笑っていいともの変わらなさ

テレフォンショッキングのマイナーチェンジだとか、タモリが急にいなくなっちゃうだとか、リニューアルを重ねていくうちに末期感を漂わせつつあった「笑っていいとも!」。
その半面、番組スタート当初より変わらずにあった、いいともならではの個性、というものも、もちろん数多く存在している。むしろ31年とか32年とかにわたってキープし続けてきたことが、まだこれだけ残されている、ということの前には、マイナーチェンジも些細なことだった気もする。
あまりにも自明すぎることばかりなので、いちいち書かなくていいのでしょうけど、当たり前のことにあえて触れるのも幸せだと思うので、書きます。
テレフォンショッキング
なんだかんだ1982年10月の第1回から今日に至るまで途絶えずにきた。友達紹介制度がしれっと廃止されたり、「友達の輪」「そうですね」が生まれては定着しそして消え、手の込んだコーナーみたいなものが始まり、といった変貌は遂げたけど、おそらく最後まで残る。
生放送
ニュースや情報番組ではなく、あくまでバラエティ番組なので、速報性にこだわるようなことは、そんなにない。でも、どちらにメリットがあるとかわからないけど、事前収録にはついぞならなかった。青森では夕方から録画放送という青森あるあるが広く知れ渡っているのも、生放送が続いたからこそ。
放送時間&放送時間帯
視聴習慣をここまでまったく裏切らずにきた。同じ長寿番組でも「徹子の部屋」や「笑点」は微妙に変化してきたし、NHKの朝ドラさえも8時15分スタートだったのが8時スタートになったりしてる。いいともはどこまでも月〜金12時の1時間番組。初期は12時53分までと少し違ったみたいだけど誤差。時報としての役割が果たされすぎた。
スタジオアルタでお客さんに公開
いいともは例外なく客前でのライブでもあった。生放送中に変な人がステージに闖入してタモリ危うし……! という事件もほんの少し。タモリはそんなハプニングさえも楽しんじゃう。
ロケがない
タモリがワイプでロケVTRを鑑賞する」というようなことは、いいともではほとんどなかったように思う。すがすがしいほど、いいとものすべてはスタジオアルタで始まり、スタジオアルタで完結していた。
レギュラー陣
変わったといえば変わった。しかしここ十数年、印象的に、変わっていない。もちろん時期によってこのタレントがいるいない、みたいな波はあると思うけれど、たとえば目に見えて弱体化するようなことはなかった。2013年10月の時点で、月から金までゴールデンタイムのMCクラスの超弩級のレギュラー陣が名前を連ねているのは壮観です。
司会
「いいともタモリは月・火のみの司会に。水・木・金はさんま!」というパラレルワールドは想定された。でもそうはならなかった。1982年10月以来、ずっとタモリ。夏休みも取らなくなってしまった。何よりこれはすごすぎる。みんなわかってる。
まだ変わってないことはあると思うけど、とりあえずこれだけ基本的なことが変わっていない。史上稀にみる安定感。いいともの愛される理由は変わらなさにこそある。