僕らが生きる MY ASIA

週末恒例のハロプロ更新でございます。

土日に横浜アリーナで催されたというハロプロ合同コンサートでは、カントリー娘。のあさみとみうながとうとう卒業を迎えてしまったり、紺野あさみさん突然の登場に横アリの客がよくもわるくも大賑わいらしかったり、スタンド三階席から 35 歳のヲタ男性がはしゃぎすぎたあまり二階席に落下してシャレにならない重傷を負ってしまったりと、まぁとにかく天地鳴動、ネタに事欠かずに諸々たいへんなご様子ではありますが、そんなことは遠隔地に住まいまったくもって門外漢のぼくとしましては、最近発売されたばかりの「モーニング娘。誕生 10 年記念隊」のシングル「僕らが生きる MY ASIA 」について何らかの言及を試みてみようと考えている次第です。

僕らが生きる MY ASIA

僕らが生きる MY ASIA

イントロの数秒間からして「戦場のメリークリスマス」だとは誰もが想起するところ。そんな高橋諭一さんアレンジのスローテンポでアジアンな曲調というのは、最近のモーニング娘。関連ではもっぱら高橋愛さんのソロ歌唱がふさわしいというイメージなのであって、こないだの 7・5 のミニアルバムでもそうだしプッチベスト 7 に収録されている「夢から醒めて」もそうだし。さくら組もそうかな。今回のも戦メリから始まって今にも高橋愛さんが歌い出しそうな雰囲気を感じるのです。

だからどうしたと問われても返答に窮しますが、僕の中にはくっきりとした高橋さんの楽曲カラーというのが染みこんでいるのだなァ・・・という気づきがありますよ、といったところでしょうか。

あと久住小春さんの歌声が完全に石川梨華化しております。道重さんとタッグを組んだレインボーピンクおよびメリピンの二曲や「歩いてる」のソロパートでうすうす感じていたことではありますが、久住さんは発声法が石川さんとまるで同じです。10 年隊メンバーの構成メンツを知らない人が聴いたら、ここを歌ってるのは梨華ちゃんだよねと真顔で言われかねないレベル。

久住さんといえばただ今名実ともに花盛りな「月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。)」のときこそ架空のソロアーティストとして自信満々にやってますから独自の月島きらり像が実を結んでおりますけれども、いざ細かいパート割りの中でモーニング娘。としての自我を発揮しようとした途端、まるっきり梨華ちゃんです。

そしてご覧のとおりジャケ写は実によくできている。端から端まで美人さんばかりで納得の品揃えです。ただそれに引きかえ曲調があまりにも日和りすぎていて、保守的というか人畜無害すぎるというか、アグレッシブさのかけらも無く、こんなんじゃもったいないんじゃないかと思っています。あるいは看板倒れとでも申しましょうか。後藤さんは強靱な身体性を持て余し、ガキさんはこのままじゃダメだーと危機感を抱いてしまう。あと何も考えてないのは安倍さんです。

僕の考えた「十年愛」

そんなシングル「僕らが生きる MY ASIA 」のカップリング曲は「十年愛」。

はりきってネタバレしてしまいますと、この曲はこれまでモーニング娘。がリリースしてきた CD シングルのタイトルや歌詞の一部を、その歌詞の中に詰め込んでみましたョというお遊び的な楽曲であります。たとえて言うなら、かの SMAP さんたちがやはりデビュー 10 周年を記念して出したシングルその名も「 Smac 」と同じようなものだと申し上げれば話は早いでしょうか。

まぁ「 Smac 」は SMAP にしては珍しく微妙にコケちゃったシングルらしくて、そのあたりについては wikipedia に記述があるとおりなのでご参照ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/Smac


モーニング娘。誕生 10 年記念隊がこの手の曲をシングル A 面に持ってこなかった理由は SMAP の失敗例があるからでしょうかね。それともちっとも関係ありませんかね。お遊びとしてはおもしろいと思うんですけど。あとコケようがなんだろうが曲がりなりにもシングルいっぱいリリースしてきましたよという証明にはなり得る楽曲形態ではあります。

ただ、「十年愛」はそんな明確なコンセプトの中でも、いかんせん、さすがのつんく♂ちゃんクオリティと申しますか、「つくり」がゆるゆるで実にいい加減です。曲調が昭和歌謡丸出しで「今」な感じが絶無なのはままあることなので半ば諦めるにしても、たいせつにしなきゃならないであろう歌詞に関してはどうにもこうにも不完全燃焼。せっかくのことなのだから全部の曲名を満遍なく散りばめちゃえばいいものを、なぜかせいぜい半分くらいしか散りばめておらず、あげく歌詞のオチで「♪全部は入らない〜〜〜」と投げやりになってしまいました。全部の曲名は入らない、というのです。

いや、このオチの脱力感は決して悪くない。むしろ全部入らないくらいたくさんのシングル曲を出してきたという立派な反証にもなるわけですから別にいいんですけど、真っ当な思考回路をもった身からすれば「そんなものは寺田さんの匙加減ひとつでどうにでもなるでしょうがよ」と当たり前の感想を胸に抱かざるを得ません。


なので、僕が「十年愛」の歌詞を勝手に考えてみました。


もう全部入れてます。しかも律儀にリリース順に。ただしすべてをきっちり的確に収納するためには若干メロの尺が足りなかったので、最後のサビの繰り返しを一回増やしてしまいました。せめてそれくらいの工夫は許して欲しい。

モーニング娘。誕生 10 年の節目を記念する「十年愛」は、以下のような歌詞なら少しは納得いったかも、という替え歌です。 CD なり音源なりをお持ちの方は聞き比べてみてください。以下にどうぞ。

ちょっと序盤の完成度が高すぎるかなァ〜、とよからぬ自画自賛もしてみます。

ニセ「十年愛」 作曲:つんく♂ 作詞:ピエール




愛の種
10 年経っても同じように


愛の種
10 年経ってもまき散らす


朝のコーヒー飲みたいし
夜の街なら夏が好き
抱いて抱いてと繰り返す
青春の記憶


真夏の光浴びて
ふるさと 想う
愛の機械になって
踊っていますから 嗚呼



幸せな夏
結婚式を挙げました


わたしが望んだ
恋愛革命起きました


平和な黄金色の星
月夜に奏でる愛の音
そうだうちらは生きている
今すぐやらなきゃね


ここにいるよ ひょっこり
保田 保田
まるでシャボン玉のように
恋のヴィクトリー 嗚呼



愛があらば ITS ALL RIGHT
浪漫 かしまし
涙が止まらない マンパワー
大阪 恋の歌


色っぽいじれったい
直感 そよ風
野心的に 歩いてる
全部入ったよ



10 年おめでとう