デュオ U&U

デュオU&U

デュオU&U


今売りの写真週刊誌「フライデー」に長期お休み中の加護ちゃんのほぼ公式インタビュー&近影が掲載されていたのを受けて、CD 棚から引っ張り出して久しぶりに聴いてみた一枚。


辻ちゃんの角張った「剛」の声と加護ちゃんの丸みを帯びた「柔」の声。辻ちゃんが大地にしかと根を張った樹木の幹なら加護ちゃんはそこに可憐に咲き誇る花。双子じゃないのに双子みたい、とか、細かいギミックはもう忘れてしまいそうだけど、風貌は風貌で身長や体重など似たようでもあり、かといって細部のキャラクターを突き詰めてみればこれはもうぜんぜん別人でもあり、と感じられる一方で、声の相性はハモればハモったでその特性をお互いに生かし合い、ユニゾったらユニゾったでひとつダブルユーという声の人格を形成してどこまでも限度なく融合していく。

あらためて奇跡的なユニットだよね。

お気に入りは「渚の「・・・」」「白い色は恋人の色」「淋しい熱帯魚」「センチ・メタル・ボーイ」「お誂え向きの destiny 」「 Give Me Up 」等々で、オリジナルを知っていても知らなくても楽曲そのものを素直に愉しめる。またどの楽曲もなるべくオリジナルのオケを忠実に踏襲しようとして録音されたらしく中途半端に現代風なアレンジが施されることはなく(そういうアレンジをすることもひとつの方策かも知れないけど)脈々と過去から受け継がれた日本のポップス音楽遺産に対してあくまでも誠実で、そこに辻ちゃん加護ちゃんの超ガチで隙のない歌唱が丁寧に載っている。

いつしか辻ちゃん加護ちゃんの歌というのではなく「 W 」の歌世界そのものに引きずり込まれている。