おててつないで

本題は「モーニング娘。カレンダー」のことだ。 2005 年も佳境に突入しもはや来年のカレンダーさえ発売は開始されている状況なのだがいくらフラゲ大好きッ子の僕とはいえカレンダーをフラゲしても別に時代を先取るニューパワーには成り得やしない。それより今年ぶんを順当に消化していきたいわけで、 2005 年版カレンダーは「11 月・ 12 月」期を迎え、さぁ今回分の被写体は、左に新垣(以下ガキさん)、そして右に高橋、ときた。かつて「二人ゴト」であまりの高橋のオレ流トークガキさんたまらず「こっちの身にもなってくれぇ〜」と音を上げたのも伝説な、佳きタッグである。

何週間か前の「ハロモニ」で藤本美貴が、そんな高橋を評して「どうしようもない生き物」と悪態混じりに表現していたことが未だにとても印象深い。これまでぼんやり相対してきたターゲットについてどっかこっかから明快かつ斬新な切り口を呈示されるとその切り口をまんま借りてターゲットのことをわかったような気になる、ということはこれまでの人生経験上とても多いことなのだけど、たとえ藤本一流の冗談半分とはいえ、なるほど高橋は「どうしようもない生き物」というただ一行の形容で片付けることですんなり咀嚼できるらしい。

美形の美白、水着姿も映える理想的な体型、歌唱力も現存娘。の中では一二を争い、ダンスは身体の柔軟性に優れることからキレ・コク共に抜群、経験も豊富で、もうそこらの木っ端アイドルが束になっても敵わないほどの非凡なアイドル性、ステージパフォーマーとしての実力を誇っているのが高橋愛という人であるはずなのだが、でも、「どうしようもない」。ましてや「生き物」という形容からして人間というよりも愛玩動物、あるいは藤本にとっては両生類や昆虫くらいにしか見えてないのかも知れない。

そんな高橋はこのカレンダーでは自然なスマイルを浮かべながらガキさんの左手を自分の右胸のあたりにむんずと手繰り寄せている。まるで「ガキさん一生放さんやよ」と執念やら独占欲やらに燃えてるかのようである。ねーそうだもんねー愛ちゃんガキさんの他に理解者いないもんねー。だからつかまえておくことに必死なのだ。こんなお手々つないだ和気あいあいの仲良し写真までどうしようもなく見えるからふしぎである。