この秋から始まった CBC ラジオの新番組「道重さゆみの今夜もうさちゃんピース」をろくすっぽまともに聞いてなかったんですよ。むろん聞いてしまえばいいネタが拾えるのはわかってるんだけど、ネットでごにょごにょして入手することはするものの、あとはそれっきり放置しっぱなしで。
そんなところにこのたび、突如として救いの手が差し出されました。
『 Windows Media Player 』です。
相変わらずパソコンにド素人の僕は、音楽を見たり聴けたりできるこの手のソフトについては winamp と iTunes でおおかた用が足りていたのです。ところが Win ちゃんデフォ備え付けのこのプレーヤーをためしにコリコリといじくってみたところ、アラいいですね、の波がぐいぐいと襲ってきましたョ。
なんといってもこの Windows Media Player とやら、音楽ファイルや映像ファイルの再生スピードを、速めてみたり、また逆に遅めてみたりすることが可能なのですね!(新鮮な驚きと共に) とてつもなくあまりにも今さらな常識以前の話題であるような可能性についてはこのさい黙殺するとして、このひどく斬新な機能にひとりで内心キャーキャーです。
で、さっそく手元にあるいろいろなハロプロ音源の再生スピードを、速めてみたり、遅めてみたりして、しばらく遊んでみました。松浦亜弥「初めて唇を重ねた夜」「 100 回の KISS 」など、まずはハロプロ内でも比較的スタンダードナンバーと位置づけられる楽曲をピックアップ。
まぁそれはそれで音楽的な愉しみがあろうと思うのです。しかし速めても遅めても違和感があるばかりで、さほどのおもしろ具合を感知できるような高みまで到達するには至りませんでした。そしてそこを窮めるよりも先に、急を要する大事な案件に気がついたのです。
今日の本題であるところの「道重さゆみの今夜もうさちゃんピース」。
「そうだ、再生速度を 2 倍にすれば、再生時間は 2 分の 1 に短縮されるのではないか」と。
たいへんなことに気がついてしまいました。これは革命です、革命チック KISS であります。もちろん今さらハロプロのラジオを聞くのが時間の無駄だ、とはさすがに言いませんけれども、少なくともほんのりと時間の浪費ではあって、別の作業をしながら聞くのでも構わないのですが、それでも 30 分まるまる時間を費やすというのは、ほんのちょこっとなんだけど気分的に余裕がないのです。
そこでこの Let's do 大発見。「再生速度 2 倍速でセルフ放送時間短縮」なアイデア。というわけで、聞いてなかった第 3 回( 10 月 20 日放送分)をさっそく聞いてみました。
あぁ、これは、道重さんのラジオ、おもしろいですね。
第 1 回、第 2 回の放送での道重さんはまだ慣れてないせいもあるのか、やれ喋りを「かんだ」「かんでない」だのといったことばかりに気を取られていて、まぁこれは他のハロプロラジオでもわりと同様の傾向にあることで、聞く方としてはいささか食傷気味でした。
ところが道重さんのトークには早くもエンジンがかかり始めてきた。基本的に己に関してはやれ「お姫さま」だの「世界一かわいい」だのと本気とも冗談とも判別のつかぬ桃色キャラを貫きながらも、部分部分、石川さん以上松浦さん未満の強気を見せたりもします。黒さゆみんの出現です。メンタル面むきだしのラジオというメディアならではですね。
最新の放送では藤本美貴さんが録音のコメントで登場して、「重さんの黒い部分を見せろ!」と早くも脅迫をかけてきたのですが、道重さんはその後のトークで「藤本さんは普段から黒い部分がたくさんありますので」と、ヤクザの脅しにも泣き寝入りは御免とばかりに毅然とした態度を示していて立派でした。
これはしばらく愉しめそうですよ。途中の曲をすっとばして聞けば 10 分くらいで再生は終了してしまって、ほんとあっという間。言うなれば「時間の省エネ」。エコモニの理念を積極的に曲解するのです。
ただ如何せん、 2 倍速での再生では道重さんの声がいささか機械音的になってしまってるので、声のかわいさが堪能できないのがネックなんですね。たまにここぞという場面(いきなり甘えんぼさん口調になってるときなど)では巻き戻してもう一度ちゃんと聞かざるを得ません。
あとこれは蛇足ですが、2 倍速で早口なのを集中して聞き取っているうちに、TBS のニュース特集とかで見かけるような「 0 歳児からの英才教育」をやってるような気持ちになってきました。すんごい早口の講師が手持ちのパネルを一枚づつ超スピでめくっていってそれを幼児が復唱する、みたいなアレです。ちょっと気持ち悪いよね。
ちなみに、もうひとつの論点であるところの「再生スピードを遅める」をやってみましたところ、これは古典的な愉しみ方なのかも知れませんけど、まるで頭の回転がもっさりしたお方が自由に喋っているようで、不思議な趣があります。瀬川瑛子的とでも言いましょうか。けっこう笑えます。
ただしこの聞き方は、本当に時間のムダです。