フジテレビ男性アナによる「全国穴掘り大会」実況が熱い


寒そうだが口ぶりは熱を帯びている


こないだフジ系「アナバン!」で放送されたフジテレビ・竹下陽平アナによる「全国穴掘り大会」の実況中継があまりに情熱的だったので、今回の更新はその実況ぶりの文字起こしです。

「人の役に立とう」というテーマのもと「男子アナレンタル企画」が番組内で実施され、その第一弾としてスポーツ実況が専門分野の竹下アナに白羽の矢が立てられました。めちゃイケでいうところのアナウンサー版「オファーシリーズ」ですね。

竹下アナがレンタルで派遣されたのは千葉県「成田ゆめ牧場」の『全国穴掘り大会』。年に一度開催されているらしく、2 月 8 日に行われた今年の大会で 9 回目。いろんな WEB サイトで参加レポが起こされるなど注目度も高いようです。

「プロの力で盛り上げてもらいたい」と期待が寄せられる竹下アナは、現場に到着するなり委員会の担当者から大会ルールの説明を受けるなど、情報収集に大慌て。実況に使えそうなフレーズを手元のメモに書きつけたりと事前準備を進めるものの、時間に余裕がないらしく「ヤバい! ぜんぜん資料が間に合わない!」と焦りを見せます。

会場に用意された実況席は、急ごしらえの「ワゴン車の上」。寒風が吹きつける中、実況の準備はなんとか整ったようです。

はたして優勝をさらうのは、 3 連覇を狙うチャンピオン「暁工業」か? それとも 2 年連続で準優勝に甘んじてきた「 AKG ハイネクスト」か? 優勝賞金は 10 万円。「成田ゆめ牧場」の廣田さんを解説者に、竹下アナの奮闘が始まります。

スタート前の煽り口上

おもえば今からおよそ 100 年前・・・

ライト兄弟の勇気によって、空を飛べない我々人類は、その夢を叶えました


彼らは一体どんな夢を託しているのか?

思いの深さは地球の裏側ブラジルへと届くはず!


『第 9 回全日本穴掘り大会』 まもなくスタートです!

(※サバンナ八木「ブラジルのみなさん聞こえますかー!?」的解釈)

人々 vs 地球

今、スタート! 歓声とともに人々が穴を掘り始めました!

今日の相手は母なる大地

6 人の力を集結させ、地球を相手に 30 分間の闘いが始まりました!


解説は「成田ゆめ牧場」の観光事業部課長、廣田直也さんです。よろしくお願いします

廣田さん「よろしくお願いいたします」


ルールは単純明快

30 分間でどれだけ深く穴を掘れるか」という一点につきます

「暁工業」のスピードと男の裸

こちらがですね、去年の優勝チーム「暁工業」

廣田さん「そうですね暁工業さんですね」


福永アナ「竹下さん!」(※いきなり現場リポートが入る)

はいどうぞー

福永アナ「えー、その暁工業に今来ているんですけれども、まったく話しかけるようなスキもないほどのスピードですね」

あー真剣勝負ですね

福永アナ「最初の、もう、ひと差し、という言い方でよろしいんでしょうか。その最初のひと差しでもう一気に 10cm、15cm というような感じです」


もう、ひとりの方は上半身裸!

福永アナ「裸です」

廣田さん「この寒い北風の中で裸ってすごいですよね」


いやー見事ですねー!

なんといっても 30 分一本勝負


「 30 分一ケツ(穴)勝負」!


小穴アナ「なにが起きるかわからない、そういった状況の中で今、懸命に穴を掘っています」(※とふたりめのリポーター登場)

さすが『小さな穴』と書いて小穴アナウンサーのリポート!

ライバル「 AKG ハイネクスト」の出現

まぁ去年準優勝に終わったチームもあるわけですが、そのあたりのリベンジという気持ち

AKG ハイネクストも暁工業に負けじと深い穴を掘っています


福永アナ「 3 年連続 2 位ということで今年こそは優勝へ、という思いのこの AKG ハイネクストなんですが」

はい

福永アナ「ちょっとですね、さきほどの暁工業と土の質が違うかも知れませんね」


廣田さん「もしかすると AKG ハイネクストさん、ちょっと有利かも知れませんね」

このさらさらの土のほうが有利な可能性は高い?

