二世

娘。さんたちの今度の新曲の「直感 2 〜逃した魚は大きいぞ!〜」ってやつさ、アレさ、まぁご存じのとおりアルバムからのシングルカットでリメイクという娘。さんたちとしては初のパターンの珍しいリリースになるんだけどさ、

『既発曲→アルバム曲だから一般層は誰も知らない→でもライブでは大盛り上がり→じゃあシングル化だネ!→こんな曲があったのかすごいすごい』

みたいな流れ(を想定しているの)がさ、もう超単純に「マツケンサンバⅡ」みたいなところを狙ってるんだと思ったの。評判が評判を呼ぶ的な。


そしてその目論見は、僕自身は成功することを願ってやまないのだけれど、たぶん今のプロモーション戦略の中途半端さを考えると確実に失敗すると思うの。「あぁこれシングル化しても誰も知らないままだろうな」って。

むしろ“宇喜多千”の哀しいスローバラード「たからもの」(わからない人は親に聞け)なんて、まだネット上とかでしか知られてないはずなのにもう街中で流れていたりして、こっちのほうが注目度は俄然上のような気がするの。


ちなみに話は変わるけど「マツケンサンバⅢ」は現在既に発売されているにも関わらず、振り付け師のマジー真島茂樹の出てる「堂本兄弟」とかではやっぱり「Ⅱ」のほうを演奏しちゃうし、松平健の結婚発表のときもワイドショーは「Ⅱ」を BGM として流してた。

「なんてまったりしたメロなんだ!」

って憤慨したりもしたよ、最初「Ⅲ」を聴いたとき。やっちゃったなと。実際「Ⅲ」は楽曲としての瞬発力をまったく持っていなかったのです。

でも繰り返し聞いているうちに僕、なんかじわじわハマってきちゃったのもまた事実なの。実際テレビでマツケンはじめダンサーたちが華麗にそして豪快に舞い踊っているところを観ると、たしかに「Ⅱ」ほどの衝撃は無いのだけれど、「仕事がカタい」というべきか、相変わらずの迫力、ゴージャス加減、アメージング具合などは「さすがマツケンだな」って。

オリコンチャートで浮上しようがしまいが売れようが売れまいが、そもそもマツケンは凡百の歌手とは立ち位置が明らかに違うのであるからぜんぜん知ったこっちゃないでしょう。結局は己の公演の舞台でナマの客相手に手抜かりのないパフォーマンスを見せつけたりしておれば、それだけで「Ⅲ」は使命を終えてもいいと思うのよ。

「Ⅲは松平健作詞」というのもなんだかじわじわボディに来ている。