フジ系「笑っていいとも!」の「テレフォンショッキング」 16 日放送分のゲストは、先週金曜日の槇原敬之からのつながりで青山テルマでした。
そんな「テルマちゃん」(加藤浩次がよくそう呼んでいてイメージ的にハマってるので追従)は今回が初出演。しっとりとした歌のイメージとは対照的な明るく無邪気なキャラクターです。
さらに現役女子大生です。すばらしいことです。
それはそれでいいのですが、今回のいいとも出演では、その無邪気さが、変なかたちで裏目に出まくってました。
(お客さんの)そばに(スタッフが)いるね
テルマちゃんがとても良いコだ、という前提で話を進めます。
タモリとのトークも後半に差し掛かったところで、スタジオアルタの客から突然
「歌って!」
と催促の声がかかりました。「テルマちゃん一曲歌って!」と。前回の槇原敬之も同じような声がかかって「遠く遠く」をアカペラで歌っていたので、いいとも的には 2 日連続です。
そんな「歌って!」なんて、そんなギターやら楽器も持ってなけりゃ伴奏者もいないときに、いくらなんでも無茶ブリでしょう、とかぼくは思ってしまいます。失礼なんじゃないかとすら。頭固いですかね。
とはいえ歌手なんて基本的には死ぬまで歌ってたいような人たちばかりでしょうから、ただの考えすぎなのかも知れません。南こうせつとか完全に自発的に嬉しそうに歌うじゃないか。
はたして青山テルマは「そばにいるね」を歌うわけです。ここで「歌いません!」なんて拒否するのはタレントとしてあまりにも感じ悪いので当然の行動ではあります。
ただ、その前に、期せずして、こんなことを指摘するわけです。
「あの今、いいとものスタッフさんみたいな人が、お客さんに『歌って!』って言え、って言ってた!」
おもわぬ告発。
お客さんの自発的なリクエストじゃなくって、スタッフが客に「歌って!」って声をかげるのを催促してたよ、って。現場のディレクターあたりの作為的な差し金だよ、って。
テルマちゃんは目撃してしまったのです。
タモリも「変な指示は出すな!」とツッコんで、笑いでその場を収束させてましたけど、テルマちゃんも良いコちゃんとはいえ、多少プライド傷ついたんじゃないでしょうか。「言わされてんじゃん」と。本心からのリクエストじゃないわけですから。
まぁ、こんなものは暗黙の了解で「黙っとけ」って感じなんですけどね。テルマちゃん素直すぎでした。そして当たり前のようにやってるスタッフは赤っ恥。
今後たとえ自然発生的に同じような声がアルタの客席から出たとしても、うがって見ることになっちゃいそうです。「ガンバレー」みたいなのもスタッフに言わされてるのかな? とか。
わたしはここにいるよ
ただ、歌いだしたテルマちゃんもテルマちゃんです。
「そばにいるね」を悠然とアカペラで歌いだして、もちろん歌は上手いんですけど、やがて自分の歌ってたハンドマイクを、アルタの客に向けてしまいました。「歌って!」って。客に。逆に。
もしもこれが自分のワンマンライブとかだったら会場はテルマちゃんファンで埋め尽くされてますから、そりゃ大合唱ですよ。
でもそこはスタジオアルタ。一見、熱を帯びているように見えるけれども、しょせんその場かぎりのミーハーたちの集いです。おおむねテレビ公開収録の宿命だからそれはそれでいいんです。
結局、アルタの客のうちの何人かがおそるおそる口ずさむくらいで、おおよそ「沈黙」。極めていたたまれない空間になってしまいました。アカペラで伴奏がないから無音も同然です。そのときのアルタの客の顔をカメラが捉えていましたが「困ったナー」って感じで笑顔がひきつってました。
メロディを知ってる人は多いだろうから漠然とは口ずさめるでしょうけど、さすがに歌詞をソラで、というのはどんなヒット曲でもかなりハードル高いです。
そんなダークな場面でも、テルマちゃんは「最高!」とスマイルを絶やさないのでした。しみるねぇ。
あと、ついでに言うと最後の「 100 分の 1 アンケート」でテルマちゃんは
「わたしのアルバムを使って男性に告白したことがある人?」
という自分がらみの質問をしてましたが、結果は「 0 人」。いちばん恥ずかしい結末を迎えてしまいました。今回のテレフォン初出演はいろいろと見込み違いだったねテルマちゃん。