「エンドレス」

浜田省吾のパロディ作品、と言ってしまえばそれまでなんだけど、イントロの叫びを聴いてまず爆笑、そして歌詞をじっくり聴きながら曲の展開を追っていくと、ファーストインプレッションではもうあまりのくだらなさにヒィヒィ笑いが止まらなかった。

笑かされたその作品がいかにおもしろいのかを言葉を重ねて説明することほど虚しい作業はないわけだけど、もう楽曲的には全編にわたって完成度が異様に高く、それに比例してるのか、あるいは反比例してるのかは知らないけど歌詞は最低にくだらない。浜田省吾フリークの札幌のラジオ局のディレクターと KAN が、ラジオ収録を兼ねた一泊二日の温泉旅行に行った顛末を綴っている歌詞である。

湯の川温泉」「海の幸」「浴衣はだける」「七色のいびきがエンドレス」

などの四十代くたびれオヤジ温泉旅行ワードが満載で、正しい大人の楽曲といえる。

デモテープの段階で浜田省吾本人に「こんなことやるんですけど、いいでしょうか・・・」と手紙を送ったところ、本人から快諾をもらったらしい。ちなみにこの曲の演奏には浜田省吾の最近のツアーに携わっている本物のバンドメンバーが参加しているという。そんなもの聴いてもわかりゃしないというのに。