キャンパスナイトフジ最後の3日間

キャンパスナイトフジ」最終回が3月19日深夜に放送されました。

本当に終わってしまった。まだ余韻から抜け出せません。

最終回に至るまでの、最後の3日間。いろんなことがありました。

1日目:2010年3月17日(水)@HMV渋谷

20:00よりHMV渋谷でキャンパスナイターズが出演するイベントが催された。

この日は18:30からタワレコ渋谷店でも同様のイベントが行われている。キャンナイメンバーは2班に分かれ、誰がどちらの会場に登場するのかはその場になってみないとわからない、という仕組み。ぼくはどちらも行きたかったけど、自重して、渋谷HMVに絞ることに。吉木りさ杉麻李沙のどちらかでも来てくれれば良いと思っていた。

CD「エロくないのにエロく聞こえる歌〜しこたまがんばれ!〜」購入の客に入場整理券が配布される。早々に定員オーバーとなったらしく、整理券が入手できなかった人もいたそう。HMV2階イベントスペースは黒い幕で覆われ、イベントはその中で行われた。会場は約250人でぎっしり。

MCでナイツが登場。塙が序盤からかなりゲスい言動でとばす。キャンナイメンバーの姿が収められた「卒業アルバム」を掲げて、「こんなセクシーな写真も掲載されてます」とステージから客に見せたのは、藤井シェリー(AV女優)のかなり大胆なヌード写真。男連中大ウケ。こういう男子校ノリがキャンナイは楽しかった。

そしていよいよナイツの呼び込みによってキャンナイメンバーがひとりづつ壇上へ。岡崎由佳、気谷ゆみか、三幣恵理愛、杉麻李沙武田るい中上真亜子本山華子宮崎麗香吉木りさ、矢敷姉妹というメンバーだった。嬉しいことに杉さんと吉木さんが揃い踏み。タワレコじゃなくHMVを選択した2択が当たった! 客からの一番の歓声は杉さん、次点が吉木さんという印象。

イベントの内容は、ほとんど挨拶みたいなもの。あとなにかが当たる抽選会。トークの最中、塙が藤井シェリーの恥ずかしい写真をキャンナイメンバーにも見せたところ、全体的に引いていたものの、吉木がわりとガン見していたのがこちらとしても昂ぶった。

キャンナイメンバーが最後の挨拶をしている途中、ハライチ澤部が「乱入」。とはいえタワレコにも参加してたので予定調和みたいなものだったけれど。ナマ「杉さん!」が聞けたので満足。あと、最後の挨拶では吉木が話してるうちにだんだん涙声になってきて、結局ひとりだけ泣いていた。でも、3分後くらいに話を振られたとき「もう感極まってないです」とコロッと気分転換できてたみたいなので、この人はほんと猫の目だ。

最後は握手会。右から左へ受け流されていく。中上、宮崎のヤンキーチームは、少し腰が引け気味だった。その隣が杉さん。誰に対しても腰を屈めて、下から覗き込むように精魂込めて握手をする。心意気が違う。よく言われている「プロ意識」が滲んでいた。ぼくも覗き込まれて、申し訳ないような、すべてを白状したくなるような気分に。

杉さんの横が吉木で、これはかなり強力なコンボだった。握手会自体が超高速だったので、ほとんど何も話はできていない。ただ、握手をするとき、吉木がぼくを見て一瞬「はっ!」という顔をした。これまで吉木とは2度握手をしているので、ひょっとすると顔を覚えられているのかも知れない。

吉木には「明日下北FM観に行きます」とだけ言って、翌日への布石を打っておいた。あとは、気谷が真人間そうだったのと、三弊が本当に小さかったのが印象的。

ただの握手会と言ってしまえばそれまでだし、今どきアイドルに顔を覚えてもらうのって別に珍しいことではないのだけれど、「ひょっとしたら認識されてるのかも?」と思うと、それだけで気持ちがほっこりするのも事実だった。

2日目:2010年3月18日(木)@下北FM

19:00よりファーストキッチン下北沢店オープンスペースにて下北FM「DJ Tomoaki's Radio Show!」の公開生放送。この日の放送は、キャンナイメンバーのひとりでもある藤岡みなみをアシスタントMCに、やはりキャンナイの気谷ゆみか、黒田有彩のーでぃ吉木りさが出演。

