そのとき歴史が動いた

さすがにモーニング娘。「 LOVE マシーン」(1999)は入れなきゃウソだよね、とは常々うすうす思ってきた。

その人にとっての思い入れみたいなのも楽曲大賞の選考に加味されるのは自明のことで、リアルタイムで「 ASAYAN 」観てない人にとってはもしかすると歴史上の既に色あせたセピアな楽曲扱いされるのかも知れないけど、いやいや歴史の分岐点だし結局最大のヒット曲で今あらためても聴いてもシルバーに光り輝いているし。そしてハロメンもあちこちで愚直に歌い継いでおる、みたいなことを考えると愚直に入れざるを得ない。

ベストバウトは 2005 年末「 NHK 紅白歌合戦」での新旧娘。ほぼ全員集合のラブマで、あれはとてつもなかった。何度見ても泣ける。今見たらまた別の意味で泣けそうですね。

しかし遡って 1999 年、なんともう前世紀の話になってしまいますか、すべては「レコーディング風景」から始まった、といっても過言じゃないんだなぁ。今さらな話題は承知のうえで言うと、つんく P のここぞとばかりに発揮しためちゃくちゃな歌唱指導に首を傾げながらも少しつづ飼い馴らされていく当時のメンバーの様子が愛おしくって。前作「ふるさと」とは何もかもが大違いだった。

赤と黒と円を織り交ぜた「 ASAYAN 」的ビジュアライズも懐かしいが記憶は鮮明。そしてスタジオのナインティナイン永作博美ないし中山エミリがそんなおちゃらけた VTR にいちいち茶々を入れていく、スタジオに登場した娘。メンに対してもつっこみまくる、という構図が毎週日曜夜 9 時を盛り上げてました。

そう「ナイナイがいっしょに観てる」というのは尋常じゃなく大きかった。的確につっこんでくれるわけだから頼りになった。逆にいうと他のハロプロ密着的なドキュメントがどれも概ねつまらないのはナイナイのようなうまいこと翻訳して視聴者に提供してくれる人がいないからです。ラブマに対しての岡村の「この曲売れるで」もハロプロ史に残る名言。