ナイツ「寄席ではヤホーを使わない」

25 日放送の日テレ系「しゃべくり 007 」でナイツが「寄席だけでやる漫才」を披露してました。この番組が謳うような“初披露”というわけではないのでしょうが、いつもテレビで見せるような「ヤホー漫才」とはちょっと趣の違うネタでした。


和風な出囃子に乗って登場


塙「どうもよろしくおねがいいたしますー」
土屋「どうもー」


塙「ま、ぼくなんかやっぱあの最近うれしいのが、ぼくが大好きなね、ジャイアンツが今年すごく調子がよくてですね」
土屋「彼、巨人ファンでねー。もう巨人の話ばっかしたがるんですよ」
塙「今日はジャイアンツの今年の強さについてですね」
土屋「うん」
塙「今から一時間ぐらいお話させていただきたいと思うんですけど」
土屋「いやそんな時間無ぇわおまえ。おあとつかえてるわバカやろうおまえ」
塙「そうですかね」


土屋「野球の話ね? 野球ばっかり知識偏るってのはよくないですから」
塙「そうですかやっぱり」
土屋「ぼくみたいに『雑学王』っていわれないとダメですよやっぱり」
塙「そうなんですよお客さん。この土屋くんてのはね」
土屋「えぇ」
塙「すごい頭がいいんですよね」
土屋「や、まぁたいしたことはない。まぁ勉強はするようにしてるんですけどね」
塙「わかりました。ちょっと土屋くんに今からクイズを出していきたいと思いますんで答えてください」
土屋「あ、クイズ」


塙「じゃあ、ある政治家の名前を答えてください」
土屋「あ、いいね。政治の問題とか答えられたらかっこいいからね」


塙「自民党運輸大臣をされていたですね、“ホニャララ静香”さんという政治家なんですけどもね」
土屋「下の名前を言っちゃいましたね、今ね」
塙「“ナニ静香さん”というでしょうか? という問題なんですけれども」
土屋「ちょっとヒントの出し方がヘタですよそれは」


塙「ちょっと難しいんでね、選択問題でいかしていただきたいと思います」
土屋「選べちゃうんですか? 選択問題ですか?」


塙「 1 番 亀井」


塙「 2 番 鈴木」


塙「 3 番 小笠原」


塙「 4 番 ラミレス」
土屋「巨人のスタメンかおまえ」
塙「 5 番 アルフォンゾ
土屋「もういいよもう。誰だよ」


土屋「雑学王ですから」
塙「はいはい」
土屋「もうちょっと難しい問題出してね」
塙「わかりました」
土屋「それでお願いしますよ、うん」


塙「亀井静香さんはよくファミリーレストランに行くそうなんですけれども」
土屋「ほぉ」
塙「ファミリーレストランのことを略してね、何というでしょうか?」
土屋「は?」


塙「 1 番 亀井」
土屋「亀井なわけねーだろおまえ」
塙「 2 番 鈴木」
土屋「ファミリーレストラン略して…」
塙「 3 番 小笠原」
土屋「うん」


塙「 4 番 ファミレス
土屋「ラミレスっつってたじゃん」
塙「 5 番 イ・スンヨプ
土屋「もういいよ」


塙・土屋「どうもありがとうございましたー」


たっぷり間を取った丁寧な漫才。テンポはだいぶ遅くてこれで所要時間も 1 分 50 秒です。寄席では 15 分の持ち時間をこなすそう。野球ネタという引っかかりはありますけどこれは老若男女にウケます。

ちなみにこの「寄席だけでやる漫才」の後、「爆笑レッドカーペット」でよくやってるような 1 分間で終わる「ヤホー漫才」(お題「チャゲ&飛鳥」)も比較対象として披露してました。

で、これが寄席用の漫才を観た直後だと、まるで 2 倍速テープの音声を聞いてるようなハイスピード。ぜんぜん体感速度が違います。きっちり 1 分間ジャストで終わったのも地味にすごかった(測りました)。

レッドカーペットが放送開始当初から売りにしてきた「いつもとはひと味違うショートスタイルのネタ」という謳い文句をあらためて実感させられる放送でした。