個人的な体験としての美勇伝

切り口も無限にあるし蓄積されている情報量もハンパないけれど、とりあえず思いついたところからやっつけてかないとズボズボ忘れていってしまうのでつまらないこともくだらないことも全部ひっくるめてラブって感じでいろいろ書き留めておきまっしょい。


行った公演、観た座席、シチュエーション


美勇伝コンサートツアー 2008 初夏
美勇伝説5 最終伝説」


・2008 年 6 月 28 日(土)15:00 開演
2 階席 16 列 51 番

☆FC 枠。準最後列という超残念なおみそ席であり買い直すという手もアイデアに当然あったがせっかく自力で取れたわけだし 1 階席では見えないものがここでは見えるかも知れない(谷間など)と結論が出たため素直に 2 階後方からの鑑賞となった。

2008 年 5 月 5 日に札幌で開催されてなんとか入場できたはいいものの結局あんまりまともなレポとか書けなかった感じの FC イベントで座席としては「最前どセンター」という一等星をゲットしてしまいそこで美勇伝に関しては、究めちゃったな、これ伝説達成しちゃったな、という個人的な想いもあって良番とかへのこだわりもあんまりなくなっていた。

でも 2 階席って、見える見えない以前の問題として、音ちっちゃ!

耳をつんざくような爆音は苦手なのでほどほどでお願いしたいのはやまやまだけど、なんか遠くのほうでほのかに音鳴ってんな〜くらいの弱々しいさざなみ美勇伝が展開されていたのであり、隔絶されたような気分であった。おもわぬトラップ。そのぶん後方だけあって周囲の座席のヲタの人たちはおおむねテンションやらモチべーションやらが並程度と推測され、双眼鏡プレイヤーも数多く、場としての盛り上がりの点ではやや物足りなくもありながら、不愉快な想いをすることもなくフラットな気持ちで最後まで観ることができた。

ちなみに 2 階席の傾斜はやや急で、曲に合わせて激しくジャンプしたはいいもののバランスを崩して着地に失敗してしまいそのまま勢いづいて誤って前方の座席に頭頂部からダイブしていったら他のヲタの人波も防波堤にならずどこまでもどこまでもゴロゴロとまろび落ちていって結果的には転落死してしまうのだろうな、という石ヲタころりん的な妄想が最後まで払拭できなかった。


・2008 年 6 月 28 日(土)18:30 開演
1 階席 15 列 43 番

☆ヤッフーで手前が通路の席を狙ってゲット。

前通路、ということはすなわち足元に使えるひとりあたり面積が広く、フルスロットルにて飛んだり跳ねたりが可能。積み上げたものぶっ壊して身につけたものとっ払うような全力中年ぶりを存分に発揮することとなった。ただしそこはホールの係員の人が通路を行ったり来たり行ったり来たりするなどあんまりはしゃぎすぎるヲタどもを制圧するような態度を無言で取るため、そんなお仕事はおつかれさまだなと同情する反面ひどく視界の妨げになるのは間違いがなくやや気勢を削いだ。

音量の具合はさすがに 2 階席とはぜんぜん威力が違ってベストだった。昼公演でアイドリングを済ませたあとの夜公演。土曜日。まだ明日があるという安心感。いろいろ重なり合って前夜祭だか仮通夜だか予行演習だかって感じの場内全体のわけわからんやけくそな雰囲気に気分は高揚した。

ただ両隣のヲタから肉体的に挟み撃ちにあったのがなかなか堪えた。左隣のヲタは身長が比較的高くてらっしゃる体育会系っぽいボディの殿方であり故に曲中ずっとどこかしら身体部位がゴリゴリ接触するのがすげー痛てーのだ。いっぽう右隣のヲタはあまりにも声がデカすぎてファンとしてはそれはとても正しいことなのだけれどぼくとしては鼓膜ぷ〜んって症状に苛まれるハメに。

また二曲目の「愛〜スイートルーム〜」あたりで普通に振り真似していたら、右ふとももにいきなり筋肉痛が発生してしまった。突発的な痙攣っていうのか。あ、これ動けない、あぁこれマジでヤヴァいな、まるごと台無しになっちゃう可能性あるな、と真顔で焦りまくる。

