Perfume のライブ DVD 『 BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!! 』を amazon で予約すると 3 月 17 日夜の時点で「 37% オフ」とか破格の割引をされるようで、もうこれ新品にしては早すぎるバザールの状態です。
どんな市場的カラクリがあるのか知り得ませんが、とにかくこのおいしい状況下。
一ファンとしては多くの人に手頃な価格で DVD を入手してもらいたい! というプチ布教的な考えがあるわけですが、またいっぽうでは、当サイト経由でお求めいただくことによってふところにいくばくかのあぶく銭、ゲットだぜ! という私利私欲に溺れたいやしい目論見が内心あることも隠しきれません。
よって今回の更新では Perfume の話題をきっちり丁寧に扱ったあげく、最終的には文末にしっかり『 BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!! 』への amazon リンクを貼るなど、みえみえの誘導をしたいものだ、と計画をねりねりしています。
いかんせん DVD それ自体は発売前ということもあり、いくら販促の意図があってたとしても内容を云々してオススメすることはちょっと難しげ。個人的には武道館 2day はたしかに実体験として見ましたが、それと DVD の出来とはまったく別の問題で、なにをどう転んでもナマで味わったテンションは二度と再現されないのです。
よって代替案として、昨年 10 月に発売された「 Perfume First Tour 『 GAME 』」の DVD をあらためて引っ張りだし、その中身について、つねづね思っていたモヤモヤをぶちまけたいと思います。何を今さらってことになりましょうが、あらためて書いておきたいことがあるのです。
不完全なオーディオコメンタリー
この「 GAME 」DVD には、 Perfume 3 人による副音声、いわゆる「オーディオコメンタリー」が収録されています。
本人たちがライブ映像を見ながら、ステージにまつわる裏話なり、あらためて映像を見ての感想なりを、おしゃべりしていきます。ときにはテンションあがって歌い出しちゃったり。これはこれでまっとうな「おまけ」だと思います。
でも、このオーディオコメンタリーには、ひとつどうしても物足りないところがあるのです。
なにかというと、別にすべての曲に副音声がついているわけじゃなくって、「限られた曲にしか副音声がついてない」んですね。Perfume が最初から最後までずっと出ずっぱりなわけじゃないんです。
ためしに副音声が収録されてる曲を書き出してみます。
「M1.GAME 」
「(M4.コンピュータードライビング後の)MC」
「(曲数にはカウントされない Perfume 着替え中の) Butterfly 」
「M9.シークレットシークレット」
「(M10.マカロニ後の)MC 」
「M11.ポリリズム」
「M12.チョコレイト・ディスコ」
「アンコール1.セラミックガール」
「アンコール2.wonder2 」
副音声入ってるのは以上ですべてです。5 曲と 2 つの MC と 1 バタフライ。これだけ。すなわち半分以上の曲には副音声が入っていません。
しかもこれは「本人たちがちゃんと喋ったにも関わらずカットされてる」というのではなくて(それはそれでひどいですが)、「はじめから絶対にその曲だけ喋るよう定められている」んです。
もうすこし具体的に
Perfume たちがワキャワキャと副音声をつけていた一曲目の「 GAME 」が終わり、「M2.エレクトロワールド」が始まろうとする場面があります。というかチャプター的な区切りではもう「エレクトロワールド」の領域に入ってます。イントロがとっくに鳴ってます。
ところが・・・。
のっち「このままエレクトロ・ワールドも喋ってしまいそうですけれど、また後ほど、ってことで」
そんな言葉を残して、Perfume はオーディオコメンタリーからいったん声の姿を消してしまうのです。どうやら「エレクトロ・ワールド」では「このまま」喋っていてはダメらしい。
最初からスケジュールとして「喋るのはこの曲とこの曲についてだよ」と決められていることがはっきりわかります。
また、やはり副音声が入っている前半戦の「 MC 」に続いた「M5.Twinkle Snow Powdery Snow 」のイントロ部分でも、途中までアヒャーとかめちゃくちゃテンションあがって喋り出してはいるのですが、ここでもすぐに我にかえってしまう。
のっち「え、終わりだっけ」
かしゆか「終わり。見ちゃったね」
こうして話すのをやめる 3 人。かしゆかの「見ちゃったね」がなんとも心に引っかかります。まるで自分たちのライブ映像を見てしまってはいけないかのような口ぶり。
この期に及んでなんと禁欲的な・・・。
ふしぎだ
なんだか全力でくさしてるようですが、「おまけ音声」に万全を求めるほうがヤボってものでしょうし、しかも内容的には言うまでもなくたのしいのです。爆笑だし萌え萌えであります。
でも、DVD に収録されているオーディオコメンタリーで、こういう途切れ途切れな形態のものって、ぼくとしては後にも先にもこれしか見たことありません。他にもいっぱいあるんでしょうか。
もともとこの DVD 自体が発売予定じゃなかったらしく、ライブ映像も二箇所での公演をつなぎあわせたもののようだから、多少のものたりないポイントは仕方ないのでしょうけれど。
それにしても Perfume 3 人のテンションの上昇のしかたを聞くにつけ、「しゃべりしろ」はいくらでもあるように思われてなりません。きびしい容量制限に泣かされた昭和のファミコンソフトじゃあるまいし、いったいなにを自発的にセーブしているのか。ふしぎだし、もったいないなぁと思っています。
突然いなくなる体質
どうも Perfume には『突然いなくなる体質』が備わっているような気がしてなりません。
オーディオコメンタリーでもいちおう上記のようなセリフを残してはいますが、ふといなくなってしまいます。あまり納得のいくような「説明」もしないままに。
この DVD では他にもたとえば「マカロニ」後の MC とかで、あ〜ちゃんがいきなり舞台袖に消えていったりします。
DVD のみならず、ぼくが昨年 2 月に行った札幌のイベントでも、また日本武道館の公演でもそうでした。あ〜ちゃんのみならずかしゆかやのっちも消えます。
そりゃ、どうしても水飲んだり、汗ふいたり、化粧直したり、呼吸整えたり、いろいろすることはあるでしょうけれど。
そんなときも特に何も言ってくれないんですよね。突然消えちゃう。
あるいは「いちいち口に出して言わんでもええじゃろ」「わかるじゃろ」ってことなんでしょうか。でも、こういう些細なことも積み重なれば、大いなる気になる子ちゃんになるのです。
そんな状態を勝手に深読みすると、なにかをひそかに暗示しているというか、「あぁそのうち Perfume もこんなふうにいきなりなんの説明もなしに我々の目の前から姿を消してしまうのかな・・・」なんておセンチにしんみりせざるを得ません。
自分たちの意思で活動内容をどうこう操縦できないアイドルって立場は、常にそういう刹那的な宿命と背中合わせなのでしょう。売れなかったころは当然として、売れてしまった今の Perfume にも決して安住の地はない。雑誌「音楽と人」の最新インタビューではかしゆかが今年についての「不安」を早くも口にしています。
だからこそ、せめて全力でもって楽しみを提供してくれているあいだは、こちらとしてもなるべく力を尽くして楽しんでいたいですね。「かしゆカッター」でせっかくの奇縁を一方的に断ち切られてしまう、いつか必ず訪れるはずの終幕のその日の前に、まずは DVD でも見ようぜ見ようぜ。
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2008年の頂点
彼女たちの魅力が…
念願の武道館