テレビ頂上決戦

「たけしの日本教育白書」をわりとずっと見てるんだけど、たけし・久米っち・爆笑問題トークがとても難解。

「品格」がどうこうというのは言葉を弄っているだけのことだからいいとして、爆笑問題太田も久米っちもさぐりさぐり最大限言葉を選びながら喋っていて、生放送だからノー編集だしもちろんテロップもいっさい出ないし田中もまとめきれないから見ている側が真剣に話を整理しなくてはならず、もうお手上げだ。

ギャグに関してはたけしも太田も妙に冴えてる。それだけはわかる。


こういうところに石原慎太郎が出てくるとさらに厄介なんだな。

メンツ的には豪華かも知れないけど、討論はメンバー少なければ少ないほうが錯綜しなくていい。その錯綜こそがワイワイガヤガヤおもしろいっていう考え方もありますよ。というかバラエティではその傾向がとても強い。でも「他人の話聞いてないだけじゃん」ってことになるから冷める。

あと政治の一応のプロをもってこられるとお遊び感覚は無くなっちゃうし逆効果だろう。


「慎太郎なめの良純」というカメラアングルはおもしろい。でも意味ありそうで別に無いや。



ものすごくいいことを話しているのにサラッと流されちゃう。逆にどうでもいいことをくっちゃべってるのに、いいことを話しているのと同等の扱いで全国放送されちゃう。

討論番組はそういうところがいやだな。



太田はこういう場ではけっこう何のてらいもなく真剣勝負師。

そして慎太郎は自信満々で間違ってる。

久米っちは慎太郎と本当に喋りたくなさそう。



有能で自信なさげにするよりも無能で自信満々なほうが為政者になりやすいんだろう。

慎太郎の考え方こそ、いわゆる「認識が甘い」というやつではないでしょうか。太田と論を闘わせている中で、「殴られるよりクラス全員から無視されるほうがまし」とか。そりゃそれぞれ程度問題だろうけど、どうもニュアンス的に「現代日本人は軟弱だからダメなんだ」の一辺倒で。

もう「わかっちゃいない」発言ばかりを繰り返していて聞いてられない。権力というか立場のある人がそんな考え方だったら何も解決もしないでしょうがよ。それ以前の問題だろうけどこの人に関しては。



で、話は「石原家の教育」のことになっちゃうわけだ。家庭教育に正解はないとはいえ子供をそれぞれ曲がりなりにもいっぱしの名のある人間に育てたのはご立派っちゃご立派かも知れないけどあんまり特殊だから参考にもならない。これは番組の構成がちょっとやだ。



関根さんはオープニングからずっといるけど、合間にちょこちょこおもしろいことを言うだけで、あとはほとんど無用の長物だった。堅い話が微塵も似合わない。めずらしく、いてもいなくても同じ関根さんなのだけれど、それでいいと思う。



石原家の話になって父親のアレが云々とかおさまりの良さそうなことを久米っちが言い出したところで、討論はぐだぐだになって終わってしまった。

たけし・久米っち・太田の三者鼎談がもうすこし聞きたかった。