平田祥一郎アルバム

美勇伝コンの余韻にまだどっぷり浸っていたい出来ることなら一生美勇伝を追い続けていたいむしろ美勇伝になりたいというか三好になりたい三好になってステージ上でゼブラの衣装で寝そべってる石川さんを間近で凝視したいとよだれを垂れ流しながら感傷に浸っている真っ最中の火曜日にしかし義務として Berryz 工房の 2nd アルバム「第②成長記」を発売日前のフライングで購入してしまった僕が CD を聞く前に考えていたことはといえば、率直にいえば

「どうか糞アルバムでありますように・・・」

ということで、だってうすうす感づいてはいたのだけれどやっぱりこれがもしも名作だったりした場合はせっかくの美勇伝の甘美な記憶が一挙に薄れちゃうというのがたいへん憂慮された次第なのであり、無論これしきのことで容易に葬り去られるほど美勇伝のパフォーマンスは脆弱ではなかったのだが Berryz というのは巷間さんざ言われてるようにシングル曲のレベルからして正直他のハロプロ陣と強度が違うのが否めないわけで、たとえば美勇伝が生来ガリガリだった肉体を弛まぬ筋トレでしこしこ鍛え上げてなんとか他人様に見せられるだけの外観に仕上げた角田信朗的なタレントだというのであれば、Berryz 工房は身長から体重から骨格から闘争本能むき出しの性格から何から生まれつきまるでレスラーレベルの浜口京子(※すみません格闘技に明るくないので正解の喩えが思いつかない上に最初「浜口順子」ってホリプロのタレントの名前書いてた)なのであってまったく太刀打ちできるわけがないのである。

そして結論を言ってしまえば Berryz の圧倒的勝利に終わっとる。

もしかするとシングル 5 曲の個性があまりにも強すぎてアルバム用の新曲 5 曲(オープニングとエンディングの曲数稼ぎは除く)は埋没するのかも・・・とか胸わくわくで期待していたら奴らもばかじゃないからきちんとクオリティ揃えて来やがった。だいたい勝負の決め手は 4 曲目の「女子バスケット部〜朝練あった日の髪型〜」という説明セリフもいいところのタイトルの楽曲で、もう序盤から繰り出される「♪ハヒホーハヒホーフへホーハヒホー」みたいな阿呆なコーラスを聞かされりゃ「あっこりゃ勝ち目無ぇな」と早々に敗北宣言を出さざるを得ないのである。畜生め。8 曲目の「さぼり」とかもこのいかにもやる気のないタイトルでいったいどんなふぬけた曲がお出ましなのかと思ってたら蓋を開ければ実に雰囲気たっぷりのクリスマスソングで音色とか 10 年前の槇原敬之かって具合の冬仕様の完成度ですよ。アレンジャーの平田祥一郎はこのアルバムで大活躍なんだけどカン紺藤の「先輩〜LOVE AGAIN〜」といい ZYX 「白い TOKYO 」といい冬の音色にめちゃくちゃ強いと思う。

そんな中で唯一 11 曲目の「 Berryz 工房行進曲」だけはまるでボーナストラックなようで「メロン記念日のテーマ」を彷彿させるようなどーってこともない曲で若干テンション下がったのは幸いだったが、それ以外は実に骨密度の高い屈強なアルバムでした。できすぎ。あーぁ。こりゃ帰り道に一緒に買ってきた石川梨華道重さゆみ写真集「エンジェルズ」で再び気持ちを梨華ちゃん超スキスキないつもの頭おかしいテンションに持っていくしかないな。