トワイライト・エクスプレス

モーニング娘。の新曲は、いわゆる通常盤を購入しました↓


応募のためのなんたらが封入されていて売り上げドーピング効果もはたしてあったのか知りませんがこの曲の発売記念ライブイベントが今日 29 日に東京大阪であったのですね。超高速ベルトコンベア握手会も同時開催だったとか。

個人的には現モーニング娘。のメンバーさんとは誰ひとりとして一回も握手したことが無く、だからこそ逆説的に娘。メンバーさんに関しては「テレビの向こう側のスターさん」といったあこがれマイガール的幻想が辛うじて残存しているのかも知れません。全メンバーに対して一度は接触したいというピュアでエロスな気持ちはあるのだけど当分はおあずけかな。


吉澤リーダーを中軸に据えて光井さんが加入してからの 9 人体制はバランスが取れていてとても好き。ましてや「笑顔 YES ヌード」とこの「悲しみトワイライト」の連発というのは、秀作シングル二本揃い踏み、あるいは笑顔&悲しみそれぞれタイプの違う両大砲のアベックアーチといった豪奢なあんばいで、吉澤さん史的にはものすごい有終の美を飾れそうです。

ぼくもシングル二曲のマッチョな腕っぷしだけで一挙にモーヲタ回帰。吉澤さんがいなくなったこのあとでまた揺り戻し的に無関心になってしまうかも・・・という危惧はありつつも、少なくとも自分のなかで猛烈に昂ぶった。

ニューアルバムにも収録されている近作シングル「 Sexy Boy 〜そよ風に寄り添って〜」「 Ambitious! 野心的でいいじゃん」「歩いてる」の三連発で、ついこないだまでテンションは正直かなり下がってました。

もちろん「セクボ」はライブ映えする珍品ではあるだろうし、「歩いてる」なんて高橋さんの一件で勢いづいていきなり神曲になりそうな予感もあります。でも楽曲のみだけで判断するとかなりの上すべり感が否めない。特に「セクボ」と「アンビシャス」はあのリズムパターンのシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカの刻み方があまりにも細かすぎて、聴きますよノりますよっていうわりと温かな気持ちを終始生理的に逆撫でします。もっと落ち着けと。

その点「笑顔 YES ヌード」は 400 回くらい聴いてもなお色あせない永久機関のような曲で、やぁ我らがつんく♂さんお帰りなさい、といった気分でした。いいつんくわるいつんく普通のつんくがいますが最近はもっぱらいいつんくです。山口良一です。だもんでこの「笑顔 YES ヌード」は好きで聴きまくっているのですがそんな現状に比して、好きさ好きさ好きさというこの想いを熱烈にアウトプットする方法が思い浮かばないのがもどかしく息苦しいほどなのだ。


悲しみトワイライト」はタイトルからしてザ・歌謡曲まるだしで、こういうのがたまりませんね。「笑顔 YES ヌード」は「ヌード」ってのがけっこう危険な感じのする言葉なはずなのに、使い損というか、「笑顔」も「 YES 」も凡庸なことばすぎるのでそのぶんトータル的にしっくりこないというタイトルの印象が反感を買うこともありましたが、そのぶんチャラです。


そうだ、関係ありませんが美勇伝の新曲「恋するエンジェルハート」も、すごいありがたいタイトルだなぁと曲を聴く前から勝手に興奮していたのです。石川さんらしすぎる。

ところが最近になって、「恋する♡エンジェル♡ハート」と、語句と語句のあいだにこの「ハートマーク」表記を正式のものとする大本営発表が通達されました。これちょっと複雑な気分です。たしかに乙女心を演出する心憎いアイデアではあるんですが、字面的にはあまり余計な装飾を加えないほうが焦点ボヤけないで済んだのにな、とも。

だって、たとえば 『悲しみ( T∀T)トワイライト 』 なんてイヤでしょう。


話は逸れましたが「悲しみトワイライト」は吉澤リーダー 9 人体制モーニング娘。集大成のような侠気に溢れたロッキンナンバーで実にすがすがしいです。最後の最後におちゃらけた変化球をもってこられなくて本当に良かった。

藤本さん&高橋さんという次世代を担う両巨頭の歌唱は相変わらず安定してますし、田中さんの小気味いいハイトーンも痺れます。ガキさんは任せておけばまちがいない。あと光井さんがソロパートをもらっていますが、政治的判断からすれば久住さんの出番を増やすべきかもと思った。

あとは、なんといっても間奏あけの吉澤さんの長めの独唱。これに尽きます。これまでの想いやら経験やらとにかく濃密すぎる 7 年間をギュッとその何秒間かに凝縮したようで、圧倒的です。ツアーでも歌っている吉澤さん全編ソロの「その出会いのために」にももちろん心揺さぶられますが、「娘。内ソロパート」というのはやっぱり格別ですよ。


蛇足ですが 3 曲目に収録されているインストバージョンでは、忘れちゃいけないハロプロ重鎮・稲葉貴子さんの鋭利かつ重厚なコーラスが、上に下にと渋く重ねられてます。ひそやかなるあっちゃんオンステージ。たしかに歌は激ウマで申し分のないパフォーマンスなんですが、たわむれに稲葉さんの顔を思い浮かべながら聴いてみたりすると、なんか軽くイラッしてしまいます。申し訳ない。