にいざなわれるまま、録音しておいた今週放送分の「おに魂」水曜日を聞きながら埼京線に揺られて一路大宮へ。当日券を購入し、はるか2階席から吉木さんの姿を見守ることになったのです。もはやどうしようもありません。
実際、お目当ての吉木さんの出番はほんのりとしたものでした。パーソナリティ紹介のMCで、バカボンさんから「ナンバーワングラビアアイドルですよ!」などと力強く紹介されて「いえいえそんなー」みたいに軽く謙遜して見せたあと、吉木さんは民謡「秋田大黒舞」を大宮ソニックシティの大ホールで朗々と披露。「あれ、意外と本格的?」みたいに気づき始めたお客さんが徐々にパラパラと手拍子を開始し「おっ、乗ってきた……」と思ったのですが、しかしここで吉木さん、なんとすぐに歌を自分から強制終了してしまいました。短っ!
ともかくそんな「らしい」姿を目の当たりにすることができました。
カウントダウンの前後には、スタンドマイクでスタレビの「愛の歌」やサディスティック・ミカ・バンド「タイムマシンにお願い」をあくまでコーラスの一員として歌ったりしたものの、トータル4時間30分を超えたこの長丁場のカウントダウンライブで、吉木さんの出番は今書いたくらいのもの。FM NACK5は埼玉の放送局で、埼玉出身のスタレビ馬場俊英による地元ネタ満載のライブはたしかに大盛り上がりでしたが、北海道民のぼくとしてはけっこうなアウェイ感でした。千葉出身の吉木さんにとっては果たしてどうだったんでしょう。
ただ、このライブに関してぼくが痛感したのは、「たまたまKANさんの大ファンでよかった……!!」ということです。いきなり話の展開がふっ飛びますが、本稿の主旨はそこです。
今回メイン的な役どころで登場したスターダストレビュー。もともと所属事務所がアップフロント(いまは違うみたいですが)で、かなり長期間にわたってKANさんと同じだったんですよね。特にボーカルの根本要さんとKANさんは超近い間柄で、今でもライブやラジオ番組などでちょこちょこ共演している。フィットワンでたとえて言うなら「吉木りささんにとっての加藤沙耶香さん」が「KANさんにとってのスターダストレビュー」だということです。自分の中で納得のたとえですが、誰にも伝わらないことは目に見えています。
しかもスタレビのベース・柿沼さんは、大のKANさんファン。サポートキーボードとして今回もステージに登場した添田啓二さんはKANさんのライブツアーにも参加したことがあり、知らない人ではない。こういった数々の縁で、スタレビのライブを見るモチベーションについては、だいぶ助かりました。
あとスタレビはこのライブで「本日のスープ」という曲を歌っていて、この曲って“北海道の大スター”大泉洋とコラボして2004年にリリースした曲なんですよね。まさかこの曲が聞けるとは思っておらず、これは本当によかったです。
馬場俊英もひそかにKANさんファン。2007年に発売されたアルバムのタイトル(「青春映画が好きだった」)やその中に収録されている楽曲タイトル(「ただ君を待つ」「言いたいことは I Love You」)が、かなりKANさんのアルバム(「野球選手が夢だった。」)や楽曲(「君を待つ」「言えずのI LOVE YOU」)のパロディです。
そしてもう1組、ALvino(アルビノ)というバンドも登場して、なにひとつ予習してこなかったのでさすがに困りましたが、あとでトークで明かされたことによると、ALvinoのボーカルの人は北海道出身だった。道教育大函館校卒で教員免許も持っているんだそうです。やぁこれはつながった。縁がありました。
よもやこの北海道民が、埼玉県で埼玉ネタ尽くしの年越しを迎えることになろうとはつゆほども思っていませんでしたが、千葉出身の吉木さんにいざなわれた不思議なつながりで、妙に楽しくカウントダウンをすることができました。行って良かったです。ただ、もしも今年の大晦日も同じようなイベントがあるとすれば、さすがに吉木さんの出番をもうすこし増やしてもらうか、もしくは本音の理想としては「吉木りさカウントダウンパーティ」で新年を迎えたい気持ちでいっぱいです。