廣田さん「高いです」


穴掘り王の称号を手にするまでには、力だけではありません

時の運も味方につけなければなりません!

デッドヒート

縄文時代に日本人は穴を掘って、そこに食料を保存して、生活をしてきました

1871 年には長野善光寺。日本で初めて石油の採掘に成功しました


穴掘りは人類の進化の証でもあります!


福永アナ「竹下さん!」

はいどうぞ福永さん

福永アナ「優勝候補大本命の暁工業の穴の深さに私いま相当驚いております!」


おーっと深い!


福永アナ「ご覧のような、もうこれは 2m50 から 3m 近くまでいったんじゃないでしょうかね」

今、日本でもっとも穴掘りがうまいのは、この暁工業

念入りに念入りに、そしてときに大胆に、作業が続けられている!


福永アナ「暁工業と一騎打ちになっているのが、さきほどご紹介しました、こちらのチームになりそうですね」

はい

福永アナ「 AKG ハイネクスト。ご覧のように、どんどんどんどん、その人の姿が小さくなっていくくらい、穴が深く深くなっています」


その夢の深さだけ、さらに深く、穴を掘っていきます!



ちなみにこちらのサイトの公式レポのようなものから拝借した今回の「穴」。なるほど深い・・・

加速するフィニッシュ

残り時間、5 分です!


さぁ 3 連覇への野望か、5 年越しの夢を叶えるか?

いわゆるダークホース、大穴が来るかも知れません!


男たちが欲しいもの、それは優勝という栄光!

今日の相手は地球、母なる大地!


いよいよ闘いは佳境を迎えます!

いよいよ穴掘りのドラマは、クライマックスへと向かっています!!


廣田さん「カウントダウン始めさせていただきます! 10,9,8,7・・・」


己の意地とプライドで、栄光への思いの数だけ、大地に浮かんだ無数の穴


『穴掘りたちも夢の跡』!


前代未聞の穴掘り大会!!


『全日本穴掘り大会』 終了です!!!



おつかれさまでした

実況マジック

今回の優勝は記録 3m85cm と掘りまくった暁工業チームで 3 連覇達成だそうです。ライバルとされた AKG ハイネクストは惜しくも 4 位。

「穴掘り大会」にはそれなりの歴史があり、また歴史を積み重ねたことで「チャンピオン(暁工業) vs ライバル( AKG ハイネクスト)」という対抗軸が生まれています。

また穴を掘り進めるというダイナミックな運動があり、「土の硬さ」など運が左右する要素もあり、なにより「掘り進めた数値 cm 単位」での競技性があり。

いっぽうでコスプレ大会のような陽気なお遊び要素も満載のようでした。

そんなこんなの穴掘り大会にまつわる情報を、的確にかつエンタテイメント性も溢れた口ぶりで伝えるためにも、「下調べ」がいかにたいせつかわかります。竹下アナが事前に「資料が間に合わない!」とか焦っていたのもその現れでしょう。

もともとお遊びとしても競技としてもある程度の形ができている「穴掘り大会」に、あらためてプロのアナウンサーが言葉を上乗せすることによって、さらにヒートアップしてるように見えてしまう。実況マジックの「原点」を見た思いです。

あくまでふだんのスポーツ中継の延長線上なのでしょうが、竹下アナはいい仕事でした。

大会終了後

成田ゆめ牧場」の観光事業部課長で実況解説もつとめた廣田直也さんが竹下アナをほめたたえます。

廣田さん「やっぱり、今までにない盛り上げ方で、プロの方は違うなというのを感じました」

竹下アナ「本当ですか?」

廣田さん「ぜひ来年も、第 10 回記念大会・・・」


竹下アナ「言わないで!」

本人はもうこりごりのようです。