ヤマダ電機のイベントでタレントの「営業」を見まくった

この土日は「ヤマダ電機・家電フェア 2009 &大処分蚤の市 in 札幌ドーム」に入り浸ってました。

ヤマダ電機が主催のイベントです。

ソニーやシャープ、三菱、日立、パナソニックなどの各主要電器メーカーや、NTT ドコモ、イーモバイルソフトバンクau などの携帯電話メーカーなどが一同に介したブースの出展があったり、「展示処分品」などのアウトレット的な家電が比較的安価で販売されているという「大処分蚤の市」が開催されてました。

すてきなコンパニオンのお姉さんたちが大挙して動員されていた企業ブースも歩き回るぶんにはたいそう良かったのですが、ぼくのお目当てはそんな家電イベントと並行しておこなわれた『イベントステージ』でした。


札幌ドームのセンターに据えられたステージに、『人気タレント・キャラクター大集合! 笑いあり感動ありのステージをお見逃しなく!』という触れ込みで、歌やお笑いのライブ、「侍戦隊シンケンジャー」や「プリキュア」などのキャラクターショーが、入れ替わり立ち替わりおこなわれるのです。言ってしまえば客寄せパンダです。

ミーハー魂を存分にくすぐられる二日間でした。

どうでもいいんでしょうけど以下のイベントを観覧しました。という備忘録です。


一日目

ラモス瑠偉武田修宏STV ラジオ生中継」トークショー(30分)
サンドウィッチマントータルテンボスクワバタオハラダンディ坂野・しずる お笑いライブ(50分)
矢口真里ライブ&トークショー&握手会(30分)


二日目

大沢啓二トークショー(30分)
ももいろクローバーライブ&握手会(30分)
里田まいライブ&トークショー(30分)
ますだおかだ・ペナルティ・我が家・鳥居みゆき飛石連休 お笑いライブ(50分)

観覧はすべて「無料」。途中に休憩時間やシンケンジャーショーなどが挟まっているため、タイムスケジュールは飛び飛びなのですが、結局、2 日間の合計で 8 時間くらいは札幌ドームに留まることになりました。他に水前寺清子香田晋の歌謡ショーなどもあったそうです。

次々と催されるステージの内容は、いわゆるところの「営業」ってやつで、まともなお金を払ってホールやライブハウスなどで見るような本腰入れたライブに比べると雲泥の差があるんでしょうが、それにしてもさすがにこれだけの人たちが来ると、数多くの見所がありました。


トーク部門
ラモス瑠偉武田修宏のラジオ生放送の公開収録は会場に駆けつけていきなり勢いまかせに見ることになったのですが、そこそこレアなもの見られた気がします。ラモスのもとでは働けないなという想いを新たにしました。

サンデーモーニング」終わりで東京から駆けつけた大沢親分の生トークも名調子でよかったです。大沢親分が日ハム球団の編成にいた際、イチロー獲りにも動いていたそうなんですが「先にオリックスに獲られちまってさー」などと今さら悔しがってました。


・アイドル部門
矢口真里里田まいというハロプロ発のソロタレントとして先鞭をつけた二人がトーク&ライブ。もともとファンっちゃファンなので 30 分の持ち時間もきっちり愉しめました。矢口は「青春 僕」を、里田は「初めてのハッピーバースディ!」と「もうすぐクリスマス」を歌ってました。別の回では「浮気なハニーパイ」もあったそう。

お客さんは里田も矢口も 9 割以上がいわゆる「一般人」。幅広い年齢層の人たちが着席しているため、まとまりはなく、手拍子もまばらであり、フリコピなども最前列の熱烈なファンがちょろっとするだけで、いかにも地方のイベント的なそのゆるーい空気感にはゾクゾクしました。

とはいえ里田は地元が札幌なこともあって圧倒的な「ホーム感」がありました。

またそれに上乗せして全国区のタレントになった今となっては妙なありがたみさえ纏い始めており、里田自身も「私なんて別にたいしたことないですよー」とか謙遜しながらも、客席に盛んに手を振るなどアイドルらしい立ち振る舞いを終始心がけていたようです。お互い身内みたいな感じで多少こっ恥ずかしい気も少ししました。