なんとか放送開始時間ギリギリに間に合うと、現場は既にものすごい人垣ができていた。キャンナイ最終回前日とあって注目度はがぜん高い。ぼくは近くで見るのはムリかなと半ば諦めつつ、もう完全に端っこのほうにポジションを取った。人の頭ばかりでぜんぜん見えない。

ところが数分後。下北FMサイドの粋な計らいと言うべきか、ステージ傍らの放送機材などが置いてある場所の「屋根」が外されて、一気に視界が開けた。端っこからもよく見えるようになった。結果、より視界が開けた場所にマナーよくスルスルと入っていって、実質「最前列」から見ることに。この展開はケガの功名というか超ラッキーだった。

放送ではワイワイ喋りながら、3曲を披露。まずはキャンナイとして「エロくないのにエロく聞こえる歌」「ばいなら またね」。キャンナイメンバーが番組内以外でこの曲を歌ったのって、たぶんこの日が初めてのこと。フルメンバーではないけど、激レアな場面だったと思う。ちなみに杉さんのソロパートを担当してたのは黒田。会場が超盛り上がってた。「なんで吉木じゃないの?」と憤慨するのはぼくだ。

正直歌はグダグダで、歌詞も間違えるし、お金取って他人様に見せるようなものではない。でも生放送だしワキャワキャみんな笑顔でいるから、いいっか、みたいな、いわゆる「裏キャンナイ」の面目躍如だった。2曲とも本当に曲がよすぎるのでフリコピ気味に踊ってたら、藤岡みなみから爆レスがあり、赤面。

その後吉木が「夜桜お七」をソロ歌唱。一応2008年にリリースした持ち歌で、下北FM出るたび毎回歌ってる。それを毎回欠かさず見てるほうもどうかと思うけど。

1時間30分の放送は無事終了。吉木が物販で握手会を行うという。これも毎回やってる。先着30名。この日の混み具合だと早々に完売すると思われたので、かなり客同士で押し合いになりながら、なんとか5番目くらいのポジションを確保した。1,500円で「夜桜お七」CDを購入。これで自宅に3枚目の「夜桜お七」となった。

対面して挨拶。吉木が向こうから「いつもありがとうございます」と言ってきた。前日渋谷HMVからのつながりもある。認知されている。

翌日にキャンナイ最終回を控えているという事実が悲しかったので、ぼくは吉木の目も見ずに「番組終わるの本当に残念なんですよ……」とうつむき加減で吉木にぐちる。すると吉木「はーい。でもまた何かの機会にお会いできればー」自分「言いたいことはいっぱいあるんです。そうだファンレターでも書こうかな」吉木「あ、ぜひー」。

よくわかんないやりとり。でも満喫した。ただファンレターなんて一回も書いたことない。吉木もぼくも適当だ。

3日目:2010年3月19日(金)@お台場ヴィーナスフォート教会広場

27人のキャンパスナイターズが全員揃って「エロくないのにエロく聞こえる歌」や「ばいなら またね」を歌い踊る、最初で最後のイベント。

この日13:00から売り出された入場整理券つきのCD&写真集は、1時間ほどで即完売してしまったらしい。かなりの人数が押しかけた様子。ということで、残念ながらぼくも整理券を入手することができなかった。ヲタ知人の方に頼んでおいたのだけど、それはもちろん仕方のないこと。

しかし結局ぼくはこの日の夜、ヴィーナスフォート教会広場へ足を運ぶことになる。イベントも見た。超盛り上がってた。盛り上がりすぎて押し合いになり、キャンナイメンバーが1曲目を歌い出した直後にスタッフの判断でイベントが一度中断してしまうほどだった。それでもなんとか最後まで無事に乗り切って、途中「し、し、しこたま!」の大合唱とか、すさまじいバカ騒ぎだった。

握手会には、参加しなかった。できなかった。しかし、握手以上の、ちょっと自分にとっては尋常じゃない体験をした。比喩でも大げさでもなんでもなく、本当に夢の中にいるんじゃないかという時間だった。

