森進一には幸せになってもらいたい


人生ひたすら・・・


9 日放送の TBS 系「金スマ」は森進一づくしの 2 時間スペシャルでした。

例の「おふくろさん」騒動をひとつの軸に、貧困の幼少時代からデビューするまでの成り上がり、頭おかしいファンの妄想が引き起こした冤罪事件、マスコミの取材攻勢、ノイローゼになった母親の自殺、自身の C 型肝炎、薬の副作用、離婚、鬱、「じゃがいもの会」&黒柳徹子など、涙で語って語られて、最後はやっぱり「おふくろさん」の歌唱で〆。

興味本位でうっかり見てしまいました。森昌子との離婚話があまり多く語られてなかった以外は盛りだくさんすぎる内容で、だからこそ、いっそ何も知らないほうが良かった気もします。

Wikipedia-森進一

大原麗子とも離婚したりしてたんですね。知らないことばかりだ。


あくまで番組内容を額面どおりにマジメに受け取ってしまうと、森進一の人生は笑えないです。

見ていてぐったりしました。

特に頭おかしいファンに訴えられたあたりのエピソードは残酷。転げ落ちるように事態が変なほう変なほうに経過して、それにマスコミ報道も拍車をかけて、これ以上ない最悪の結果を招いた。お母さん自殺って。無罪に落ち着いたことだけはせめてもの幸運だったかも知れないけれど、もともとがマイナスのスタートからゼロに戻っただけで、有名税にしてはあまりにひどすぎる。

そりゃ「おふくろさん」歌ってる森進一の凄みったら無いわけですよね。表情、歌い回し、息づかい。もともと母親への想いもあるし、また「おふくろさん」騒動からの復活ということも加わって、特にこないだの紅白は感情がとんでもないことになっていて、凄すぎて、笑えたんです。

でも事情を知っちゃったら、これからあんまり笑えなくなりそうな気も・・・。


森進一ほど成功してる歌手はいないってくらい成功してるんですけど、だからといって幸せが享受できるとは限らないってことなんですよね。なんびゃくおくちょうまんえん稼いで大金持ちになろうと、あらんかぎりの名声を得ようと、生みの親は二度と戻ってこないし、不老不死の身体が与えられるわけでもない。そりゃ成功ってなんだろうって話になります。

いや、なんだかんだいって幸せなのかな。よくわかりません。むしろ幸せになってもらいたいです。今ちゃんと幸せそうじゃないと森進一がちゃんと笑えないですもん。