Don’t sing, Step Step Step!!!

「週末恒例のハロプロ更新」


を標榜していたはずが先週は問答無用でサボってしまい、二週間ぶりのご無沙汰でございます。この二週間いったい何をやっていたのかというと、「笑顔 YES ヌード」を 200 回聴きました。通勤時間の行き帰りに iPod で100 回。あと家で CD 音源やらラジオ音源やら件の Dohhh UP ! での PV やら「 POP JAM 」「音楽戦士」「ハロモニ」等での歌披露やらなんやかんや引っくるめて概算で 100 回くらい。もうたっぷり骨まで染まっております。

最新シングルがその歌手のアーティストイメージを牽引するのは至極まっとうなことではありまして、実際これを書いているぼくはこの曲を足がかりに光井さんが加入した 2007 年 2 月現在のモーニング娘。について、がぜん「熱」が沸騰してきました。石川さんの脱退以来久しく落ち込んでいたものを一気に再加熱してくれたのが「笑顔 YES ヌード」一曲です。


で、いきなりぜんぜん余談でどうしょうもない話なんですけど、つんく♂さんの本名は「寺田光男」で、そのつんく♂さんが昨年結婚されたお相手のモデルさんというのが旧姓で「出光加奈子」さんというお名前なんですよね。光男(みつお)が出光(いでみつ)とゴールインしたという。

となれば、その流れでモーニング娘。新メンバーとして光井愛佳さんという「光井(みつい)」姓の女の子が選ばれてしまったのは、道理と言えるでしょうね。なぜたくさんのオーディション受験者の中から光井さんが選ばれたのかといえば、ね。光の三連単。たいへんに眩いばかりであることだなぁ、と今さら唐突に思ったのでありました。


閑話休題。「笑顔 YES ヌード」はすごい好きな曲なのですが、いっぽうで「サビが弱い」という指摘をぼくはネットのいろんなところで読んできまして、実際「♪あなた だけの わたし だから」そして「♪えんりょ せずに つよく してよ」に代表されるサビでは、三つの音の塊×四つがまったく形を変えないままただただ一音ずつ音階を下げていくという、メロディとしては致命的に情緒がなく機械的なものになっている気がしないでもないのです。手元の YAMAHA のへっぽこキーボードで音階を確認してみても、ただ運指がめんどうなだけで途中で放棄したくなるくらいのひねりの無さ。

こと「歌」ということに関して「笑顔 YES ヌード」では、藤本さんの訴求力抜群の声だったり高橋さんのフェイクだったりガキさんの豆ファンク歌唱だったり吉澤さんの清濁飲み込んだ大人ボイスだったり久住さんの空気を変えちゃうヘラヘラ歌唱だったり田中さんのウィンクまじりの小悪魔子猫ちゃんぶりだったり亀井さんのポスト加護ちゃんな魂揺さぶり系ビブラートだったり道重さんの一曲すべてを任せるには負担が大きいけれどポイントポイントだけ任せればいいアクセントになるドス声だったり新人光井さんのまだ固まってない芸風だったり、まぁいろいろ聞き所満載なんですけど、サビではそんな娘。さんたちの歌唱力が今ひとつ十全には発揮されてないようで、心残りなのです。


ただ、この脆弱なサビを補って余りあるのが「踊り」の出来の良さです。というか「ステップ」です。これが見る人によっては反感を買いかねない振り付けになっていまして、サビでは上半身の目立ったような振りがほぼ皆無なんですね。座ったままではとてもマネがしにくい。あぁこれなら一見さんお断りな感じがしてちょっとイヤかも知れないなぁ・・・と、今書きながら突如として思い始めてきましたが、それはいったんむりやり置いておきます。

なんていうんですか一言でいうなら「脚さばき」。この「脚さばき」がですね、サビ部分ではマネればマネるほど癖になるんです。「♪あなた だけの わたし だから」あるいは「♪えんりょ せずに つよく してよ」と、メロディ的にはだんだん落ちていくだけのあまり面白味のない部分でも、足下の流れは緻密にして大胆、そして軽快。ためしに解説してみると以下のような流れになっております。


1.左足で軽くジャンプしてそのまま着地するその間に右足の膝を高く掲げてかかとで着地
→2.さっきの「1」の動きを今度は左足と右足を組み替えてもうワンセット
→3.右手側に後ろ足で移動しながら半身になって右手側を正面に向ける
→4.さっきの「2」の動きを繰り返す
→5.さっきの「1」の動きを繰り返す
→6.正面(本来からすれば左手側)に前進移動すると同時に右足を軸に半身右回転して今度は左手側を正面に向ける


説明文としては完全に失敗作になってしまいましたが、せっかく書いちゃったので消しません。要するにダンスなどというものは理屈ではなく身体で覚えれば宜しいのです。テレビを見ながら踊りまくっている自分のステップとテレビの中のガキさんのステップとがある日いきなり同調したときの嬉しさといったら、昇天モノですよ。

A メロ B メロは歌唱に気が抜けないので歌うことに専念しておればよく、サビに入った瞬間に振りに集中してスタスタ床を踏みまくると、これはもう自然と笑顔かつ「 YES!」って肯定的な感じですっぴんヌードな気持ちになってしまいますし、曲名に納得もいこうというものです。

そしてこの曲を無邪気に踊りたいがために、来たる 4 月中旬の北海道旭川市&札幌市で開催されるモーニング娘。ライブ 2 日間 4 公演では、逆ドリも辞さず後方のデッドスペースに陣取って他人に迷惑かけない程度にやらかしたいと目論んでいる所存なのでございます。