「オードリー若林& NON STYLE 石田」コンビ優勝の軌跡


9 日放送の TBS 系「ザ・ドリームマッチ'09 真夏の若手芸人祭」を見ました。

若手お笑い芸人がダウンタウンによる抽選で即興コンビを組まされ、10 日間の準備期間を経て新ネタを披露する、という特番です。

12 組のコンビの中で「最優秀コンビ」に選ばれたのは「オードリー若林& NON STYLE 石田」でした。

披露したのはハイスピード軽快アクション漫才。オードリーのズレ漫才をベースにノンスタ風味を味付け。完成度で群を抜いてました。

他にも「ロバート秋山アンガールズ田中」「オードリー春日&トータルテンボス藤田」など面白いコンビはありましたが、ここでは若林&石田のコンビのネタ作りから優勝までを書き起こします。



ダウンタウンによる抽選で若林&石田コンビが決定!

松本:これはけっこう面白い感じになりそうですね


・「新相方・若林」を知った石田の反応

石田:うーわー。マジっすか。
でも春日の代わりに見られるわけでしょう?
だいぶインパクト弱いように見える! これは大変やなぁー


・いっぽう「新相方・石田」を知った若林の反応

若林:えー!? 石田君とはメイク室で会っても真面目な話しかしたことないからねー


・初打ち合わせ

石田:(ネタ)作る側ですよね?
若林:そうですね一応ね。
ぼく作る側なんですけど『春日用』のネタしか作ったことないw
石田:おそらくですけど(自分が)漫才を待ってますね
若林:漫才やりたいんでしょ?
石田:せっかくじゃないですか。ぼくも漫才好きやし
若林:漫才で決めちゃいましょうか
石田:漫才でいきましょう


【ナレーション】
そのネタづくりは驚くほど快調に進む
そして 3 時間が経過


若林:このラインでいきましょう
石田:ラインはこれで、お互いに宿題を持ち帰って、そこのいいとこ取りで


・2 回目の打ち合わせ

若林:すごい量(の台本)だねこれ
石田:ぜんぜんぜんぜん。書いてたら楽しくなってきて
若林:そうだねー。ちょっと楽しい漫才ができそうだね

・そして本番!


若林・石田:どうもーよろしくおねがいしまーす


若林:ね、えー「若林石田」でがんばってやっていきたいなと思ってるんですけれどもね

石田:(無言で胸を張る)

若林:横で春日みたいになられてもやりにくいんですけども本当にね

石田:(無言で一本指を立てる)

若林:『トゥース』も目障りでしょうがないんですけどもね

石田:いやいや、これ「 M-1 」のときの順位やから

若林:2 位の前でね、よくできるなって。ちょっとカチンと来ちゃいましたけどほんとにね

石田:でもオードリーのほうが売れてる!(足パンチ)

若林:今ので一気に機嫌がよくなっちゃいましたけれども

ま、石田君とは初めてですけれどもね、仲良くなりたいですね

石田:うん


若林:あの仲良くなるために、ぼくの趣味のバーベキューとかどうですかね?

石田:あーいいね、“ビーベキュー”ね

若林:略し方中途半端なんですけれどもね。「 BBQ 」ですよね

石田:うん

若林:青空の下で網に肉を置いてジューつってね

石田:ジュー(焼けるのをリアルな音で)

若林:野菜置いてジューつってね

石田:ジュー

若林:あの「ジュー」のクオリティがムダに高いんですけれどもねホントにね

石田:芸が細かい!(足パンチ)

若林:自分で言う人は珍しいんですけれどもね

車出しますからねぼくがね。シートベルトしてくださいね

石田:『今日の主役』(自分にたすきをかけるジェスチャー

若林:ね、なんでパーティグッズつけるのかわからないんですけれどもね

石田:『いつも脇役』(若林にたすきをかけるジェスチャー

若林:うるせーよ! おまえもう。うすうす気付いてるわオレもよう

石田:地味!(若林の手を取って足パンチを無理にやらす)

若林:やらすな! おまえそんなの。地味さだったら一緒だろ。お互いさまだろそれは

石田:はいはい

若林:なんで醒めてんだよおまえ! おまえのマネしたんだろこうやって

石田:こうや! って(見本の足パンチ)

若林:こうだろ!(マネて足パンチ)

石田:こう!(足パンチ)

若林:こう!(足パンチ)

石田:こう!(足パンチ)

若林:こう!(足パンチ)

石田:アメリカンクラッカーか!

若林:おまえの匙加減だろ! おまえの真似してんだよオレはよ


若林:で、バーベキュー場、着きました。そしたら火をおこすんでね、ぼくに任せてくださいね

石田:あーそう

若林:コンロに火をつけるのに薪に火をつけるのがなかなか難しいんですけれどもね

石田:(地べたにひざまづいて手をヒラヒラ)

若林:ちょっと横で「雨乞い」されてんのね。これノータッチでいきますけどね

新聞に火つけてね薪に火をつけるんですけどね

石田:ザーーー!

若林:雨降んのかよおまえ! なんで雨降らしてーんだよ?

石田:これで帰れる(足パンチ)

若林:帰りてーのかよ! おまえ

石田:当たり前やろ

若林:なんで帰りてーんだよ

石田:約束がある(足パンチ)

若林:断れよばかやろー!

石田:断れるかおぃ

若林:断れつってんだよ! おまえよ

石田:巨人師匠…(足パンチ)

若林:それはなんとも言えねーよ! おまえ

石田:(自分の動きが)ピタゴラスイッチみたい(足パンチ)

若林:おまえの匙加減だろ! おまえが自分でやってるんだろばかやろーおまえ

石田:(満面の笑み)

若林:なに楽しそうな顔してんだよ気持ち悪いなおまえ

石田:おい、おまえ楽しくないんか?

