25 日(水曜日)に放送された昼のワイドショーについて、ザックリと。
TBS 系「 2 時っチャオ!」
「おくりびと」がアカデミー賞のなんたら賞を獲得した話題をひきずって、本木雅弘が演じた「納棺師」のリアルお仕事について、デカいボードでねっとり濃密な解説が始まった。
サスペンダー斉藤こと斉藤哲也アナウンサーが、最初は遺族と納棺師とのあいだに心情的な距離があり、故人の周囲を取りかこんだみんながみんな揃って押し黙っているものの、故人の爪を切り始めたあたりから誰か彼かが思い出をぽつぽつと語り出して、徐々に雰囲気がやわらいでいく・・・みたいな繊細な流れをひととおりつまびらかに読み上げていく。
ので、スタジオの中もやたらしんみりと静謐な空気に包まれてました。いつもやかましい松本明子や高橋ジョージも神妙な面持ち。この話題は人を黙らせますね。
ところで、このデカいボードを駆使して情報たっぷりお伝えしますよ、って芸当は、 TBS の「お家芸」といえるような気がします。裏番組の「ミヤネ屋」でも似たようなことをやってますが同じような話題を扱っていても密度は TBS のほうがいつもちょっとだけ濃い。過去の新聞とか雑誌とかの活字媒体からこまかく材を取ることが多いのがその印象の要因っぽいです。
読み上げるのはもっぱら男性アナウンサーというのが伝統的かも知れません。「アッコにおまかせ!」でも安東弘樹アナがいつも和田アキ子のとんちんかんな茶々を浴びながら苦悶の表情で芸能ニュースなんかを読み上げていってますけれども。
そしてこの「 2 時っチャオ!」では今、斉藤アナがデカいボードを読み上げることが多いようです。担当コーナー名は「チャオ蔵」(「知恵蔵」のもじり。とぼけたネーミングですが嫌いじゃない)。
で、そういえば小林少年こと小林豊アナが、いつの間にか番組から消えているのだけれど、はたしてどこへ行ったのかな、とこのたび疑問が生じたので、さっくりググッてウィキってみました。
2008年9月「2時っチャオ!」を降板。週刊ポスト(2008年10月31日号)によれば降板の理由は、皇室に関して小林が紹介した内容に事実と反する部分があったためとされている(皇室以外では、王貞治の家族について事実と反する内容を伝えていたことも理由とされている)。小林豊-Wikipedia)
週刊ポストを全面的に信用するつもりもありませんが、しかし本当だとすれば、わりとダークな理由で小林アナは消えてしまったようです。とはいえ別にアナウンサーの一存で放送内容が決まるとも思われず、こんなかたちで降板を余儀なくされるというのは不自然に思われますが・・・。
日テレ系「情報ライブ ミヤネ屋」
いっぽう 3 月いっぱいでそんな「 2 時っチャオ!」が終了してしまうと思うと、いくら久保田智子アナが 30 歳超えとは思えないルックスキープ力を誇りながら恵俊彰の横でいつまでも微笑みをたたえ続けているといえ、番組の命脈もはやこれまでといった感は否めず、ミヤネ屋へ「浮気」する回数も多くなりました。
宮根誠司のことはようやくひととおりわかりかけています。初めは「誰?」と拒絶反応しかありませんでしたが関西テレビ圏におけるやり手な司会者なんですね。「西のみのもんた」というレッテルもあるみたいですが宮根のほうがよっぽど見やすいです。たまにあなた芸人気取りですかというような笑いの持っていき方がこうるさいものの、だんだんそれも味だと看過できるようになってきました。慣れってこわいです。
この日の放送では、玉置浩二と石原真理子が復縁して結婚するかも、というスクープが報じられていました。本人たちに囲み取材すると「まったくそのとおりだ」とてらいもなく全肯定です。
今ひとつピンと来ないニュースでしたが、昔は不倫状態で結ばれてただの、心中未遂を起こしていただの、同棲してたものの DV で石原真理子が骨折しただの、玉置浩二が薬師丸ひろことの結婚を含めていつの間にか離婚歴 3 回だの、といわれありまくりのカップルだったのですね。それでいて今さら復縁しちゃうという。ペアルックで超ラブラブだという。
そりゃ事情を記憶する人にとっては仰天ですよね。なんだそりゃですよね。手がかりをつかむために玉置浩二の歌詞の内容をなんでもいちいちリアル沙汰にこじつけるのはさすがにどうかと思います。
「オードリーの春日の家に赴く」
という、もう何度目なのかという企画にも、たっぷり時間が割かれておりました。ウィークデーに毎日長時間のワイドショーを続けるにはネタかぶりなんていちいち気にしてられませんわね。
「春日にスキスキと好意を寄せる」という変な役回りをあてがわれて企画のナビゲーターをつとめていた読売テレビの新人女性アナウンサーが、宮根や北野誠からさんざん「こいつは顔がデカい」と辱めを受けていました。執拗な「いじり」ってやつで笑いを取ろうという寸法です。
しかし「大顔も悪くないよ派宣言」をしているぼくとしては、ただ顔が小さいというだけでチヤホヤされるようなモテ文化はまったくもって理解不能。顔がデカいといっていじめてるようなのは「いろんな意味で違う」と反発せざるを得ません。
ちなみにこの新人女性アナは名前を「林マオ」というらしいです。「小林麻央」と「林マヤ」を掛け合わせたようなプロっぽい名前です。もともとタレント活動をしていたらしく華がある人なので、どんどんアナウンサーとして売れてゆけばよいと思います。
あとオードリー春日は家にあがりこまれようがなにしようが、まだ極端にキャラがブレてるのを見たことがないのが、ひそかにすごいです。
自己紹介で、自らの胸に親指をさして、「キャーーースガ!」、と、「単に名字のみを言う」方式を採っているのが、言語学的にも常軌を逸していると思います。いないものそんな人。