「ケータイ大喜利」の常連「おほ」さんがお笑い芸人デビューした上に「ファミ通町内会」の常連「塩味電気」さんと同一人物だったという話


と、おもわず説明過多なタイトルもつけざるを得ないほど驚いた「ハガキ職人」の話が今回の更新です。

「おほ」さん、世に出る

NHK 総合「着信御礼!ケータイ大喜利」を見ていると「おほ」さんという投稿者の名前をよく聞きます。

「おほ」さんはとても安定した活躍を続けていて、ネタが採用されまくって既にいわゆる「レジェンド」にまで昇格しています。レジェンドとは投稿者の格付けにおける「最高位」です。

で、 4 日に放送されたそんな「ケータイ大喜利」の録画しておいたのを見たんですが、そんなレジェンド「おほ」さんから番組に連絡が寄せられたとのこと。


「おほ」さんの手紙が紹介されます。

いつもお世話になっております。おほです。

先日、福岡にあるテレビ西日本のオーディション番組に出場したところ優勝し、お笑い芸人としてデビューすることになりました。

早速、テレビの仕事も決まりました。

これもケータイ大喜利で鍛えられたおかげだと思っております。

これからもよろしくお願いします。

なにかというと、一介の単なるド素人だった「おほ」さんが、テレビ西日本の「お笑いスカウトバトル」という番組のオーディションで優勝し、プロの芸人としてデビューする、という報告でした。

ケータイ大喜利」の投稿者にはお笑い芸人や放送作家の卵が控えているであろうことは容易に推測できたものの、本当の「プロデビュー」の報告は、おそらく番組史上初のこと。

スタジオの今田耕司千原ジュニアなどもマジ驚きでテンションあがっている様子です。「おほ」さんの顔写真も放送に乗って今田が評するところによると「フェイス的にはおもいっきり作家顔」。

千原ジュニア「そのうち共演あるんじゃないですか? 赤いじゅうたん(=「レッドカーペット」)で流れてくるかも分かりませんよ?」
今田「レジェンドってのはかなり才能ありますからね」
板尾「でもまぁ、ぼくは出る杭は打っていきますけどね!」

など三者三様のはなむけの言葉もあり。まずはこの時点で十分すごいことだと思いました。


しかし話はここからです。

「おほ=塩味電気」?

ケータイ大喜利で「おほ」さんのプロデビューが伝えられた翌日、2ch 雑誌板のファミ通スレに「おほ=塩味電気」ではないか、という書き込みがありました。

「塩味電気」、というのは週刊ゲーム雑誌「週刊ファミ通」の投稿コーナー「ファミ通町内会」で毎週のように投稿が掲載されている常連ハガキ職人さん。四コマ漫画などでいつもズバ抜けたセンスを見せつけている人です。悔しいかな笑かされます。

928 名前:匿名希望さん[sage] 投稿日:2009/04/05(日) 14:42:43
塩味電気=おほ(ケータイ大喜利・レジェンド)=おほしんたろう??

929 名前:匿名希望さん[sage] 投稿日:2009/04/05(日) 15:41:29
しらんがな

と、この段階では、ぼくもみんなも何言ってんの状態。相手にされません。


しかしどうやら「おほ=塩味電気」。

ぜんぜん名前は違うものの、同一人物らしい!


その裏付けがありました。

「塩味電気=於保紳太郎」!

バッファロー吾郎が主催の「ダイナマイト関西」という全国規模の大喜利イベントが不定期に開催されています。プロアマ入り乱れた大喜利ガチバトルの場。

そんな「ダイナマイト関西 2008 年大会」の予選で、漫画家の和田ラヂヲが「塩味電気と対戦した」という話がありました。和田ラヂヲが四コマでネタにしているし、和田ラヂヲ本人のブログにも記載がある。

和田ラヂヲは「週刊ファミ通」で四コマで連載を持っていて「塩味電気」のことを知っている。


そんな塩味電気さんは「塩味電気」という名前ではなく「於保紳太郎」という名前で出ていたようなのです。ダイナマイト関西公式サイトにも載っています。

そしてその名前の読み方は「おほしんたろう」。


あ、「おほ」って! つながった!


この対戦を実際に観覧した方のレポにも詳しいです。

ケータイ大喜利で日本で 5 人しかいない( 7/27 現在)レジェンドであり、ファミ通ハガキ職人「塩味電気」だったりとその筋ではかなり有名で憧れの存在である於保さん。大喜利慣れしているのが見て取れる回答の仕方と回答数。

すべてまとめると。

ぜんぜん名前が違うけれども、「ケータイ大喜利」でスマッシュヒットを放ち続けている「おほ」(於保)さんと、さらに長年にわたってファミ通町内会でトップ投稿者の座に居座り続けている「塩味電気」さんは、複数人による証言によって、どうやら「同一人物」ということが判明しました。

ちっとも知らんかった。

しかもそれが判明しただけでも超びっくりなのに、「おほ」さんがプロのお笑い芸人になることが判明したということは、イコール、ファミ通の「塩味電気」さんがお笑い芸人になった、だと・・・!? 

衝撃です。


「おほ=塩味電気」さんがピン芸でネタを披露している動画がありました。2007 年とちょっと古いですが。

ネタ第一弾「プレイステーション
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=115963
ネタ第二弾「タイムスリップ」
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=171927


ハガキ職人的センスが、横溢してる…! もうおもしろい人はどこで何やってもおもしろいということでしょうか。「おほ=塩味電気」さん、すげぇ…。


ちなみに↑は「ファミ通町内会」の 2001 年から 2002 年ころの投稿をまとめた単行本で、塩味電気さんがまだ「マチュピチュ」のペンネームを名乗っていたころの投稿が多数掲載されています。

当時の塩味電気さんの四コマ漫画は今よりも絵が丁寧に描かれています。タッチもちょっとプロっぽいです。それに比べると現在ではいくぶん絵が雑になっている印象ですが、逆にシュール度というか破壊力は遥かに増している様子。芸風の変遷が見てとれます。

四コマ漫画では他にも「とがわ K 」さんや「村主」さんなどの作品にページが割かれて特集されていて、アルファはがき職人たちの誌上共演が実現しています。