ゆく曲くる曲

なにせアルバム一枚しか出してませんから選曲はおのずと限られてきます。前回入らなかった「 Tea Break 」「パジャマな時間」あたりが今回は入ってきて、逆に「内心キャーキャーだわ!」「銀杏−秋の空と私の心−」がアウト。id:OKP さんのおっしゃる『僕の好きな二曲が外れるという残念な結果に』というのがおそらくこの佳作二曲のことと思われぼくも同意なのでこの点に関しては少々気落ちしましたが、「銀杏」に関してはたしか三ツアー連続で選曲されていたはずなので、カップリング曲という控え目さもあって今回ひと休みなのも仕方ないところでしょうか。

ソロコーナーでは岡田が「シュワッ」三好が「ひとりじめ」と、これまで他ハロメンの曲が用いられていたところに、とうとう美勇伝のオリジナル曲が舞い込んできました。これで石川さんも美勇伝曲のそれこそ「銀杏」独唱とかだったら美勇伝純度百パーセントで完璧だったのですが、そこはさすが石川さん、一筋縄ではいかない。なんと ROMANS の「ロマン」という、ファン待望かつ垂涎にしてライトヲタ置いてけぼりのすさまじい選曲にて大一番に臨んで来られました。

ぼくは事前にネタバレしてこなかったので、イントロが流れた途端「ロマンだ!!!」って絶叫&卒倒、あげく自分ひとりだけ超ノリノリで拳を突き上げながら飛び跳ねたりして堪能しました。他の客は冷静。なんなんでしょうこの温度差。しかしそれくらいこの選曲は悶絶する。もうこれ以上。のスズキさんが「 ROMANS ブーム再燃」とかいきなり言い出したのはこれのことだったのですね。

2003 年「 SEXY NIGHT −忘れられない彼−」のカップリングとして発表された AKIRA 編曲の初夏にぴったりの爽やか初恋ちょいエロ変態ポップス。原田知世みたいです。それが今回、石川さんのあまりにも麗人なステージぶり(たしかカチューシャ&日傘つき)をもって、音ビジュアルともに完成度高く 2007 年ここに結実しました。

ただ、 CD 音源の間奏あたりのフランス語っぽい何言ってんのかわかんないコーラスとか、ラストで急にサンバのリズムになる(ハロプロ楽曲七不思議のひとつ)とかの暗黒な部分をカットしたショートバージョンになってたのは、ソロコーナーの道理とはいえ惜しいかな惜しいかな。


たしかにトータル選曲で美勇伝純度百パーはなりませんでした。しかし石川さん純度という括りで見れば二百パー。ほんとどこまでも痒いところに手が届きます。