いいともアンケートでアルタの客が手を挙げる時

テレフォンショッキングの「 100 分の 1 アンケート」では、その日ゲストの出演者が狙うべき「 1 人」の成果をズバッと射止めて、アルタ大盛り上がり、の一幕がよくあります。

今週はその「 1 人」の流れが火曜日から金曜日まで途切れることなく続きました。

火曜日の安住紳一郎 TBS アナが「家にテレビが 10 台以上ある人」。水曜日の大竹まことが「今朝歯ブラシが鼻に入ってしまったという人」。木曜日の光浦靖子が「昨日男性を殴って泣かせた人」。そして金曜日の清水ミチコが「 B 型のみずがめ座で今年ダイビングのライセンスを取った人」。連チャンでそれぞれタモリストラップを獲得しています。

このコーナーでよく見かけるのが、「 1 人」という結果が文字盤で表示されて一通り盛り上がったあと、ゲストが「誰?誰?」とアルタを見渡してその「 1 人」を探し出そうとする光景です。設問がゲスト本人にまつわるものであることが多いためか、テンション上がっちゃって瞬時にして仲間意識が芽生えちゃってるのかも知れない。「 100 分の 1 」という希少性もありましょう。

ただ、求められているにも関わらず、アルタの客が挙手する確率は半々くらいです。

日本人的な恥の文化が働いている気はします。出る杭は打たれる、自己主張が必ずしも歓迎されない。ましてや全国ネットのテレビでおおっぴらに顔出ししたくないという防衛反応もあるでしょう。

ともかくこの一連の「誰?誰?」→「探してみる」→「いない」→「ふーん」というコンボでほんの数秒とはいえ時間が無駄になっちゃいます。

もちろんそのあたりはタモリも毎日やってますから織り込み済み。ゲストが「誰?誰?」とトップギアでテンション上がっちゃっても、「いや、手挙げないと思いますよ」「恥ずかしがって」などと、さりげなく機先を制することがよくあります。

ところが木曜日の光浦靖子のときは、いつものように「誰?誰?」と光浦が探してみたとき、タモリがいつものように「いないんじゃない?」とさりげなく言ったのも束の間、即座にアルタの客のうちでほとんど最後列くらいから、ひとりの若い女性が「私だ!」と挙手で強烈アピールして、がっつりテレビに映ってました。

なかなかのタマです。

それもそのはず、光浦が呈示したこの日のアンケートをもう一度おさらいすると、『昨日男性を殴って泣かせた人』なんですね。ケンカしたんですって。昨日今日、おそらく彼氏であろう男とケンカして、しかも殴って泣かせたような人。なるほど強い。自己アピールもためらわないわけですね。


日が明けて、金曜日の清水ミチコがまたしても「 1 人」を出しました。

前日の光浦の件が頭に残っていたのか、タモリもめずらしく乗っかって「誰?」とアルタを見渡して清水ミチコといっしょに探してみます。しかしそこは恥の文化が息づいている。従来どおり誰も手を挙げてはくれませんでした。

すなわち、男を殴って泣かせるレベルの客ならばすんなり手を挙げてくれる。また笑っていいとも資料室さんを参考にしますと、直近の具体例では先週 18 日の鈴木裕樹(さいしょ「鈴木杏樹」と勘違いしてました・・・)によるお題「わんこそばを一度に 150 杯以上食べたことがある人」で該当した 1 人 の客も手を挙げて、「わんこそば 158 杯食った」と豪語していたようです。

堀井憲一郎みたいに統計なんて取っちゃおらず科学性にも乏しいのですが、それでも『アンケート内容』と『アルタの客の挙手確率』とのあいだには何らかの相関性が見いだせそうです。

「エキセントリックな客ほど手を挙げやすい」みたいな。だからなんだって話なんですけど。