アレがアレして芸能活動を自粛してた草なぎ剛が前日「 SMAP×SMAP 」収録やら記者会見やらで久しぶりに公の場に出てきたのに引き続いて 29 日(金)のフジ系「笑っていいとも!」生放送でレギュラーに復帰しました。
おもえば草なぎが事件を起こした直後、 4 月 24 日の「いいとも」金曜は、オープニングでいきなり平井理央アナが
「金曜レギュラーの草なぎ剛さんは、報道にあるような状況でございますので、本日欠席させていただきます。申し訳ございません」
みたいな緊張感にまみれたアナウンスを読み上げ、見ているこちら側としてはその瞬間だけテレビの空気が凍てついたような禍々しい恐怖体験をしたわけです。
その恐ろしさを演出した最大の要因は、あの軽快な「ウキウキ WATCHING 」インストの BGM が一時的にストップして、一瞬テレビが無音空間と化したことにあったと思っています。
いつものように「いいとも少女隊」の歌や踊りやタモリの登場や「ヨッ、パンパンパン」やレギュラー陣の出現やといった最大限のにぎにぎしいウキウキぶりを演出したにもかかわらず、それらをいったんすべてぶち壊しにするように BGM が消え去った無音のなかで、平井アナがこわばった顔で「お断り」を入れる、その空気感が異様だった。
ところが今回は違いました。
「ウキウキ WATCHING 」流れっぱなしでした。
草なぎが万雷の拍手と「おかえり」の中、オープニングでこう挨拶しています。
タモリ「えー、今日から剛が復帰しました」
草なぎ
「ありがとうございます(深々と一礼)
みなさん、あのー、ひとつき休んでしまいました。
あの、今日からあのー、いいとも生放送復帰しますので、
あのー、ほんとにこの空気をですね、毎週感じることはぼくにとって、
あのー、生活の一部だということがわかりました。
今後みなさん、ほんとによろしくおねがいします(深々と一礼)
(「おかえりー」&拍手)
ありがとうございます。」
タモリ「さ、それではまいりましょう〜」
すさまじい「ホーム」の空気。
あくまで自分の言葉で話そうとするあまり「あのー」を連発する草なぎの挨拶や、タモリの「いっさい余計なこと言わない」徹底ぶりが印象に残りますが、それもこれも完全ホームな空気を下支えしていたのは、このときうすく、本当にうすーく小さい音で、草なぎコメントの背後にずっと流れていた「ウキウキ WATCHING 」です。
ボリュームを最大限に下げて草なぎの言葉を聞き取りやすいようにして、それでも無音空間になることだけは徹底的に避けている。オープニングからテンションを落とさない。
このあたり空気感の微妙なニュアンスが「ウキウキ WATCHING 」という稀代の BGM の有無、ないしボリューム調節の具合ひとつとっても、もうぜんぜん変わってくるんだなぁ、ということを痛感した次第でした。その後の放送もウキウキのままで WATCHING できました。
あとタモリなんですが、ここ一ヶ月ほど草なぎの代理として後半コーナー「 NEWS どっち JAPAN 」の司会を担当していましたが、今回の草なぎ復帰によって一パネラーに逆戻りしていました。
コーナー冒頭で草なぎから
「ぼくがいないときタモリさんがこのコーナーやってくださいまして、タモリさんありがとうございました。仕事を増やしてしまって」
と謝辞を述べられると、タモリは
「いやいやホントに忙しかったよ」
と一時的な仕事量の増加をまずボヤきます。
またコーナー途中、ほとんど喋らなくなってしまったことを隣席の久本雅美に「コーナーにぜんぜん参加してない」と指摘されるとタモリは
「ようやくヒマになったんだからオレは!」
とおとなげない逆ギレです。
まぁもちろん冗談めかした発言だったとはいえ、まさしく至言「やる気ある者は去れ」を地でいくようなやる気ナッシングぶりを感じさせるスタンスでさすがタモリとうなりました。
それでもやっぱりいいとものタモリは一パネラーでいるよりも司会してるときのほうが圧倒的にイキイキするんだよなー、と、草なぎ復帰はめでたいもののこのコーナーに関してはちょっと口惜しくも思っています。