受付のお姉さん

さて受付です。往復ハガキの返信分、ファンクラブ会員証、写真付き身分証明書、代金の払い込みの受領書のすべてを揃えて呈示します。身分確認を徹底して、転売、あるいは他者へのなりすましを防ぎ、絶対に申し込んだ本人だけしか入場できないシステムが構築されてます。「どれかひとつでもお忘れになるとご入場できません」みたいな事前の案内文言が重くのしかかり、幾度も確かめてから万全の体勢で臨みました。その甲斐あって無事クリア。これは準備段階にしても当日の受付にしても、かなり身構えること必定です。

で、おそらく事務所のスタッフさんなんでしょう、手元の名簿らしき帳簿を見ながら来客の受付対応に務めているお姉さんがですね、妙に愛想が良かったんですよ。僕の北海道という住所を確認して「遠いところからお越し頂きありがとうございます」ってニコって微笑みながら言われたら、そりゃ悪い気はしません。華奢だったし、うっかりヲタになってしまいそうでした。平素のコンサート等におけるイベンター仕切りのバイトのもぎりの輩に比べると受付の時点からして雲泥の差でございますわな。もちろん金をどんどん落としていくファンクラブの上客には愛想ふりまいとけば損は無いよってこともあるんでしょうけど。


受付を済ませると簡単な物販ブースが設えられてました。なるほど CD や DVD を購入すると噂のとおりに石川・大谷両者の「直筆サイン色紙」がついてくるという寸法です。色紙のサイズはおそらく持ち運び便利なように、一般的な「折り紙」くらいの大きさでやたらとこぢんまりしてました。

ですが、ぼくは美勇伝の CD も DVD も一切合切全部持ってるし、メロンの DVD とかは、ま、いっかと思って、結局スルーしてしまいました。サイン色紙もらってません。

そりゃ「滅多に石川さんのサインなんて手に入らないし絶対に記念になるんだから一枚くらい DVD でもなんでも豪奢に買っていけばいいのにね」とは思いますよ。しかし在庫の余った CD・DVD をサインとの抱き合わせでさっさと売っ払っちまおう、という魂胆に一瞬だけ気持ちが凍てついたのです。


うん、買っときゃ良かったですよ、今になって。