鈴木愛理さんソロライブが極まってた話

品川ステラボールで「鈴木愛理FCイベント〜19の歌声〜ふたたび」を観てきました。
普段は℃-uteというユニットで活動している鈴木愛理さんのソロライブです。ただしただのソロライブではなかった。愛理の誕生日は4月12日で今年19歳の誕生日には先日閉館した横浜BLITZバースデーライブを行ったんですね。このとき愛理は喉の調子が悪くて、曲中にも咳き込んだりしていた。なので今日はそのリベンジだと。日程的にも4月12日を逆転させて12月4日とトンチが利いている。
緊張感はありました。本人が望んだというライブで、イレギュラーなこと。絶対に、ということはないけど、まぁ失敗はできないだろうと。体調も万全にしてこなきゃ、とハードル上がってる。とはいえ結果的には超いいライブでした。
2002年にハロー!プロジェクトキッズとして芸能界に入って、キャリア11年。19歳。それでいて過剰なフニャフニャ感。いったん歌い始めると集中力がすごい。とにかくかわいくて歌がうまい。いつも℃-uteの一メンバーとして抑え気味にしている潜在能力を解放し、一ソロ歌手として極まりに極まりまくった輝きを放ってました。


1曲目からなぞっていくと、まずは松浦亜弥の「ね〜え?」のカバー。意外な選曲だったし、結局このライブでハロプロバー曲として歌ったのは「ね〜え?」だけでした。振りつけもオリジナルに忠実。次はメドレーでBuono!の「Kiss!Kiss!Kiss!」「うらはら」。そしてキャンディーズのカバー℃-uteが歌った「暑中お見舞い申し上げます」のカップリング「『残暑 お見舞い 申し上げます。』」。この残暑お見舞い申し上げます。は愛理本人もレコーディングされたCD音源で納得いく歌になってる、と℃-ute公式本にも書いてあり、しっとりしたマイナー調がしっくり来る。あとBuono!は基本いい曲しかなくて、とりわけ「うらはら」は好きな曲なので単純によかったです。
MCを挟んで、19歳だからということで安室奈美恵の「SWEET 19 BLUES」。非ハロプロ楽曲を歌うことはなかなかないので貴重な歌声です。いろいろ権利関係があるとかでDVDにも入らない可能性があり、その意味でもレアだった。愛理がちょっと安室ちゃんに声を寄せてて、いくらかたくましかった気がします。そしてBoAの「メリクリ」。これベストバウトでした。歌が超すごい。サビで鳥肌立ったり口あんぐりした。まいりました。あとどうでもいいけどあややBoAって仲良かったよなとか思い出したりした。続く「My alright sky」はBuono!の愛理ソロ曲。これは4月のライブでも歌っていて、そのリベンジライブだとあらためて思い起こされる一曲でした。
ここで愛理がいったん舞台裏にハケて、その間、会場にはタンポポの「王子様と雪の夜」のイントロが流れてきました。なるほどもうそんな季節だ。ところが歌が始まると、いきなり幼稚園児みたいな声が流れてくる。幼少期の愛理です。今の声の面影はまったくなく、お着替えが終わって再度登場したあと、愛理は「家には子供の頃に歌った音源がたくさん貯蔵されている」と言ってました。
そして出ました、Buono!の「初恋サイダー」。歌い出しのほぼアカペラ状態で度肝を抜きます。やっぱり超うまいんだけど、すごくあっさり聴こえました。麻痺してるのかも知れない。さらに、ここからは盛り上がりますよー、みたいな優しい煽りの後、「ロッタラロッタラ」「カタオモイ」「Independent Girl〜独立女子であるために〜」そして「MIRACLE HAPPY LOVE SONG」と、4曲連続でBuono!。選曲には迷った、とこの後のアンコールのMCで言ってました。Buono!は活動休止中というわけではないんだけど、本格的なライブを一時期に比べて最近ぜんぜんやれていない。とそんな状況も鑑みて徹底的なBuono!尽くしとなったのでしょう。個人的には、もう少しバリエーション広く、またつんく♂さん楽曲のユニット曲をやってくれれば……と思いました。
アンコールの後、「Yes! all my family」「通学ベクトル」と、これは℃-uteの中で愛理に与えられていたソロ曲連発。鉄板でツアーとかでも普通によく聴きます。いい曲なので納得の選曲です。盛り上がる。ラストはやっぱりBuono!で季節感たっぷりの「-Winter Story-」。ありがとうございました。ものすごくよかった。
ライブはオールスタンディングで、だいぶ後方で見た。でもめちゃくちゃ満足できました。4月の誕生日ライブも後方でしたが、すぐ目の前に巨大な人が2人いて、僕も小さくはないのだけれど運悪く視界が遮られまくってほとんど何も見えず、その意味でも消化不良だった。今回たまたま運がよかっただけかも知れないけど、視界がよかったんです。これは本当に助かった。
ライブ後には、当初アナウンスされていなかったのですが、愛理本人によるお見送りがありました。2Fのロビーみたいなところで、握手もハイタッチもせず、ただファンが愛理の前を一言かけながら通過して会場の外に出ていく、くらいのスピード。ステージで本当に満ち足りて、最後は本人にひと声かけて、目を見開かれて、やっぱりかわいくてニヤニヤさせられて、グッズを買って、帰途につく。僕も握手会とかぜんぜん好きでよく行きますけど、今日の愛理に関していえば、そういうんじゃなくて、アイドルであることや芸能ごとの質に圧倒的な満足感が得られており、それでいて量もほどよくて、距離感も心地よく、とこれらの要素がすべて理想的だったんじゃないかな? とか思ったりしました。すごくよかったです。終わり!