細田守が「サマーウォーズ」の着想を得たサプライズ

11 日夜の NHK 総合「トップランナー」に細田守監督が出演してました。

時をかける少女」「サマーウォーズ」の監督で、この夏はいろんな媒体でいろんなことを宣伝がてらに語り尽くしてきたはず。「サマーウォーズ」公開前に出演していた「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」もポッドキャストで聞きました。

さすがにディープなところに斬り込んだようなエグい話は「トップランナー」ではあまり無かったようです。あるいは収録のときに語られていても放送ではカットされていたのかも知れません。

でもド初心者的には十分な内容でした。テレビで話しているのは初めて見ましたが、ご本人がいい意味で「超ふつう」な感じでした。あるいは「常識人の皮をかぶって実はド変態」というところなのかもわかりませんが、それはきっとみんなそうです。

興味深いエピソードがいくつかあって、その中でも「サマーウォーズ」を作るきっかけになったという「自分の家族」の話が、穏やかに語られてこそいましたが、ほとんど漫談みたいでした。

MC箭内道彦
なぜ「サマーウォーズ」で、ネットと家族、親戚、
これをテーマにしようと思ったんですか?



細田守


結婚をしまして


時をかける少女」が終わって
それまでつきあってた人とですね
結婚することになったんですよ


そうやって結婚しまして
結婚式ってわりと地味にやったんですね


しばらくしてヨメのお父さんから
「食事に来ませんか今度」つって


「あー食事ぜひぜひ」なんつって
田舎まで行ったんですよ


で、田舎まで行くと
「ただの食事」だって言ってたのに
なんか「着替えてください」って言われて


「えっ?」つって


なんかスーツなんですよね
黒いスーツ


それでその中で
奥さんの親戚たちがブワーっとこう集まってきて


これはね
「食事をしましょう」って言ったのは


結婚式の披露宴だったんですよそれ


サプライズなんですよ(笑


結婚式をいかに地味にやってね
親戚の方を呼ばずに地味にやったつもりがですね


世の中それじゃ済まないんですね


結局この親戚の方がですね集まって
「お祝いさせろ」と、たぶん


そのときのやっぱり戸惑いみたいなものがね
けっこう「サマーウォーズ」っていう映画の中の戸惑いと


「わーでもいろんな人たちがいて面白いな」と親戚の中でね
初めて会うけどちっちゃい子からおじさんおばさんまで
すっごいワイワイガヤガヤ楽しそうってことを含めて


自分ひとりだけ新参者とか転校生みたいな気分でいるんだけど


そういう戸惑いながらも
「あーなんかたのしそうだな」
でもこれからぼくらこの人たちを親戚でね
ずっと付き合っていくんだなって思うと
なんかそういうふうなある種の感慨があって


そこから映画の中でのみんなで食事を取るシーンというのが
サマーウォーズ」の映画の中であるんですけど
座敷で 20 人くらいズラッと座って食べるシーンとか


ああいうところに結びつくみたいな

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