そういえば去年、放送の中で「真夜中の水着ファッションショー」の一般観覧ができる、という告知がされていたので、一度応募したことがある。恥も外聞もなく、もう別にテレビ映ってもいいやと思って。その望みは残念ながら落選して叶わなかったけど、最終回の当日にお台場で、その一般観覧に匹敵するか、むしろそれ以上の体験をすることになった。

このかなり個人的なお台場ヴィーナスフォート事変は、なんだかネットに書きにくい。居酒屋かどっかで酒飲みながら、キャンナイ好きな人に向かって雄弁にいやらしく語りたいと思う。

最終回:2010年3月19日(金)深夜25:35〜@テレビ

さっそくオープニングから、とうとう最後になってしまった「エロくないのにエロく聞こえる歌」。もう二度とこの形態で観ることができないと思うと、その笑顔があまりにも悲しい。黒田はこの時点で泣き気味。気持ちはわかる。

これまで「SU散歩」コーナーでVTRのみの出演だったRIP SLYMEのSUもスタジオに登場。先週の「SU散歩」でケンコバとSUの情事を紙芝居にしていたBL好き・吉木が、ケンコバの肩をぽんぽん叩きながら「初夜を迎えてください、今夜!」発言。ケンコバ「一回ウォッシュレットで洗ってからいきます」。

ハライチとゆったり感が「どっちが面白いのか決める」ネタ披露したあと、ブリーフ一枚のマスク・ド・エスケンコバ)&マスク・ド・エム(春日)の最低すぎるコント。マスク・ド・エムこと春日の「あへぇ」が表情もSEも全部くだらない。このとき春日はスタジオセットに貼ってあったポスターで手を負傷したらしい。

なぜ番組が終了することになってしまうのか女子大生にアンケート、というコーナー。そのときだ。ブリーフ姿の春日が開脚した股の間に、ケンコバが頭から顔をつっこんでいった。芸人騒然。金田「マジで何してんすか!」若林「もうちょい強めにツッコんでいいすか? 問題だろこれ」。

その後、黒田がひとりで漫談をしている間、その両脇でケンコバと春日が尻をカメラに突き出しながらエクササイズ。異様な3ショットに黒田が「もうええわ」と喋るのを諦めると、ケンコバ「俺たちは今、宮崎のパンツを見ていた」。金曜深夜2時の神髄。


檜木萌の「バランスボール天気予報」も最終回。これこそよく1年間も続いた。身体的な鍛錬を怠らない檜木じゃないと成立しなかった。天気予報のあと、担当の牛窪Dが花束を贈り「付き合ってください」と告白するも、檜木は「ごめんなさい」。ここにもひとつの決着。


一年間の名場面集。見てない時期の放送もあったので、このまとめはありがたい。

前編では、岡崎が「岡っパニック!」以外にも「岡ーっぱ!岡っぱ!」「チッチッチ チッチッチ 岡っぱラッパー!ヘイ!YO!元気かYO!」「岡ッパピプペポ!」「岡っパーンチ!」「岡っパトカー!プー!ウー!」など数多くの一発ギャグのレパートリーを持っていたことに衝撃を受けた。あと歯大生だから「岡っ歯」なのね、とキャンナイ公式ブログを参考にうっすら理解。

後編は、明石家さんまが放送開始早々(第4回)に、「しこたま」と書いたかぶり物で登場してる姿が。その「しこたま」のかぶり物はミュージックビデオで気谷ゆみかに受け継がれることとなる。

単発で終わった企画「モッコリーグ」で出題された「見たらエッチな事を考えてしまうもの」というお題で岡田が回答した「人差し指」はスマッシュヒット。

おねだり!!マスカット」の恵比寿マスカッツとの2度にわたる直接対決も本当に盛り上がった。おねマスから引っ張ってきた企画「かわいい甲子園」の「かわいい告白の仕方」で吉木が放った場外ホームランも印象深い。吉木「先輩のことを好きな人を連れてきているので、目をつぶって、待っててください。(カメラを手で隠して)……あけて、いいですよ。(隠すのをやめて)じゃーん」。またこのミニコントをやった瞬間、恥ずかしがってしゃがみこむとか。


