島田紳助と「 26 時間テレビ」のくされ縁

2009 年の「 FNS 26 時間テレビ」の総合司会が島田紳助に決まったようです。初めての司会らしく「クイズ!ヘキサゴン 2 」を母体にした番組になりそう。

そこで今回は 1987 年に第 1 回が放送された「テレビ夢列島」から、昨年 2008 年までの、いわゆる「 FNS の日」特番における島田紳助の出演歴について調べてみました。

島田紳助とこの番組との間にはどのような縁があるのだろうか? ということです。



島田紳助の「 FNS の日」出演歴

87年(第1回):深夜企画「眠気覚ましコンテスト」で司会


88年(第2回):前年に引き続き深夜コーナー『真夜中の眠けさましコンテスト』で司会進行。しかし紳助は持っていたスプーンを女性の水着の中に入れ、さらに恥骨を叩いた、というなかなかの深夜ぶり。「このとき共演していた鶴瓶やスタッフに怒られた」と 06 年の 26 時間テレビ内「ヘキサゴン SP 」内で回想していた


89年(第3回):出演しているようだが詳しい記述は見当たらない。ちなみに現時点でタモリ最後の司会の回


90年(第4回)から 04年(第18回):もう一気に時空を 15 年ほど飛び越えますが、この長い期間の中で紳助が出演していたという記録がいっさいない。そんなに長いこと出てないかな? とも思うが、たしかに総合司会でもなく、ましてやみのもんた中居正広の司会に絡んでいた、というような記憶もない


05年(第19回):鶴瓶メインの年に登場。

この年の放送をふりかえった「ほぼ日」の鼎談で西本という人が紳助について「フジテレビの 27 時間テレビに出ること自体ちょっとした事件です。ずいぶんまえに出演したことはあるんですけど、ここのところずっと無縁でしたから。」などと語っている。やはり久々の出演だったのか。

さて紳助は、当時流行っていた「トリビアの泉」に連動して地方局のトリビアを扱った「トリビアの温泉」コーナーに、鶴瓶の「代理」(そこはコント的な演出も含む)として品評委員長席に座る。八嶋智人曰く「紳助が司会ではなくパネラー席に座るのは『わくわく動物ランド』以来」とのこと。

またこの回ではトリビアに続いて「島田紳助すぽると!」が放送される。フジで「プロ野球珍プレー好プレー」の司会を長年してたことをおもえばスムーズなキャスティング。島田紳助中居正広でアーチェリー対決、卓球マシンの対決などをしていた。

そして「さんま・中居の今夜も眠れない」にも引き続き登場。「本気で帰ろうとしてた」と言う紳助が引き留められて、結果、若い時分に苦楽をともにしたさんまとのエピソード暴露合戦となった。ここがいちばん印象深い。ちなみに さんま紳助トーク後の「真夜中の大かま騒ぎ」で今田耕司は 2 人の顔合わせについて「怪獣同士が檻の中で甘噛みしあってる…」と興奮することしきりだった


06 年(第20回):中居メインのこの年のテーマは「クイズ」。「メイン司会の中居正広が様々なクイズに挑戦する」という企画で紳助の出演は「ヘキサゴン」。27 時間テレビでは初ヘキサゴンとなり今年の布石ともいえる。


07年(第21回):二日目午前中にやはり「ヘキサゴン SP 」に出演。この年のメインは香取慎吾で「西遊記」の孫悟空を筆頭にいろんなコスプレ&キャラで出演していた。ヘキサゴンは NHK 大河ドラマ新選組!』の近藤勇キャラで出演

新選組!』チーム(香取慎吾山本耕史山本太郎山口智充小林隆矢部太郎)vs『ヘキサゴン』チーム(村上ショージラサール石井香田晋品川庄司つるの剛士波田陽区山本モナ上地雄輔大沢あかねスザンヌ木下優樹菜)という対抗戦がおこなわれた。

個人的には、このときの放送で初めて「ヘキサゴン」メンバーの突き抜けたおもしろさを痛感した。当然生放送で編集もなにもあったもんじゃなくテロップも笑い声 SE 足しも何もないけれど、それを差し引いてもテンポよくサクサクと繰り出される荒唐無稽なおバカ回答の数々に朝から脳みそ揺さぶられたのだ


08年(第22回):さんまメインの年で初日夜の「ヘキサゴン SP 」に出演。さんま率いる『パーでんねん軍団』(ジミー大西村上ショージ間寛平浅田美代子中村玉緒)vs『ヘキサゴンチーム』(ラサール石井渡辺正行ほんこんアンガールズ波田陽区Pabo木下優樹菜スザンヌ里田まい)、羞恥心(つるの剛士上地雄輔野久保直樹)の対抗戦となっている。

ジミー大西が久しぶりにテレビに登場。さんまと一緒になってフルスロットルで仕込まれたギャグを終始披露する。紳助はそんなギャグの応酬の巻き添えをくらったりしていた。そのいっぽう「プール飛び降りクイズ」みたいな企画でさんまが紳助を幾度となく「参加しろ」みたいにけしかけたのを、紳助がなんだかんだグチグチ言い訳つけて頑なに断るというくだりもあった。紳助は高所恐怖症なのだった


出典:ほとんど Wikipedia


こういう具合にまとめていくと、ひとつの「流れ」が見えてきます。

島田紳助が出演しているのは(少なくとも今回の調べでは)『87年(第1回)〜89年(第3回)』と『05年(第19回)〜08年(第22回)』。

初期の出演はおそらく「ひょうきん族」の勢いを持ち込んでのつながり。まださほど大御所みたいな位置になかったせいもあって出演のハードルもさほど高くなかったはず。

そして長らくフジテレビのバラエティでヒットがなく番組とも縁がなかった。

しかし最近「ヘキサゴン」がヒット。これで一気に連続出演が続いた。特に『06年〜08年』と 3 年連続でヘキサゴン企画が放送されており、しかもそれぞれメインの中居、香取、さんまと紳助はがっぷり絡んでいる。

そういった前年までの流れを踏まえると、今年の「総合司会・島田紳助」は妥当と言わざるを得ません。


昨年の総合司会をつとめた明石家さんまは放送前にこう語っています。

「制作側もバラエティのフジテレビというイメージでやりたい、ということですし、こちらもそうなので、涙はいらない、感動はいらない、楽しく面白いテレビを目指してやるだけです。お笑いの人間が司会するなら、テレビはそういうものだろうと思っていますし。それがフジテレビらしいやり方だと思いますから。」

いっぽう島田紳助の意気込みはこう

「今までとは違う、アホなことをやりたいと思っています。そして、アホなことを一生懸命、真面目にやれば感動できるということを伝えたいですね。

この番組に対するスタンスの根本的な違いは、ちょっと気になっています。