俺エイトビート

週末恒例のハロプロ更新の時間です。




そんなわけでモーニング娘。さんのニューアルバムを発売日前日に速攻フラゲで買った。


前作「レインボー 7 」のときも同じようなことをやったのだけれど今や iTunes という文明の利器が発達していてパソコンさんの中に音源をサクッと取り込んであとはチョイチョイチョーイって小細工しちゃえば自分の好きな曲だけを好きな順番に並び替えた「プレイリスト」ってのが超お気軽に作成できちゃうから、結局のところはそうしてセルフカスタマイズしたものを浴びるほど聞きたおす羽目になってしまう。

昨年はそのおかげで「レインボー 7 」に本来収録されているはずの「無色透明なままで」や「青空がいつまでも続くような未来であれ!」などといった楽曲は当該プレイリスト『レインボー超 7 』の選から漏れてしまったゆえに未だほとんど聞き返す機会もなく精神的にスルー気味で、ましてやボーナストラック気味に収録されていた「直感 2 」や「女子かしまし物語 3 」などに至っては今もう一回アルバム収録曲リストを見返すまでその存在すら忘れていた。


そして今回も懲りずにまた「 SEXY 8 BEAT 」を俺色に染め上げたプレイリスト=『俺エイトビート』を作成。次のような珠玉の楽曲で構成されることになったのです。

1.元気+
2.Sexy Boy〜そよ風に寄り添って〜
3.春 ビューティフル エブリデイ
4.未来の太陽
5.キラキラ冬のシャイニーG
6.その出会いのために
7.笑顔 YES ヌード


絞りに絞ったら元々の 11 曲が 7 曲になってしまった。なんとかタイトルどおりの 8 曲にしようと目論んだのだけれどちょっと足りなかった。

しかもそのうち一曲は「 7・5 冬冬モーニング娘。ミニ!」みたいな中途半端なミニアルバムに収録されていた田中れいなのソロ楽曲「キラキラ冬のシャイニー G 」で、まだまだ聞き足りないし冬だけの季節限定にするのはもったいないので入れてみました。


以下、とってつけたような感想などを。

オープニングの「元気+」は、かの鈴木 Daichi 秀行大先生アレンジの力作で、この大師匠のアレンジ作品はイヤホンで聴いたりすると低音部分がズコズコ音割れしてものすごい腹立つんだけど(ちなみに「歩いてる」も同様。他のアレンジャーでは一切そんなことないのに)、でも執拗で中毒性のある歌詞&メロと、 Daichi 大統領独自の閉塞感のあるニートな雰囲気作りが見事にマッチして上々の完成度を誇っているのであり、これは是非とも一曲目に置くしかない。前作の「 How Do You Like Japan? 」の開放的なさまに比べると実に対照的。

「 Sexy Boy 」は駄曲の極みだと思っていて、未だに「そよ風に寄り添って」というタイトルからして言語明瞭&意味不明瞭ってやつでさっぱり意味わかんない。サビメロも弱すぎるし振り付けも甘甘だし全体的に勢い任せなきらいが強すぎて、シングルで発売されたときからモーニング娘。のシングル表題曲としては「愛あらば It's All Right 」のもっさり具合の次に嫌悪感がはたらいていた。でも、いざアルバムの中の一楽曲として聴いてみると「十一曲中の一」というその楽曲自体に課せられた責任感の軽さというのも作用してか、なぜかぜんぜんダメな曲に聞こえない。インパクトもあるし脳天気な感じでいいかな、なんてむしろ好感が持てちゃう。でも楽曲のスケール自体がせせこましいことに変わりはないので、イメージとしてはバントのような小技もできるけど意外性の一発もある二番バッターのような役割で機能すると感じる。よって当たり障りのない「二曲目」というに配置するのが妥当なのです。ちょっと序盤に試合をかきまわすくらいでパンチ力を求めちゃいけない。

