間寛平と黒柳徹子によるギャグ・グルーヴ

21 日金曜日。

テレ朝系「徹子の部屋」に間寛平が出ていたのをちらちらと観察した。


それはオープニングの自己紹介セクション以降、ひととおりマラソンに関するトークをして、最初のコマーシャルに入る前の段取りでのこと。

徹子の仕切りで当たり前のように「いったんコマーシャルです」となりかけたそのときだ。


「あ、ちょ、待って」みたいなニュアンスをもってして、徹子が自らその流れをいったん止めてしまった。

そのうえで、間寛平に対して「あなた、あのギャグやってくださる?」と。「あるでしょ、あの、甘えんぼう、みたいなの」と。

ギャグを強要。要求したのは「いくつになっても甘えん坊」のアレだ。

そして結果的には、寛平に「いくつになっても甘えん坊」のギャグをナマでやってもらい、それを CM 前に挿入される「 SS(サウンドステッカー)」がわりに使ってみましょう、という展開になった。


寛平は一瞬困惑するも、さすが吉本新喜劇のギャグマシーン。スイッチが入るのは速い。

ソファから腰をあげる寛平。

股間のあたりでぷらぷらぷらぷら両手をリズムよく振りながら、すっとぼけたいつものアヘ声で


「いくつになっても甘えんぼ いくつになっても甘えんぼ」
「コマーシャルです」


間髪入れず! というかむしろ多少タイミングとしては「食い気味」に、そして機械的に、徹子から発せられた「コマーシャルです」。で、本当に CM へ行くのだった。

ちなみにそのあと 3 回ほど、コマーシャルに入るときは同じことをやっていた。執拗なまでに。


「いくつになっても甘えんぼ いくつになっても甘えんぼ」
「コマーシャルです」


という前代未聞の掛け合い。

しかしリズムとしては絶妙で、やたらシャープなグルーヴを醸し出しており、ギャグとして音楽的に最高だったのだ。演出に関心。寛平と徹子のセリフにこれっぽっちも脈絡がないのがまたすごい。