談志 in the night

『週末恒例のハロプロ更新です。』

と、定型文の書き出しに頑なに固執することで心が落ち着く週末セルフカウンセリング。



それでは聴いた曲です。


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メロン記念日のニューシングル「アンフォゲッタブル」は、前作シングル「お願い魅惑のターゲット」の謎のインディーズ限定発売を経た上での久しぶりのメジャーでの作品。正直セールス的には「底を見た」という感じであまり安穏としていられないんじゃないかなーという気もしつつ、しかしまるでそこだけ見えないベールに包まれているかのように 2000 年 2 月のデビュー以来「特に何も変わっていない」という恐ろしいほど希有な展開を続けているのがメロン記念日なわけで、今作でも何ごともなかったかのようにケロッといい仕事してます。

しいてこの 6 年やら 7 年やらでメロン記念日的に目立つことを挙げるとすれば、柴田さんの歌唱力が如実に向上したこと、大谷さんの髪型が延々と奇想天外すぎること、村田さんがリーダーの座を辞した変わりに持ち前のナイスセンスをことごとく発揮し始めたこと、そして斉藤さんが腰に爆弾を抱えたこと、等です。たとえばメンバーの加入や脱退やゴシップ報道等々のてんやわんやとはメロン記念日はふしぎと無縁であり、隣人のモーニング娘。さんやらカントリー娘。さんやらの激動に次ぐ激動の活動史に比べると、もはや仏。どっしりと腰を落とした泰然自若の感があります。

そんな安定感の中で誕生した「アンフォゲッタブル」は作曲・編曲が例のつんく♂さんじゃなくって上野浩次さんというよく知らないシンガーソングライターの方なのですが、おのずと気分が昂揚してくるようなバブリーでダンサブルな楽曲でとにかく大好きで聴きっぱなしです。初期の「 MAX 」を彷彿させるような 90 年代後半のバブル退潮後の、 CD 売り上げ的にはミリオン連発ながらも社会的には不況で就職難で夢も希望も無くなって、といったようなぐったりした空気感を醸しています。メロン記念日の豊富な楽曲のバリエーションのひとつとして受け取ればそれもまた無問題です。

最初に聞いたときは歌とか音があっちこっちに取っ散らかってるような、わっけわかんねーなー、といったような印象を受けました。しかしそれもこれもオクターブ上だったり英語詞だったりといったようなバックコーラスのおかずが栄養たっぷり豊富なことによるもので、やぁ構造的なことがわかってしまえばこっちのものです。実際メロディラインは王道でソツがなく安心して身を委ねることが可能なのでした。常に鼻歌っていたい。