15 日放送のフジ系「僕らの音楽」で土田晃之が新人女性ミュージシャンの阿部真央という人からのオファーを受けて対談してました。土田にしてみれば「僕らの音楽」という番組にも阿部真央という人にもこれまでまったく接点がなかったらしく「なんでオレ?」と驚いた様子。阿部さんが個人的に前々から好きだったんですって。
トークは終始穏やかに進行していきましたが、阿部真央が自分の音楽活動について「なんの興味もない人に観てもらいたい」「アウェイのライブが好き」とやや好戦的に述べている流れに乗じて、土田もまた自分自身にとっての「アウェイ」観について語ってました。
オレなんかは今ほら、
「吉本興業」ってすごい大きな会社で、
だいたいどこの番組にいっても吉本さんが中心で。
そこに(太田プロの)オレひとりだけ
こうハメこまれたりすることも多いわけさ。
ちょっと楽しいんだよね、なんか。
「このぬるい現場を潰してぇ」
みたいな気持ちになる(笑
もともとは「 MC をやりたいな」って。
だって、やっぱ MC は司令塔で楽しいんですよ。
でも、いろんなことがわかってくるわけですよ。
自分の技量もそうだけれども、
「力だけじゃねぇな」と。
そういうの考えたときに、
あ、もしオレが MC の番組が一個できたとしても、
それで終わっちゃうなぁ、と思って。
やっぱ家族がいての仕事なので。
生きていくための仕事だから
それはやっぱ長く仕事する上では
今のポジションがいいかな、って。
「オマエはね、
『好きなお笑い芸人誰が好きですか』
って街頭インタビューしたときに
ランキングに入ってこないけれども、
土田のことを聞いたときに
『おもしろいと思う』ってのが 9 割超える芸人になれ」
って言ったの
あ、たしかにオレそっちのほうが好きだな、と思って。
ひな壇だと、さんまさんも紳助さんも
ダウンタウンさんとか、とんねるずさんとか
みんなと会うことができるから、
あ、これは良い、と思って
やりがいもあるし楽しいしなぁ、って
でもそれを見つけるのに 10 年以上(笑 かかってたからね、うん。
アウェイだからこそ沸き起こる「ぬるい現場を潰してぇ」みたいな反骨精神と、「 MC 」という司令塔的な役割へのちょっとした諦めと、「ひな壇芸人」だとやりがいもあるし楽しいなぁ、という気づき。
そして家族のために仕事をしているから出来るだけ長続きさせる必要がある、と。くりぃむ有田のアドバイスも土田の標榜している「ブレイクしないまま売れ続ける」という考え方の礎という気がする。
U-turn が解散したのが 2001 年。それから 10 年近くの月日が流れ、今やたしかにピン芸人の代表格となった土田晃之は、今日もアウェイでぬるい現場をぶっ潰す。