矢口は CD シングルを購入したお客さんたちと握手会を開催。

で、ぼくはその様子を遠目から柵越しに眺めるだけだったのですが、眺めている途中でひとりの知らない小学校高学年くらいの女子が隣にやってきて、いきなりぼくに話かけてきました。これでもしも自分が小学生女子に話しかけたのであれば即刻通報モノでしょうが、そうじゃないので安心ですよ。

そのやりとりがいろいろ示唆に富んだものだったので、ここにご報告します。

女子「あれ誰?」
ぼく「ん!?(動揺) あぁ、ヤグチだよね。矢口真里
女子「知らなーい」
ぼく「え、知らないの? ヘキサゴンとか見たことない?」
女子「(何かを思い出したように)あ、加護ちゃん辻ちゃん
ぼく「お、そうだよ! ミニモニ。ミニモニ。って、ちょっと古いかな」
女子「知ってるよ! ファンだったもん。矢口と握手できるの?」
ぼく「いやー、CD 買えば握手できるんだけどね」
女子「チッ! またかよ!」

突然の舌打ちと捨てゼリフ。

その余韻を残して知らない女子は去っていきました。よっぽど腹に据えかねることがあったのでしょうね。しいてこの子の気持ちを代弁するのであれば「金出さないと握手もできないのかよ!」でしょうか。

「なにか商品を買えばアイドルと握手できる」という、これまで我々が(必ずしも完全に納得はしてないものの)慣れ親しんできた商売の手法に、北海道のひとりの小学生女子が舌打ち混じりに明確な「ノー!」を叩きつけたわけです。「またかよ!」という言葉はこのシステムが常態化していることの裏返しでもある。

低年齢層がアイドル離れしてるとすれば、案外こういうところが引き金なのかも知れません。


とか言いながら、ぼくは“ヤマダ電機アイドル"こと「ももいろクローバー」の CD を 1000 円で買って、いたいけなメンバー 6 人と握手してしまいました。誰が何と言おうが自分は自分です。

ももクロは俗にいう「地下アイドル」ですが、ダンス等の技量はたしかで、今回もダイナミックなパフォーマンスを見せつけてくれました。その後の握手会でも、ああだこうだと適当なやりとりをしながら 6 人とゆっくり握手することができ、結果的には超最高でした。臆面もなくてすみません。


・お笑いライブ部門
それぞれの営業ネタが見られるという点で機会があるかぎりは見ておくべきだと思いました。

ベストバウトは鳥居みゆき

ミーハー丸出しで言えば生で見られたのがとてもよかったし、なにより超おもしろくて腹抱えて笑いました。日曜日、家族連れが大半というアットホームなお笑いライブの空気に乗じて、鳥居みゆきも明るい天真爛漫な笑顔でネタをするのですが、しかし繰り出すのは『処刑ショートコント』。詳しいことは忘れましたが、「コロ助」と「絞首刑」をもじったりしてました。他に電気イスに座るというジェスチャーもしていた記憶があります。

また客いじりの一環として、小学生の女子をステージ上にあげていろいろ質問をしていたんですが、鳥居みゆきの「これまで生きてきた中で最大のトラウマは何でしたか?」という質問に対して、女子が無言でいると、「あ、今かー!」と絶妙な流れを展開してました。

あんまり面白いのでぼくはなんの衒いもなくひとりで手叩いて爆笑してたのですが、周囲がそれほどウケてもなかったので、完全に浮いてしまい、なんか明らかに「俺だけがこの笑いをわかってるんだぜアピールをしている超うぜー奴」みたいになってしまっていたので、誤解を招かないよう途中からウケるのを自重しました。

サンドウィッチマンの、ぼくが一度もテレビで見たことないネタ「ファンレター」も超おもしろかったですし、ダンディ坂野の生ゲッツは 4 年に 1 度は絶対に見ておきたい縁起物だと思いました。ダンディがバントの構えをしながら「二岡!」と言い放つギャグは、昔からたまにやってましたが、今や日ハムの一員となっている二岡の最近のイメージと渋滞してしまっており、客席が完全にノーリアクションでした。いい物を見ました。