草なぎ剛と江頭 2:50 を結ぶ線

SMAP 草なぎ剛が公然猥褻の容疑で逮捕されてしまったそうです。23 日の奇妙なトップニュース。なんてこった。エイプリルフールはもう終わったはずだ。しかしどうやら現実のようです。

当サイトでは一ヶ月前に「草なぎ剛がハマッた「レトロゲーム」激アツ発言集」という更新で草なぎのにくめない稚気っぷりをおもしろがりました。

今のところ「稚気の度が過ぎちゃったかな」と思っています。

まだ初期情報の段階なので確定的なことは申し上げられませんが、当たりさわりのないことだけ選んで今回の更新に替えさせていただきます。


各種報道によると草なぎは"深夜の""都心部の""公園で""ひとりで""酒飲んで""全裸になって""騒いでいた"そうです。それなんて新発想ですか。地上デジタル放送をも遥かにしのぐ革新性じゃないですか。

ときは宵闇の深夜 3 時、ところは赤坂ミッドタウン。そんなミッドナイトのアーバンナイト、スーパースターのハイソなシングルのひそやかなたしなみ。それこそがこれですよ。「ひとり全裸」ですよ。ひとりカラオケもひとりボウリングもひとり焼肉もこれ書いてるぼくは何の躊躇もなくできますが、ひとり全裸の発想だけはまったくなかったです。あのころの未来にぼくらは立っている。

ためしに想像してみましたがこのシチュエーション、外気が寒くさえなければとてつもない開放感に浸れて最高でしょうね。ぜったい風通しがよくて気持ちいいはず。たとえ街の秩序を取り締まるべき人たちに見つかったとしても真摯に謝りたおせばなんとか許してくれそうです。むしろ「保護」してくれちゃうかも知れません。

現在出ている情報では草なぎは素直に謝らなかったどころか抵抗したためにお縄頂戴の落とし穴にハマってしまったようです。

ただ「騒いでいた」というのだけがどうにも解せませんね。なにを騒ぐことがある? ひとりで騒ぐといえば歌って踊ってポー! とかアォウ! とか奇声をあげるくらいしか想像つきません。マイケル・ジャクソンのものまねをマスターしようとすれば自ずとそうなるかも知れません。


さて、そんな草なぎは、全裸といえばこの人ということでおなじみの江頭 2:50 と「ぷっすま」でよく共演してきました。そういえば草なぎと江頭 2:50 は似てるなんて言われたこともありましたっけ。


「笑っていいとも」1998 年 9 月 21 日放送分でふたりは共演していました。「笑っていいとも資料室」さんから引用させていただきます。5 人の草なぎ似の一般人と「自称草なぎ似」の江頭が登場したうえで、草なぎが自分から江頭との相似性について言及している場面です。

緊急企画 草なぎ剛ボーダーズ
彼氏自慢に登場した草なぎ剛さんに似てるという人を集めて、どこまでなら草なぎ剛さん似として許せるかを観客が判定するコーナーでした


5人の彼氏自慢のコーナーに登場した草なぎさん似の男性と、自称中野界隈では似てると言われている江頭2:50さんが登場して判定を受けました


草なぎ「これはですね、素人さんを使って江頭さんと僕の間に1本の線を繋がないで下さい」
タモリ「これ同じ系統の卵子精子の組み合わせですよ」
草なぎ「(自分と江頭さんは)同じ血筋って事ですか」
タモリ「同じ血筋」

ここでタモリが言った「同じ系統の卵子精子の組み合わせ」「同じ血筋」というなにげない言葉。これが 10 年以上の歳月を経た今になって、ようやく実感を伴って響いてくるのであります。タモリの慧眼であり草なぎの潔いところであります。

でも意外なことに江頭 2:50 ってまだ日本国内では「公然わいせつ」の罪とかで逮捕されたことが一度もないんですね。既に幾度となく公衆の面前でいろいろ露出してそうなんですけれども。

その意味では今回の事件で草なぎがついに「江頭超え」を果たしたということになります。


ただし海外ではトルコでの「猥褻物陳列罪」事件がありましたね。1996 年のことです。

Wiipediaより

トルコでの全裸


江頭が引き起こした最も有名な事件であり、当時は大規模なニュース沙汰に発展した。1996年、江頭はテレビ東京の『ザ・道場破り!』の企画の一環として、トルコで行われたオイルレスリング交流試合の会場に前座として乱入、3000人以上のトルコ人を前にして自らの芸を披露した。


事前に準備した「座禅縄跳び」が予想以上にウケたため、江頭は調子に乗り芸をエスカレート。しまいにはふんどしを脱いで「3号機発射!」と叫び全裸パフォーマンスを敢行したが、肛門にでんでん太鼓を刺して逆立ちした直後、会場からはブーイングの嵐。江頭は逆立ちしたまま会場から退場したが、その後即座にトルコ警察によって身柄を拘束され、同時にわいせつ物陳列罪の容疑で逮捕されてしまった。

江頭がトルコで猥褻すぎて逮捕。

文面だけあらためて読み返したらおもしろくないことはないですけど、完膚無きまでに下世話ですし、実際に謎の東洋人にいきなりこんなもの見せられたらそりゃポリス沙汰になりますよね。むしろならいでか。


いっぽうでこんな名言を残しているようなのが江頭の侮れないところです。

「生まれた時から目が見えない人に、空の青さを伝えるとき何て言えばいいんだ? こんな簡単なことさえ言葉に出来ない俺は芸人失格だよ。目の前で悲しんでいる人を見つけたら何とかして笑わせたい。その為なら警察に捕まってもいいし寿命が縮まってもいい」

芸人魂あふれる言葉ですが、この発言のソースがわかりませんでした。


今回の草なぎが「素人の脱ぎ」なら、トルコでの江頭は「プロの脱ぎ」でした。同じ脱ぎでも対照的です。

しかし草なぎの「素人の脱ぎ」がほんっとーに単なる稚気によるくだらない騒動というレベルに留まることを心底祈らずにはいられません。他になんの意味も目的もなく、あくまで当人の酒癖の悪さによるものだった、と。

「騒いでいた」「抵抗した」などの報道がひっかかります。よからぬ非道徳的な行為に手を染めていないことを、現段階ではせつに願います。


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