真弓明信

M-10「唇から愛をちょうだい」M-11「パジャマな時間」M-12「まごころの道」とアルバム後半にたたみかけるように新曲が一挙に 3 曲収録されているというポジショニングは無条件に嬉しくなっちゃう異常事態で、楽曲の出来とかは何も関係なくともすればこのポジショニングだけで絶賛の嵐の盲目的な評価になりがちなのだが、そんな盲目的とかはハナッからそうだといえばその通りなのであってこんなものは冷静ぶってみても致し方ないのであって、もうガンガン肯定していきたい。たまには調子こきたい。で、バックスクリーン三連発の前の真弓的存在ともいえる M-9「クレナイの季節」は、こないだ発売されたばかりの現時点での最新シングルでまだ咀嚼しきっていないこともあってかまだ十分に新鮮で耳に愉しい。メロやコーラスではかなり冒険しているようなのに、しかし骨格としてかっちり押さえるべきところは押さえているようで、なんかとても安心して聞ける。またつんく♂オフィシャルサイトでのこの曲に関する『譜面上、完璧な演出が出来上がった』云々というつんく♂自身のコメントも、まぁ話半分に聞いときゃいいだろというなめくさった心持ちがする反面、「譜面」「完璧」「演出」という不意でいて重大な言葉がやたらと頭にこびりついて離れず、現物を耳にするたび「これがつんく♂のいう完璧ということなんだな」と感慨深かったりする。