南波杏のサイン会に行ってきた

(一度も推敲しないまま寝オチしてしまったので以下書き直し版)

9 月 7 日の日記にも書いたように、平日の月曜日の昼間などという壊滅的な時間帯に催される予定であった「サイボーグしばたさん」の映画館イベントでメロン記念日柴田あゆみさんにナマ謁見することができそうにもない・・・そんな苦行の腹いせに、AV 女優で、そんな柴田さんにそっくりだと web 好事家界隈ではもっぱらの評判である南波杏(なんば・あん)さんのサイン会に、日曜日に行ってきたよ。

と、いうのはしかし厳密に言うと当初からの計画とはずいぶん異なっている妥協の産物なのであって、ホントは南波杏のサイン会には 1 ヶ月くらい前から、行こう、選挙の日だけど行っちゃおう、という綿密な計画を立てていて、だもんで『日曜日に南波さんを見てその翌日に柴田さんを見る』という奇跡のような札幌スケジューリングさえ組みたかったのである。

そういう事務所や時空や価値観の垣根を超えた柴田あゆみ南波杏のキツネ目こじんまり美人が二日連続でこんな辺境の札幌なんて土地まで来ちゃう、なんてことは滅多にないおもしろ体験だけに、「やっぱり本物のアイドルは違う」「正直南波杏のほうがキャワいかったよ」とか、ものの見事に頭のわるい比較検討ネタを展開していこうと思っていたのだ。

それが残念ながら柴田さんとの遭遇はならず。まったく片手落ちみたいな事態に陥ってしまいテンションが若干下がった感は否めない。とはいえ、まぁ柴田さんとは札幌で「さぁ!恋人になろう」と「チャンス of ラブ」のイベントで 2 回握手したことがある。その現物には神々しい後光が射していたのをまざまざと見せつけられたものだ。

今回はその神の記憶とリアル AV 女優さんとの戦闘となるわけである。


ところで南波杏さんは自身のブログを頻繁に更新している。

http://www.ionpromotion.net/blog/nanba/

普段はあんなエロースで花びら満開なことをやってるのにモニターから伝わってくる人柄はあくまでも透明感に溢れていて、あぁ清純派だな、清純派 AV 女優だな、とかは思ったりしていた。ちなみに「作品」については動画でチラッと見た程度で実際にちゃんとじっとり鑑賞&実践した経験はゼロに等しく、先入観は持っていない。

写真だけを見れば柴田さんよりはさすがに顔面の造作が、アレ? 若干おかしいかナ? と感じられなくはないのだけれど、はたしてその下馬評からどこまで柴田さんに迫ることができるのか。以前やはり AV 女優の宝月ひかるさんと握手したときに悟った「アイドルに貴賤なし」みたいな意識と下心を胸に、真摯な姿勢でサイン会に臨んだわけである。起立!


当日。札幌市内のエロ本&ビデオ& DVD 屋で催されたサイン会には 100 名以上もの愚鈍な男子諸君が集合した。店内はいやな熱気でムンムンであり今にも逃げ出したくなったのだが、ちょうど僕がお店に足を踏み入れた直後に入店してきたひとりの男が、これ完全に知恵遅れのおっさんで、舌っ足らずな喋り口調で店員にかなり迷惑をかけていたのを見て、「あぁ、じゃぁこんな僕でも、ここにいてもいいんだ・・・」と間違った自信を深めたのである。ちなみに店内には南波杏のエロ DVD の映像が音声つきでおもいっきり流れており、「こんなところで仕事をしてみたい」と思ったうそまったく思わない。

さて南波さんの出現を待ちこがれながら店内奥の密室スペースに並んでいる間、おそらく南波さんの会社の人であろう仕切り役のお兄さんが客を盛り上げていた。「 DVD 購入二枚でツーショット写真が撮れます!」「携帯のカメラはお断りしてます」みたいなルールの確認から「今回はめいっぱい楽しんでくださいねーハハハー」みたいなお気楽トークまで。爽やかである。僕が以前に行った宝月ひかるサイン会のときもメーカーの人は明るく、AV 業界というとややダークなイメージもあるけどイベントなどでの対ナマ客みたいな状況においては、これ客商売としてはきわめてまっとうな姿勢を貫くのだな、と思った。


さて、ほどなくして南波杏さん登場。サクッと記述すると、顔も雰囲気も、ブログの写真で見たまんまでした。かわいい・・・うん、かわいい。そしてなんといっても声が「か細い」よ、 作ってるのかも知れないけど。

AV 女優に対峙するときに、たとえばハロプロのアイドルさんたちと違って何がいちばん気楽かって、「無闇な詮索をしなくていい」というのが気楽である。ヤることヤるのが商売ですよというもう最初っから秘め事も恥じらいも、「もしかしたら処(以下略)」みたいなアレも何もないおっぴろげ具合。ふつうのアイドルさんならそこの見えない部分を、与えられた数少ない情報からあれこれ妄想するのが楽しみ方のひとつだし、それこそ僕がいつもやってる本領なのであるが、南波杏さんとかは「すべて飲み込む」というフィルターを通した上で、かわいいと言えてしまう。込み入ってないぶん、作業としては実に単純である。


握手の順番が回ってきた。僕「こんにちは」 南「あ、こんにちはー」って椅子に座って上目遣いでニコニコーッてもう何それそうやって何百人の男を虜にしてきたのその目は。でも清純派。そして宝月ひかるの際の前例に従って「サイン色紙に己の名前をかわいく書いてもらう」という自虐プレイを披露しながら(ていうかそれが他の客でもデフォルトらしいんだけど)さて、トークトーク。相変わらず話す時間はたっぷり取られていて、ハロプロの超高速ベルトコンベア握手会みたいに誰からも引きはがされる気配は無い。いっさい無い。すべて客側の匙加減ひとつという実に客を信頼した布陣が敷かれているのである。

サインが書き終わった。僕「ブログ読んでますよ」 南「あ、ありがとうございます」 僕「いやー、文才がすごくて」 南「そんなことないですよぉ(笑)」 僕「ほんとにほんとに。楽しんで読んでますから」 南「ありがとうございますー」 で、ニギッと握手。

というかこの流れの中でタイミング的にいつニギニギと握手したのか話に夢中でやっぱりまったく記憶は定かではないのだけれど、なんというか感触としてはウルウルでニコニコでふにゃふにゃで座ったまんまだったから身長 154cm という背のちっこさまでは実感できなかったものの素敵な浮遊体験ができた。

と、共にこの時点ですっかり満足しきってしまい、次に「写真撮影タイム」とか「 DVD 2 枚買った人は抽選会に参加できます」とかあったらしいのだけど、そんなことより歌が歌いたいのだよ歌が、と、僕は握手が終わった時点で退場、近隣のカラオケ店にひとりで赴いて安倍なつみ「恋の花」をのっけから 3 曲連続で歌うなど合計 2 時間のひとりカラオケを堪能したのだった。「シャンパンの恋」「肉体は正直な EROS 」なども歌って、わーい柴ちゃーん、とか言葉にならない感情を抱えたりもしたよ。

ちなみに前日も 3 時間カラオケしていて正直 AV 鑑賞とかより歌うほうが好きである。私、歌が好き。清純派モーヲタと呼んでください。