「春 ビューティフル エブリデイ」はなんといっても加護ちゃんとなっちを足して二で割って、そこはかとない不安定感をかけあわせたような亀井さんの 1 コーラス目のソロボーカルが魅力的です。不確かなアイドル歌唱と明らかに調子こき始めてきた声がいいよ。いっぽう新加入のクッキングパパこと光井さんが 2 コーラス目を歌っていて、これはなんだか舌足らずというか、光井さんの特徴的なアゴあたりからよだれが滴り落ちるような締まりのない歌唱法が、独特といえば独特であり、未熟といえば未熟。まぁ亀井さんも昔はアレでしたから光井さんも今後に期待するとして、楽曲トータル的にはアレンジ・メロともに実に爽やかな春色ポップチューンって感じですがすがしく心洗われます。あと「♪今日がこの先の未来よりいちばん若いんだし」ってフレーズは目から鱗

「未来の太陽」はまるで ZYX 幻の名曲「白い TOKYO 」の続編って感じですね。平田祥一郎先生のこの手のアレンジは軽快で爽快でとても好きなんですが、変拍子とか変な楽器使うとか詳しいことはわかりませんがそんなふうに意図的にヒネリを加えてこないかぎり、そろそろ音色や手法としてのインパクトは無くなってきたかも知れない。でも外せないので真ん中のこの位置です。一曲目でもラスト曲でもピンとこない。歌詞は「みんなの力でこの地球の未来を変えられそう」とか大仰なところはいささか辟易するものの「早起きしたその日は一日長い」みたいな小市民さ加減やサビ前の「♪フレキシブルにッ」のあたりの唐突さがお気に入りです。

「キラキラ冬のシャイニー G 」をこのプレイリストに入れるのは反則なんじゃないかという気はたしかにする。まぁ固いことは言いっこなしってことですよ。B メロの入り際の落下していく音階がやや惰性というか退屈ではあるものの、カラオケで歌ったらとにかくサビが気持ちよすぎ。自分で歌ってて自分でキュンキュンくるこの気持ちよさと気持ちわるさは類を見ない。あと余談としては石川梨華さん激似ということで昨年つい購入してしまった飯島真理さんという女性歌手の 80 年代の楽曲を集めたベストアルバムが、ちょうどこの「キラキラ冬のシャイニー G 」のキラキラした雰囲気やコード感とめっぽう相通ずるところがあって、そんなところも含めてちょっと懐かしめなところがすてきだ。

その出会いのために」は吉澤さんのソロで若干サビメロがごちゃごちゃ上下に脈絡もなく動きすぎという部分に引っかかる。一回「♪出会いに ありがとー」って高音部に辿り着いてせっかく気持ちいいのに、もう二回三回「♪元気でーいるからー」とか「♪笑顔だわー」とかってちょっと終わりどころを逃している感じ。これは馴れてくればなんでもなくなるのかな。それにしても AKIRA さんのメリハリの利いたアレンジには相変わらず身が引き締まる思いですよ。B メロとかサビに入る前の「タン タン タン タン」って一音づつ下がっていくのはやや無愛想な気もするけど。いや文句ばっか言ってますが、間奏のモーニング娘。さんのコーラスの音の絡み方なんて天使の歌声じゃないですか。

そしてラストは「笑顔 YES ヌード」。ちなみに今回アルバムに本来収録されている「笑顔 YES ヌード( Alubm Mix )」とやらではなく、既発シングル版のほうです。Album Mix はイントロの「 HEY DJ !」というかけ声に多少の加工がされていたりコーラスや音色に音量の上げ下げ調節があったり全体にうすくリバーブがかかっているようでもあったりといったマイナーチェンジ版なんだけど、すっかり聞き慣れた上にまったく聞き飽きることのないシングル通常版の出来があまりに完璧なので、これからも基本線はたぶんこっちです。ちなみにさっきひとりでカラオケ行ってきてこの曲をわりと真剣に踊りながら歌ってみたら、歌い終わったそばから背筋痛がズキズキと襲ってきて今まともに動けません。