謎の「中国人双子」が「♪クリクラクリクラ」とか歌ってたら、いきなり忍者に変身しちゃう、というちょっとわけわかんない CM にお目にかかることが、この何ヶ月かよくありました。「徹子の部屋」での遭遇率が高かったです。
いったいこの「中国人双子」は何者なのか。なぜ忍者に変身してしまうのか。いまいち聞き取れない歌詞は実際なんと歌っているのか。ローカル CM なのか全国的な CM なのか。そもそも何の商品を売っているのか。
すべてが謎だらけでした。
「つっこみどころ満載」あるいは「つっこんだら負け」。数々の価値観に揺り動かされ、足踏みしながらも、しかし基本的には気になる子ちゃんなので、ネットでサクサク調べたくなったのが、今のタイミングです。
CM に出演しているのは「桜組」というユニットに所属している「桜紅丸・蘭丸」。テロップに出ているように中国人の双子らしいです。
そんな彼女たちが「クリスタルクララ」略して「クリクラ」を宣伝している、と。「クリクラ」とはウォーターサーバーの製品で、おいしくて健康的な水が便利に飲めるちょっと大がかりな機材、みたいなところですね。
桜紅丸・蘭丸のふたりは、その CM ソング(「フニクリフニクラ」の替え歌)をなにやらスタジオブースでレコーディングしている。画面下部にはピエロのアニメーションが何やらうろうろ。
やがて「はいカット! お疲れさま!」という監督(?)の声がカチンコと共に聞こえてくる。ふたりは休憩がてら「クリクラ」の水をゴクリと一口。
すると、あらふしぎ。「ボン!」という爆発音とともに、彼女たちは女忍者に変身してしまいました。「飲むと忍者に変わります!?」のテロップが見る者の価値観を揺さぶります。
そして最後は「クリクラにござる!」の一言でキメ。
と、あらためて細部を拾ってみると、そんな CM でした。自分でも書いててなんのこっちゃかよくわかりません。
途中でカチンコを鳴らす「監督」も謎で、なんか一説によるとこのクリクラの会社の「社長」らしいんですが、確証はなし。ちなみに全国区の CM だそうです。一歩間違えればパニックです。
肝心の「歌詞」が、何度繰り返して聴いてみても、いっこうに聞き取れないんですよね。そのあたりもモヤモヤ心に拍車をかける一因でした。
これが正解らしいです。
知ってしまえば平易で簡単な歌詞。
しかし中国人ということで日本語の発音がおぼつかないのと、メロに対する歌詞のあて方がちょっと変態じみているのとで、「わかっていても聞き取れない」。特に「クリスタルクララの水を飲もうよ」あたりの譜割りなんて鬼畜です。
と、CM ひとつとっても謎の多い「桜組」ですが、いっぱしの歌手としても先月 8 月 26 日にキングレコードから CD メジャーデビューしていました。実はこれから売り出されていく新進気鋭の人たちなんですね。
公式サイトによると「桜組」は、「じょんがら節」と最新ポップスを融合した新しい形の音楽形態「じょんがらポップス」を提唱するアーティストグループ、なのだそうです。
そしてそのデビューシングルのタイトルは「忍者でござる」。
ここノータッチでいきますけども
そんな「桜組」にまつわる貴重な証言としてひとつ、8 月 26 日付の水道橋博士の日記に、『桜組:つばさ祭 ジョイントコンサート』に出演したときのエピソードが書かれていました。
芸能界に蔓延しているさまざまの伝説、秘密、闇に葬られたスキャンダル等を目の当たりにしてきたであろう博士をして、「桜組」に対しては困惑や混乱が隠せないような筆致です。
もともと、この桜組はともかく、つばさ祭りが何なのか?
大会場でのイベントの趣旨がよくわっていない。
よく考えれば、この桜組のユニットも謎だらけ。
実は 5 人組であること、
さらに子供のバックダンサーがいることも、今回、判明した。
次々と浮上する謎。
しかも博士は「実は 5 人組」と書いてますが、CD のジャケ写には「桜紅丸・蘭丸」の 2 人しか写ってません。メンバーは流動的だったりするんでしょうけど、さっぱり実態が掴めない。
「子どものバックダンサー」がいるってことは、案外ハロプロや AKB48 みたいなディープな巨大組織がひそかに形成されてるのかも知れませんね。場合によってはそういうのは大好きです。
「桜組」は 9 月 9 日の日テレ系「おもいっきり DON! 」に 13 時ころ出演するそう。「中国人双子」「忍者」「じょんがらポップス」などに萌え属性のある人は見るべしですね!