【※タイトルは釣りです】
……ともあながち言い切れないのが、この話の真に恐ろしいところ。
30 歳で無職になったまま、1 年が経過しようとしています。
順風満帆な無職ライフを継続中です。さほど無駄遣いもせず。模範囚です。
しかしこのままだと、ぼくはおよそ「 9240 万円」の損失を負うことになるのかも知れない。
先月の新聞記事をやり過ごせませんでした。
いったん失業してしまうと、「生涯賃金」がとんでもない減り方をする、というお話です。
政府は 24 日発表した 2009 年度年次経済財政報告(経済財政白書)で、30 歳で失業を経験すると、生涯賃金が最大 4 割減少するという試算を明らかにした。白書は、失業が深刻な「格差」問題に発展する可能性を指摘している。
生涯賃金が 4 割減少、だと……?
試算は、厚生労働省の「 07 年賃金構造基本統計調査」に示された正社員、非正規社員の平均賃金表(年齢、就業年数別)に基づいて行われた。
その結果、高卒の男性が 18 歳から 59 歳( 60 歳の誕生日前)まで正社員として失業せずに勤めた場合、生涯賃金の推計値は 2 億 4410 万円だった。
一方、男性が 30 歳で失業し、1 年後に非正規社員として再就職し 59 歳まで勤めた場合、生涯賃金は「失業なし」より 38% 少ない 1 億 5170 万円にとどまった。
再就職時の年収が失業前より 31% 少なく、その後の年収も正社員より伸び悩むため。
(以上「30 歳で失業だと生涯賃金最大 4 割減 経財白書が指摘」記事より)
2 億 4410 万円- 1 億 5170 万円
= 9,240 万円の差
自分の手元から 9240 万円が無くなるわけでもないし(持ってないし!)、もちろん働いてない間はノー賃金かつ無責任な期間ですから、その分のお給金が減少するのは当然です。
また再就職後に正社員でがっちり働けば、事情はぜんぜん違ってくるのでしょう。
ただ現状として、正社員のまま定年まで勤めるのと、失業して一年休んで非正規社員になるのとで、もらうお給金の差がおよそ「 9240 万円」になるという試算結果は、かなり強烈です。
ましてや自分がそのルートを辿りそうなだけに、とても他人事ではない。
正規と非正規の「格差」の問題。なにかしらの事情によって一度レールから外れちゃうと、やり直しが利きにくい社会。無職になるとこれまで考えもしなかったことに興味が及びますね。
矢沢永吉が 3 日放送の「 SMAP×SMAP 」で語ってたような「借金 35 億円を完済した」エピソードに比べれば、ぜんぜんスケールの小さな話なのかも知れませんが…。