こちらのサイトで例のごとく達者なイラスト入りで紹介されていたのに触発されて、今年 10 月 3 日 TBS 系「オールスター感謝祭」での出来事を思い出しました。
この日以降、ネットや世間の話題は島田紳助と東京03にまつわるなんやらで持ちきり。テレビ界を巻き込んだ騒動に発展してしまいました。
ただ、しかし、そのどさくさに紛れて、もっと謎めいたミステリーを我々はほったらかしにしている。
それはこの回の「オールスター感謝祭」の総合優勝が、山田親太朗だったことです。
「山田優の弟」という出自こそまともなものの、「ヘキサゴン」「26時間テレビ」でのあまりの不可解な言動に、「おバカキャラ」を超越して「テレビ出ちゃいけない人なのでは…」と震撼してきた。
でも優勝したんですよね。ふしぎでした。
過去の優勝者を山田親太朗から遡ると、バッファロー吾郎・竹若、ビーチバレー選手の浦田聖子、品川庄司・品川祐、石田純一、雨上がり決死隊・蛍原徹、水野裕子、山田雅人、岡江久美子。
お笑い芸人が案外多く、必ずしもインテリ有名人みたいな人が勝つ番組ではない。
山田親太朗の意味不明ぶりは紳助もフォローに窮するほど度を超している。優勝は「よく健闘した」みたいなレベルじゃなく、結果としては常軌を逸しています。
はたして従来の「おバカ」キャラがうそだったのか、それともこの優勝自体がうそなのか。
正解としては「ヌルヌル短距離」の優勝でポイントが『10 問分』加算されたという理由が大きいようでした。
2009年10月3日に放送された『オールスター感謝祭』では、「ぬるぬる短距離走」の第3レースに出場した山田は他の出場者がローションに苦戦する中、驚異の身体バランスで一度も転倒することなく、わずか数秒でゴールした。スタジオが騒然とするなか紳助は「野球とかやってもすごい身体能力なんですよ」と説明していた。さらにクイズにおいても正解を重ね、総合優勝した。
wikipedia:山田親太朗
知力、体力、時の運で勝ち取った真っ当な優勝でした。他にもマラソンやポニーレースなど複数の対決物でポイントは加算されるため、必ずしも山田親太朗が優遇されていたわけでもないのです。
「オールスター感謝祭」のクイズはインテリ的な知識を問うようなものじゃなく、時事ネタが多いですが、それでも優勝するには数々の問いに即答しなければならない。山田親太朗に対する「ヤバい奴」という偏見が、ちょっとだけときほぐされた夜でした。
島崎和歌子の口から優勝が告げられたその瞬間、山田親太朗はクイズの座席から階段を全速力で走って降りてきて、それまで「ローション相撲」をやっていたぬるぬるの土俵上に、履いていた靴を脱ぎ捨ててのぼり、自らスライディング。
この行動になんの脈絡も感じられません。天性の動物的勘、本能が山田親太朗の衝動を突き動かしているようです。
紳助から優勝インタビューを受ける山田親太朗はすっかりローションにまみれていました。
紳助 親太朗! 優勝したぞ!
親太朗 俺? えーっ??
紳助 おまえ、すごいぞ! 今日10万円も(途中のコーナーで)獲ったやろ?
親太朗 うん!
紳助 そしてまた300万円の電化製品!
親太朗 うっそー!?
紳助 おねえちゃん(山田優)に感謝や!
親太朗 最近、優に存在をウンザリされてたんで、1位取って、アイツちょっとウンザリが治るかも知れない
紳助 なんで山田優ちゃんにウンザリされてたん?
親太朗 なんかちょっとテレビ見て「あいつバカだ」つって。(親太朗の)弟も、オレのこと「お兄ちゃん」って言いたくないらしいです。
みんな!やったよ!
優勝賞品が「ヤマダ電機」の豪華賞品300万円で「ヤマダ」つながりというおまけつき
そしてこのあとの放送時間が残り一分という場面で、なぜかチェ・ホンマンとのローション相撲に挑んだ山田親太朗は、チェ・ホンマンに首を絞められたまま白目ひん剥いたあげく、アイアンクローをされたり、最終的にはそんな巨人さえぶっ倒して勝ったりしてました。
無鉄砲な反射神経が身を助けている。ヘキサゴンファミリーの妙な結託が云々という風評もありますが、これだけの若さとスピード感で身体張ってもらって、瞬間的には爽快な場面なのでした。