若林:いやオレだって楽しいに決まってんだろおまえそれ


若林・石田:エヘヘヘヘヘ


若林:で、あのー、コンロにね、網にね、肉とか…

石田:ヒャヒャヒャヒャ(手叩いて爆笑)

若林:いや笑いすぎだよおまえ! いつまで笑ってんだよ


若林:肉焼けるあいだ川で遊んで『水切り』で石を投げる

石田:あーそうそう

若林:ポーン! いち、に、さん、し、ご

石田:(カウントに合わせて踊る)

若林:目障りだよおまえ! なんで踊ってんだよ見てろ石投げるんっすよポーンて

いち、に、さん、し、ご

石田:(カウントに合わせてヘッドフォンでなにか聞く)

若林:音楽聞くなよ! 見てろオレが

石田:次オレやるオレやる!ポーン!

若林:いち、に、さん、し、ご、ろく。おー行くねー

石田:やっぱりハねるなー、いいお肉は

若林:取ってこい! おまえよー。オレがスーパーで選んだいい肉投げんじゃねーよ

石田:わー。いち、に、さん、し、ご(水の上をはねていく)

若林:水の上はねられるの?

石田:(笑顔で手を振る)

若林:お〜い(手を振る)。お〜い、じゃねーよ! 戻ってこい

どうするんだよオレがスーパーで選んだいい肉が川によー


石田:ザッパーン(川から出てくる)

若林:誰か出てきたよ?

石田:あなたが落としたのは、このいいお肉ですか?それとも悪いお肉ですか?

若林:あ、川の精出てきた。いい肉です落としたの

石田:(かじる)

若林:かじんじゃないよ! オレが選んだいい肉、返せよばかやろ

石田:ザッパーン(沈む)

若林:なんのために出てきたんだよ

石田:(立ち位置を変えて川の精を目撃して驚愕の顔)

若林:なんだその顔おまえ! 心躍ってんじゃないよ川の精見て

石田:じゃあこれやるこれやる(何かを手渡す)

若林:ひらべったい石ですよありがたい仲良くなれそう

ポーン! いち、に、さん、し、ご、ろく、なな

新記録ー!イェーイ!(石田とハイタッチ)

石田:おじいちゃんの形見…(足パンチ)

若林:なんで渡したんだよおまえ! 気まずいなオレ。拾わないと

石田:(膝から崩れ落ちる)

若林:ちょっとヘコミすぎでしょ

石田:(手でなんか掬う)

若林:水飲むのかよおまえ! 形見を拾えよ形見をよ

石田:ザッバーン(浮上)

若林:あ、川の精、形見拾ってください

石田:ザッバーン(すぐ沈む)

若林:息吸いに来ただけかよおまえよ! なんか持ってこい出てくるんだったら

石田:ザッバーン(浮上)

若林:形見を返してください

石田:あなたのおじいさんは細身でしたか? それともぽっちゃりでしたか?

若林:いやどうでもいいわそんなの! なんのために出てきたんだよ

石田:ザッバーン(沈む)


若林:もういいよオレもう投げるぞ新記録ポーンって

いち、に、さん、し、ご、ろく、しち

石田:バーン!(蹴る)

若林:オレの新記録蹴んなよおまえよ!

おまえ仲良くなる気ねぇだろばかやろ石田そんなの意味ねーよ

こんなコンロもいらねーよ(放り捨てる)

石田:ジュー(リアルな音で)

若林:バーベキューなんかいらねー

石田:ジュー

若林:網もいらねーよ

石田:ジュー

若林:肉もいらねー

石田:ジュー

若林:ジューのクオリティはいいよ! おまえどうでもそんなのよー

石田:ザッバーン(川の精浮上)

若林:もういいよ出てこなくてよー

石田:あなたが落としたものが多すぎて人手が足りません。アルバイトを雇いたいんですけど?

若林:いやもういいよ沈んだままで! おまえもう沈んでろばか

石田:ザッバーン(沈んだふりして若林を見てる)

若林:早く沈め見てんじゃねー! 石投げるぞ沈め!(石を投げる)

石田:(石をかわす)

若林:早く沈め!(投げる)

石田:(かわす)

若林:早く沈めつってんだよばかやろー!

仲良くなる気ねーだろおまえと漫才なんかやってらんねーよばかやろーおまえ

石田:おまえそれマジで言ってんのか?

若林:いや本気で言ってたらこんな楽しく漫才やらねーだろおまえ


若林・石田:エヘヘヘヘヘ


若林:ようやく仲良くなれたみたいですよね

石田:愛想笑い…(足パンチ)

若林:いい加減にしろ


若林・石田:どうもありがとうございましたー

・ネタ披露後

浜田:いやなかなか

松本:「やった感」はあるんじゃないですか?

浜田:どう、やりやすかった?

若林・石田:やりやすいんですよ!

石田:ほんとに

若林:ネタ作りがどんどん進んでいくんでね

石田:ほんま 1 ヶ月に 1 回イベントしようかって


・「最優秀コンビ」決定

浜田:さぁどうですか? おふたり

若林:やっぱり嬉しいですね

石田:ぼくらちょっとコンビになった気持ちで

さっきもネタ終わった後 2 人で『あそこ、こう変えたほうが良いよなー』とか

若林:そうそう

浜田:春日はどう?

春日:ウィ。やっぱり春日がいない中、よくがんばったなと思いますね

若林:いや言っちゃうと春日よりやりやすかったです


・最後に勝者コメント

若林:始まって 1 分 20 秒ぐらいで「あ、優勝するな」って思った