恋愛小説家

テレ朝系「ロンドンハーツ」で、アンガールズの田中、安田大サーカスのクロちゃん、そして品川庄司の庄司という三名が、半ばドッキリで真剣に書いてきてしまった恋愛小説を、公衆の面前で発表される、みたいな企画が放送された・・・ような気がする。

途中からしか見てないから企画内容の把握は半分曖昧です。


アンガールズ田中がストーカーまがいの黒い学園小説、クロちゃんが破綻しまくった妄想ポエムと派手に飛ばす中、ラストに紹介されたのが庄司が書いたという恋愛小説だった。

で、この内容が、驚くほどに秀逸。

泣けるだとか泣けないだとかは価値観の差だけど、複数の登場人物を組み込んだシステマティックな設定や、まともなストーリーテリングが、とても素人技とは思えないものだった。

高校の昼間部と夜間部に通う男女が、お互いの姿は見たことがないままに、同じ机の上に落書きをしたクマの絵で文通めいた交流を始めるが・・・みたいな導入部からラストまで一気に引き込まれる。


たとえば庄司の恋愛小説ということなら、あまりにも筋肉バカすぎるマッチョな作品が出来上がってきてしまい、ロンハーとしても安心してオチ扱いにしちゃえ〜、というのもひとつの簡便な方法だったろうに、どういうわけだか絶賛モードに持っていくしかないような出来なのだ。


これは本当に庄司が書いたのだろうか?

という根本的な疑問が、今も頭の中を巡り続けている。庄司は品川庄司の漫才やらコントやらのネタすら一度も書いたことがないというではないか。それどころかバラエティ番組で、ちょっとでも理知的なところを見せたことさえ、ぼくの記憶ではまったくない。

いちおう番組中では全面的に庄司が書いたものとして受け容れられていて、品川なんかもまるで自分の立場が脅かされたかのように「これはマズイ」とか否定的に全肯定していたりもしたのだが。


この小説は別冊カドカワだかに全文掲載されるという。

庄司のいつもやってることと小説のイメージがまったく結びつかない。

たとえ本当に庄司が書いていたとして、庄司全肯定につなげるのは短絡的すぎかも知れないけど。ミキティをアレしたことへの贖罪になんてなりゃしないけど。


なんだろうこのますます深い霧に包まれるような気持ち。