タモリの「不毛地帯」との闘争

8 日(木)に放送されたフジ系「笑っていいとも!」のテレフォンショッキングに多部未華子が出演。

来週 10 月 15 日(木)から始まるというフジ系新ドラマ「不毛地帯」の宣伝をしてました。多部ちゃんはキャストの一人だそう。

ってことでいよいよ「いいとも」で「不毛地帯」のプロモーション攻勢が始まりました。

それは同時に、タモリと「不毛地帯」との闘争の始まりでもあります。


ここで注目ポイントは大きくわけて 2 つ。

ひとつめは、「不毛地帯」の放送日時が「木曜夜 10 時」で、先週 1 日から NHK 総合で始まった「ブラタモリ」と完全にカブってるということです。

ブラタモリ」第一回放送は「早稲田」がテーマで、オープニング CG が同じ NHK の「爆笑問題のニッポンの教養」テイストだったり、BGM もジャズが多用されてたり、またタモリのアドリブ発言を重視しているようで無駄話に時間を割いてたりと、いろいろくすぐる感じでした。

また「全 12 回」ってテロップが出ていたので、スムーズにいけば年内で放送は完了するはず。「サラリーマン NEO 」みたいにまた時期がきたら「シーズン 2 」みたいのが企画されるかも知れませんね。

と、そんな自身の番組と競合する「不毛地帯」の番宣は、これタモリ的に問題はないんだろうか……? っていう点が以前からの注目で、それが今回の多部ちゃんの出演でいよいよそのフェーズに突入したわけです。

少し前に当サイトのコメント欄でも話題にしてもらってました。

ブラタモリのレギュラー化がいいともでの「不毛地帯」の番宣に与える影響は小さくないと思います。いままで花輪に番組名があるたびいじってきたけど裏番組となるとどうしたものか、と。

ところが、タモリはまったく気にしてないようでした。

単に気付かないフリをしてるだけなのか、本当に何も知らないのかはわかりません。そもそも「ブラタモリの放送日時を把握していない」という可能性はあります。「自分の番組は観ない」と公言してるくらいですし。

そういえば先週「早稲田」を散策したブラタモリの映像内では、まだ桜が咲いてました。初回収録は春に行われてるようで、もしかしたら番組の存在自体を忘れちゃってるのかも知れません。んなこたぁない。ですか。すみません。

あと最近はテレビ局の垣根みたいなものも案外けっこう取り払われてますよね。地デジ大使とかいってキー局の女子アナがそれぞれの放送局を行脚したりしてる。「他局」とか関係なくなってる感じも少しある。

ましてやもはやタモリクラスになると自分の番組の視聴率があがろうがさがろうが、さほど関係ないポジションにいるはずで、「不毛地帯」の宣伝に傾くのも自然なことのような気はします。

今のところ影響はあまりなさそうです。


で、もうひとつのポイントは、やはり「不毛地帯」という言葉から、タモリが勝手にインスパイアされる「頭髪ネタ」です。「不 毛 地 帯」。この遠回しに示唆してる感じ。

タモリ 64 歳の頭髪は、年齢のわりには踏ん張ってるほうだと思うんです。それでもあながちシャレにならなくなってきたのは事実。と同時に自虐的な自ギャグを差し挟むには格好のネタでもあります。

以前コメント欄でぼくは

これは花輪が来たら「おっ不毛地帯から来てますねー」なんて大人の責務としてもちろんサラッと紹介するでしょうし、あるいは「不毛」とかけたヅラネタに発展する可能性も…?

とか書きましたが、今回の放送では本当にそうなりました。

多部ちゃんがポスターを広げながら「不毛地帯」という番組名を口にするや、タモリは「不毛地帯…」と復唱した後、しばらく黙って悲しそうな表情を浮かべます。「お察しください」の合図です。ここでアルタの客はひと笑い。

やがて多部ちゃんとやりとりしながら、「これ、オレ出なくていいのかな?」とひとボケを繰り出します。

そしてポスター貼りの指示を終えて、「不毛地帯」と大きく達筆で記されたゴージャスな花輪を紹介するときも、「あてつけみたい…」とちょっとスネたりしてました。なんてナイーブなんでしょうか。


多部ちゃんが明日のテレフォンゲストとして紹介した遠藤憲一エンケンさんも「不毛地帯」の出演者らしく、いいともというか局全体の「不毛地帯」推しは止まりそうにありません。

来週 12 日(月)には新ドラマ出演者が集う「笑っていいとも!秋の祭典スペシャル」も放送予定。タモリの「不毛地帯」との闘争も、しばらく愉しめそうです。


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