紺野さん写真集と約二十分

ハロプロ関係のリアルフィールド、要するに「現場」になどろくすっぽ行けたもんじゃない凡庸な日常生活を余儀なくされているために、代替手段として仕方なく CD とか DVD とか写真集とかは Berryz 工房から今さら太陽とシスコムーンに至るまで、新品中古に関わらず幅広く買い漁り始めている。

いやいやおマニアさんな方々に比ぶれば、こんな「ただ買う」程度なんぞはまだまだ序の口、初心者、おビギナーさんの段階にあるのでありましょう、だってファンクラブのグッズとか特にハマると地獄に堕ちそうな「生写真」とかにはぜんぜん手を染めてないしー、などと自らに言い訳をしながら、そして貯金通帳の残高の目減りするスピードが確実に速まり始めているという現実からは目を背けつつ、本日はちょうど発売日であった紺野あさ美 2nd 写真集その名も『なつふく』(メイキング DVD つき)を帰途にて寄り道して JR 札幌駅に付設している書店など必死で探索して、ばっちり購入にこぎつけたのであった。北海道はこういった本とかが発売日から遅れて店頭に並ぶのが常なのでちゃんと置いてあって本当に良かった。「旭屋書店」に売ってたよ。

そして帰宅後。「トリビアの泉」なんぞ観たあとで、まず写真集にニタニタと目を通しながら至福の 10 分間、そしておまけの写真集メイキング DVD の収録時間が 10 分間。トータルで約 20 分間の紺野さんとのなつふく空想ランデブーをしかと堪能したわけである。

ライブや歌番組などでいくら激しく歌を歌い踊りを踊っても、何をどうあがいても他のメンバーの影に埋もれがちな紺野さんだが、しかし写真集での表情、スタイル、空気感、どれを取っても完全にスターさんの醸し出すそれであるのが紺野さんの紺野さんたるフォトジェニックな魅力である。完全に凡人ではない。

全体を通して、世の男性諸君が涎を垂らしながらお待ちかねであるところの水着カットはそう大ボリュームというほどではなく適度な分量に収まっており、またそれはメイキング DVD でも同じことで、そこに欲求不満の声が挙がるであろうことは想像に難くないのだが、しかしそんな不満の声を補って余りある微笑ましい紺野さんワールドが展開されている。

「なつふく」のタイトルが示すように涼しげな装いにてコスチュームはほぼ一貫。それでいて「和」の要素が強い。たとえば・・・京都は「哲学の道」を闊歩する紺野さん。茶室にてお茶をたて、お茶菓子を食べる紺野さん。浴衣でそぞろ歩きの紺野さん。パジャマのような胴着に身を包み空手の型を披露するハッスル紺野さん。買い物しようと街まで出かけた紺野さん。財布を忘れた紺野さん・・・は残念ながら収録されていない。web 上の宣伝コピー文章で喧伝されていた「ちょっとドジな魅力」アピールは惜しくも控えめである。で、朝食をつくる紺野さん。それをひとりで食す紺野さん。白のワンピースでうっとりセクシー紺野さん。麦わら帽子的なものをかぶる女子大生風しっとり紺野さん、などなど。

その他にもいろいろあるのだが個人的に白眉であるなと直感したのは、純白のタンクトップに白と青のストライプの短パンを着用して、あとなぜかセーラー服のセーラー的な部分だけを肩口にゆるりと巻いて背中越しに振り返ってカメラをさらっと流し目で見つめながら口をタコの口にしているおとぼけ紺野さんである。見開き 2 ページ。なんだこのマニアックな姿態は! 全裸エプロンにも匹敵するインパクトだ! 個人的な守備範囲をくすぐられただけかも知れないが、いやはや一見の価値ありである。存分に涼むとよい。

日本の夏、紺野さんの夏紺野あさ美写真集(DVD付)「なつふく」
アライ テツヤ

ワニブックス 2005-08-10


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