オードリー春日が電気グルーヴから受けた影響


スグリ


14 日土曜日の夜に NHK-BS2 で放送されていた「電気グルーヴ 20 周年 ライブ&アンソロジー」。

電気グルーヴの歴史を振り返るこの特番にオードリーがコメントを寄せていました。

特に春日が電気グルーヴのファンぶりをアピールしています。


・「電気グルーヴを聞き始めたのは?」という番組からの問いに答える

春日 そうですね、かれこれの話で言うと 94 年、「N.O.」から

若林 春日はもうファンというか、電気グルーヴ以外を聞かないんですよ

春日 そうなんでございますね。電気グルーヴさんがラジオとかで話す、単語? やっぱり独特なものがありまして。たとえば今でも春日はその「面構え」とか、人の容姿を(言う)。それとかって、今思うと電気グルーヴさんが使ってたような気もするんですよね。そういうエキスみたいなものも入っているように考えます。いかがでしょう? 今後もですね、春日を楽しませるために、頑張って頂きたいですね

若林 大丈夫ですか? そんな上からで

春日 春日もたくさんのファンの一員なわけですから、春日を楽しませるってことはファンの方を楽しませる(こと)

「電気以外を聞かない」というのはさすがに大げさでしょうが、どうやら春日は電気グルーヴの影響を受けているらしい。

ファンであることはこれまでも公言していました。

今年 2 月 28 日、まだレギュラーとして出演する前の単発の「オードリーのオールナイトニッポン R 」でも、深夜ラジオのことを話しています。


・オープニングトーク

若林 いよいよ始まりましたけどもオールナイトニッポン

春日 いやー始まってしまいましたよ若林さん

若林 そうですねー

春日 オールナイトニッポンですよあなた。ご存知かね?

若林 ぼくは知ってますよもちろん。もちろん知ってますよ

春日 オールナイトニッポンは春日をつくっている要素のひとつだからねこれ

若林 あぁそうなんですか?

春日 そうでございますあなた! どれだけ聞いていたか!

若林 あ、でもたしかにね、高校の時ずっとナインティナインさんのオールナイトニッポンとか

春日 中学のときから聞いてますからね

若林 はいはい

春日 伊集院さんの「oh!デカ(ナイト)」からオールナイトニッポンに行って 1 部 2 部聞くというのが、もうほんと毎日のサイクルでございましたから

若林 ほんとですか

春日 そうでございますよあなた!

若林 じゃ相当力も入っているということで

春日 気合入ってますよ!

この日、放送の途中で春日は「大好きな曲」として電気グルーヴの「Shangri-La」(シャングリラ)をかけています。

電気グルーヴのオールナイトニッポンの放送期間は「 1991 年 6 月から 1994 年 3 月まで」。これは春日の「中学 1 年 6 月から中学 3 年の 3 月まで」とまるまるダブります。

ひょっとすると春日の奇妙な「テクノカット」も、元を辿れば電気の「エキスが入ってる」のかも知れません。まぁ卓球も瀧もテクノカットじゃないんですけど。砂原良徳はしてたかな。


「春日がピエール瀧に近い」というのは、ビジュアル的な部分で見てもあると思います。

で、ここからは単なる推論で、春日自身がどこかで言及していたという記録も見つからなかったんですが、実際のところ春日のキャラクターって瀧に大きな影響を受けているんじゃないか、という気がだんだんしてきました。

オードリーの中で春日自身が位置づけている「春日」の役回りは、さんざん言われてるように独特です。おおげさに胸を張った自信過剰なキャラクターは他に類を見ない。そこが奇抜で耳目を惹きつける要素であり、裏を返せばいつキャラクターの限界が訪れるのかみたいに不安視されるところでもあります。

瀧の電気グルーヴの中におけるパートが「ギター」や「ドラム」などではなく「瀧(TAKI)」である、みたいなネタは頻出で、NHK-BS2 の特番でも瀧本人の口から冗談半分にとはいえ説明していました。

巨大なライブステージで大勢の客を目の前に、ミュージシャンでありながら基本的に楽器を演奏するようなこともなく、ときに奇妙でダイナミックな扮装をして、歌い踊りながら、ただそこに唯一「瀧」としてのみ存在していることの絶対的なあり方。

春日はそんな瀧の「瀧」ぶりを忠実に踏襲しようとして「春日」であり続けようとしている気がするのです。

電気グルーヴがメンバーチェンジや音楽性の変遷、あるいは活動休止などを経ながら、しかし卓球と瀧のふたりはさほど個人のイメージを大きく変えることもなく 20 周年を迎えました。そのことを考えると、突飛にも感じられる春日のキャラクターも、実はそう容易にはブレないんじゃないか、と思えてきます。


最後に、この「オードリー=電気グルーヴ」という共通項に着目した職人の方たちが、まるでピエール瀧ディレクションしたような映像センスをもってして完成度の高い動画を作ってくれているので、貼っておきます。

これを見ると瀧と春日のイメージ的な相似性がよくわかります。電気の曲に春日が負けていない。


Shangri-La」ならぬ「Kasugri-La」


「カフェ・ド・鬼」ならぬ「カスェ・ド・鬼」