で、ここからが、最終回のクライマックス。キャンナイメンバー27名ひとりひとりへの「卒業証書」の授与。マスク・ド・エスの変態姿に素性を隠したケンコバが「贈る言葉」を読み上げる。

これがいちいち沁みた。誰が書いたコメントかわからないけど、かなりツボ。特に1年間やってきたメンバーや、8月から入った2期生に関しては、本当にグッとくる。特に杉さんへの「おまえはまさにミスキャンパスナイトです」は、先週までの伏線(隠し撮りで岡田が「杉はミスキャンパスじゃないと思う」とか言ってた)を鑑みると、とても気遣いがある。

セレモニーは本当に誠実なものだった。全員に卒業証書と花束を渡し終わったあとの牧原アナとケンコバの一言もいい。

牧原:
テレビをご覧の方はどういうイメージかわからないですけど、みなさん夕方からスタジオに入って自分のコーナーのリハーサルを何度も繰り返すのを見て、私もこれは本当に一緒に頑張ってやっていこう、という気になりました。影でみんな本当に一生懸命リハーサルしてた、ということを、ぜひ最後に言いたかったなと

ケンコバ
正直、番組が終わると聞いたときはね、「あーそうですか」なんて僕も言っちゃいましたけど、本当はね、悔しさと悲しさと、自分自身の力不足が悔しくて、その日は眠れませんでした。「もうみんなと一緒に会うことないのか」と思うとね、ホロリと来ちゃうようなね。恥ずかしい話ですけど。このコーナーも「普通でやってくれ」と言われたんですけども、普通でやって俺まで泣いちゃったらシャレにならんな、ということで、むりやり「マスク・ド・エス」でやらしていただきました。本当にみんな、ありがとうございました

ケンコバの場合、ともすればウソっぽく聞こえるんだけど、きっと真実も混ざっているはず。

しかしお涙頂戴ムードだけでは終わらせない。やがてメンバーがもらった卒業証書の裏に「謎の数字」が書かれていることがケンコバの口から明かされる。

「うわ、まさか、その数字をつなげ合わせると『キャンナイの続編が始まるよ!』みたいなメッセージになるのでは……」。

一瞬期待が膨らんだものの、その数字は結局「女子大生の中で誰が最初に脱いじゃうかダービー」だった。岡田の数字は「1」(=絶対脱いじゃう)。卒業式の感動を一気に吹っ飛ばす下世話などっちらけに女子大生怒り気味。キャンナイの本領ですね。コーナーの〆は矢敷真帆による「このカラダ見てなんも思わんのかー!」。よくできてる。


ラストソングは「ばいなら またね」。

杉さんソロが涙声。

あぁもうだめだ。・゚・(ノД`)・゚・。


そしてエンディング。スタッフロールが流れながら、ランダムに一言づつ。

気谷「本当に終わるのイヤです。まだわかんないですよね?終わんないですよね?」
新地「最高でした。今日すごいイベントにたくさんお客さん来てくれたんですよ。なのになんで終わるんですか?」
ハライチ岩井「正直、いちばん偉いディレクターに3回くらい呼び出されたことあります」
塙「最後に脱いでいいですか? あと武田、最後殴らせてもらっていいですか?」
武田「楽しかったです。うぇ〜」
宮崎「いろいろ辛いことがあっても、毎週金曜日ここでお仕事ができることが、本当に唯一の支えでした」
井澤「ずっと(エンディングまで)カウントしててそれ見るたびに泣く」


大きなどんでん返しもなにもなく。むしろきっちり収まりのいい、大団円。ケンコバの音頭で最後のタイトルコール


キャンパスナイトフジ、終わりー!」



心のどこかで「まだ続くのでは」という根拠のない確信がありました。

どうも続かない様子。ひどい喪失感です。週末深夜のフジ2時間生放送。キャンナイメンバー。贅沢なメンツだった芸人集団。ちょいエロ供給源。ネットでの盛り上がりネタ。ぜんぶ失った。

また同じような番組を放送して欲しいです。テレビに求めるもののほとんどが、キャンパスナイトフジにはありました。