でもなんか少しおとなしくしてたら 10 分も経たないうちにありゃりゃりゃって完治しちゃったので超ラッキー。


・2008 年 6 月 29 日(日)14:00 開演
1 階席 10 列 55 番

☆ヤッフーで狙い撃ち。4 公演の中ではいちばん前方だけど、ニュアンスとしては右端の壁際から遥か彼方の舞台上へギャンギャンと遠吠えを繰り返す感じだった。

ここでは右隣のヲタのあまりの汗だくふとっちょカウボーイぶりに虫唾が走った。彼は体型的におのずと横幅を取ってしまうため、じっとりと汗ばんでいる半袖の生肌がイヤでもこちらにぐいぐい押しつけられるのだ。ちょっとくらいなら仕方ないやと我慢できるけれど、生理的にイヤだっていうのはこういうことを言うのか、正直本気で地獄のように気持ちが悪かった。ツアーグッズのひとつである梨華うさ T シャツの上からボリボリボリボリ肌かいて止まんねーし。あんなもん梨華うさも黒目の奧で泣いてるわ。

この公演では家に余っていたオレンジ色のサイリウムを使ってみた。拍手とか手指の繊細な動きとかしにくいからサイリウムって滅多に持ったりしないんだけど、持ったら持ったで腕の可動域が広がった感覚になって別の愉しみができてくる。ステージに対して肩の上からブビュッ、シャッキーン、って感じで鋭く先端を向けてみるのもきらめいてときめいてカッチョイイし。

でもぼくのタチの悪い性癖でライブ中にスピーカーから鳴っているドラムのフィルのパターンとかを幼稚な虚栄心からエアドラム的に演じてしまうことがあり、サイリウムだとその様子がさらに露骨に剥き出しになってしまうので、自重したいのはやまやまなのだけれど、どうもやめられない。バラード曲の単調なリズムに飽きて前の座席の背もたれのあたりをベコベコ実際に叩くのもよくやる。

ビバ、長いぼっこ! という締めくくりの一語でなにかが許されるものだろうか。


・2008 年 6 月 29 日(日)18:00 開演
1 階席 18 列 52 番

☆ラスト。FC 枠で自力で当選したので座席に関しては言いっこ無し。

こうなると両隣のヲタが気になってくるがおとなしくて問題ゼロ。ところが前の席のヲタが電池式でペカペカペカペカ点滅しまくる奇特なサイリウムを終始持っており、「あのー・・・てんかん起こしそうなんですけど」って注意しようかと本気で思うくらい超目障りだった。しかも点滅も赤やら黄やら青やらいろんな色に変化しながら。やめてくれー。

岡田、三好、石川三名のソロ曲のとき、場内はサイリウムをそれぞれの出番で黄、青、ピンクの各色に統一しようって雰囲気が形成されつつあったのだが、彼は相も変わらずその同じ電池式サイリウムを無機質にペカペカペカペカ点滅させたまま。

たしかにサイリウムの色が強制されるようなことなどあるわけがないし、ぼくもどっちかといえば無邪気にあまのじゃくな性質なのでそういう場でもサイリウム自体を持たないようなことが多いんだけれど、そこは実際あの場にいたら、空気読めよー、ってことになる。暗い中で一本だけまさしく異色って感じでムダな明滅を繰り返して目立ちまくってるだけに、特に。

や、もしかしたらいろいろな色に変わっていきながら点滅していることで、オールマイティっていうか、オールインワン、っていうのか、すべてを補っているつもりなのかも知れない。一本で済むって。それならあまりに横着な了見じゃないですか。

しかしアンコール後にヲタ有志ちゃんたちが企図していた紫のサイリウム企画のときまでペカペカペカペカ無遠慮に点滅させてたらさすがにキチガイだなーと思っていたが、そこはきっかり紫の単色のものに持ち替えていた。サイリウム企画の成功どうこうというよりも、そのことにいちばん安堵した。ぼくもまだ本格的な人間不信に陥らないで済みそうです。


東京厚生年金会館